4号機の破滅を防ぐには軍の出動を要請するしかないより転載
当ブログで、何度か紹介してきた元国連職員の松村昭雄氏が日本語訳の記事を送ってくださいました。
・英語原文は、
Fukushima Daiichi: It May Be too Late Unless the Military Steps in
・日本語訳のpdfファイルは、
福島第一: 軍が出動しなければ手遅れになるかも知れない
翻訳は、机の上の空 大沼安史の個人新聞管理人のジャーナリスト、大沼安史氏です。
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福島第一: 軍が出動しなければ手遅れになるかも知れない
2012年5月11日 松村昭雄
福島第一原子力発電所にある、高い放射能を帯びた使用済み核燃料棒は、日本及び世界の人々に対し、明確な脅威を突き付けています。
4号機の核燃料プールと、そのそばにある共用プールには1万1000本以上の使用済み燃料棒があり、、その多くは外気に曝されています。
福島第一原発の、これら使用済み燃料棒に含まれるセシウム137の総量は、チェルノブイリ事故の際、放出された量の85倍にも達するものです。
今後、マグニチュード7の地震に襲われれば、核燃料棒がプールから飛び出したり、冷却水が停止することにもなる。
そして、それが核の火災や溶融を招くことにもなる。
結果として引き起こされる核惨事は、私たちの科学の知見を超えたものになります。
世界破局、と言っても過言ではありません。
この状況と、世界破局の恐れを政治指導者たちが理解しているとして、どうして彼らがこの問題に沈黙し続けているか、私にはなかなか理解できません。
以下に示す事実は、今や疑問の余地はないことです。
1.今後、2、3年以内に、4号機の核燃料プールから1535本の燃料棒を取り出すことは不可能であると、多くの科学者は結論づけている。
有力者であるワイデン議員は、書簡の中で、
「原発、及び周辺地域への損害の程度は(ワイデン議員個人の)予想をはるかに超えたものであり、東電、日本政府、そして地域の人々が直面する挑戦の困難さは、気力をそいでしまうほどのものだ」
と指摘しました。
議員はさらに、
「東電が2011年12月21日に発表した『福島第一原子力発電所1~4号機の廃止措置等に向けた中長期ロードマップ』では、すべての核燃プールからの使用済み核燃料の取り出し完了まで最大10年、かかるとしている。
しかし、3・11による損傷状態からみて、今後、苛酷な地震が起きるとすれば、このスケジュールでは、異常なリスクが持続することになる」
と述べています。
そして、このワイデン上院議員の懸念に、私たちの多くが共感しているのです。
日本政府、及び世界の指導者たちは、世界破局を招きかねない上記の諸事実を考慮したことがあるのでしょうか?
そして、この最悪のシナリオを未然に防ぐための明確な戦略を持ち合せているのでしょうか?
全ての核燃プール、とりわけ4号機のプールから、使用済み核燃料を全面撤去する期間を、2年、もしくはその程度に短縮する手段を持っているのでしょうか?
2.今後3年以内に、フクシマ・ダイイチの近隣でマグニチュード7.0以上の地震が起きる可能性が90%以上に達すると、日本人の科学者たちは予測している。
3.4号機の損傷した建屋は、次に来る強い地震に耐えることはできない。
4.日本政府と東電には、これだけの規模の災害に独力で対処するに十分なテクノロジーも経験も持ち合わせていない。
オレゴン州選出のロン・ワイデン上院議員は、2012年4月16日付けで、日本の藤崎一朗・駐米大使に対し、福島第一原発の事故現場への自らの視察結果に関する書簡を送りました。
上院エネルギー・資源委員会の