とあるスナックで
ママ
コー
ママ
コー
ママ
コー
ママ
コー
ママ
コー
ママ
コーさん、銀行はお金を貸し出すときは、<無からお金を創る>のでしょ。借りに来た人の通帳にポンポンと数字を打ち込むだけなんでしょ。お金を預けた人の分を、回すんじゃないんでしょ。
でもなかなか信じられないわね。
でもなかなか信じられないわね。
コー
そうなんだ。だから 山口薫 著 <公共貨幣>の P-86 <4・2 信用創造のメカニズム>のところを何回も何回も読んだよ。
(4・2・1) 教科書が教える部分準備銀行制度
再度強調する。要求払預金は預金通貨ではないし、したがって法貨でもない。たんなる銀行の信用貸出にすぎない。こうした無からの信用創造を可能にするのが、部分準備銀行制度(Fractional Reserve Bannking System)とよばれる「無からお金(という機能)を生む」仕組である。・・・・・・・・・
(4・2・2) 銀行貸出が預金(信用)を創る
・・・・
P-88
・・・・。貸出金利を2%とすれば、この融資から銀行は毎年10万円の利子収入が経常収益として得られることになる。万一返済が滞れば、不動産等の融資担保を強制徴収できるので銀行にとっての貸出リスクはほとんどない。このようにして、無から500万円の当座預金を創造し、毎年企業から労せずして10万円の利子収入を受け取ることができるようになる。
これが「無からお金(という機能)を生む」信用創造のエッセンスである。・・・・
(4・2・1) 教科書が教える部分準備銀行制度
再度強調する。要求払預金は預金通貨ではないし、したがって法貨でもない。たんなる銀行の信用貸出にすぎない。こうした無からの信用創造を可能にするのが、部分準備銀行制度(Fractional Reserve Bannking System)とよばれる「無からお金(という機能)を生む」仕組である。・・・・・・・・・
(4・2・2) 銀行貸出が預金(信用)を創る
・・・・
P-88
・・・・。貸出金利を2%とすれば、この融資から銀行は毎年10万円の利子収入が経常収益として得られることになる。万一返済が滞れば、不動産等の融資担保を強制徴収できるので銀行にとっての貸出リスクはほとんどない。このようにして、無から500万円の当座預金を創造し、毎年企業から労せずして10万円の利子収入を受け取ることができるようになる。
これが「無からお金(という機能)を生む」信用創造のエッセンスである。・・・・
ママ
銀行はお金を貸し出すとき、それに利子をつけて、しかも返せなかったら担保を取り上げるわけでしょ。そのお金は、実は何もないところから創ってただ通帳に数字を打ち込んだだけのお金だってことは、やっぱり世間には言えないわね、とても。
とくにあの山田さんには。
とくにあの山田さんには。
コー
山田さんって、ここによく来るあの陽気な山田さん?
ママ
そうあの山田さんよ。あの人のお父さんは自殺したんでしょ。
コー
あーその話は俺も知っている。
ママ
いまから何年前になるかしら、たしか日経平均が3万円になった頃よ。小さな町工場を経営していて、銀行からお金を借りて株に投資をしていたんでしょ、銀行から借りてください借りてくださいとしつこく勧められたと言っていたわ。そして証券会社の人も日経平均はこれから5万円に向かって上がって行きますよ、と言われたと言っていたわ。あの頃はみんな土地だ、株だって夢中で投資をしていたんだわ。この店に来るお客さんも、この3日間で株が上がって、100万儲かったよ、なんて話ばっかりだったわ。
コー
でも株も、土地もある時を頂点に下がり始めたんだな。まさしくバブルが弾けたんだ。
株は下がる時もあるだろうと思ったけど、土地まで価格が下がるとは思わなっかたね。それからいろいろな企業が潰れていったわけだ。信用収縮が起きたんだろうな。銀行は不良債権を抱え、一般の企業に貸出を渋るようになったわけだ。そして貸し剥がしだ。
株は下がる時もあるだろうと思ったけど、土地まで価格が下がるとは思わなっかたね。それからいろいろな企業が潰れていったわけだ。信用収縮が起きたんだろうな。銀行は不良債権を抱え、一般の企業に貸出を渋るようになったわけだ。そして貸し剥がしだ。
ママ
山田さんのお父さんも株で大損して、しかも取引先が潰れてしまって、とうとう銀行から借りたお金が返せなくなったのよ。何回も銀行に返済を待ってくれと頼みにいったと言っていたわ。でもとうとう担保としていた工場を渡さなければならなくなったのよ。
その晩よね、その小さな工場の作業場の真ん中で首をつって、死んじゃったのね。あの時は山田さん、泣いて泣いて体中の水分が全部出るくらい泣いたと言っていたわ、かれお父さんのことが好きだったからね、自分も学校卒業したら工場でお父さんと一緒に働くと言っていたから、なおさらだったわ。
その彼に、お父さんがあの時借りたお金は、銀行が無からつくったお金なのよ、とはとてもとても言えないわよ!。
その晩よね、その小さな工場の作業場の真ん中で首をつって、死んじゃったのね。あの時は山田さん、泣いて泣いて体中の水分が全部出るくらい泣いたと言っていたわ、かれお父さんのことが好きだったからね、自分も学校卒業したら工場でお父さんと一緒に働くと言っていたから、なおさらだったわ。
その彼に、お父さんがあの時借りたお金は、銀行が無からつくったお金なのよ、とはとてもとても言えないわよ!。
コー
なるほど、そういうことだね。