とあるスナックで
小林
G・エドワード・グリフィンが、<マネーを生み出す怪物 連邦準備制度という壮大な詐欺システム>のなかで言っている、
<人々の労働を足しあわせたものは全部、不換紙幣を創出している人々の懐に入る>
という意味は、どういうことなんでしょうか、コーさん。
コー
うーん、俺もこないだからずうっと考えているんだけど、いまいちピンとこないんだな。
<一部、不換紙幣を創出している人々の懐に入る>ならわかる気がするんだけど。<人々の労働を足しあわせたものは全部、----->と書いあるよね。<全部>と<一部>では、ぜんぜん意味が違うと思うんだ。
うーん、どうなんだろう。
小林
それから、ここの部分もなかなかピンとこないですね。p-235
債務がなければマネーは消える
アメリカ人には、マネーサプラのすべてに債務以外何の裏づけもないという事実はなかなか飲み込めない。まして、全員が借金を返済したらもはやマネーは存在しなくなる、という驚くべき事実は思い描くことも難しい。しかしそれが事実なのだ。1セントも流通しなくなるーーーすべての硬貨と紙幣は銀行の金庫に戻ってしまうーーーし、だれの当座預金にも1ドルも残らない。
要するに、すべてのマネーが消滅する。
ここなんですよ、なかなかピンとこないんですよ。
コー
俺はこないだから漠然とだけど、ずうと考えていたことがあるんだ。
たとえば、3人の客がそれぞれ10万円ずつ持ってきて、この店で賭けのゲームをしたとしよう。ゲームはポーカーでも花札でもチンチロリンでも何でもいいんだ。
とにかく3人だけで賭けゲームをするんだ。そして時間が過ぎて清算したときに、利益を出した人の利益金の合計金額と損を出した人の損金の合計金額は、常に一緒だということだと思う。
これはいくら人数が増えても同じことだと思う。
そしてこういうゲームで、常に確実に儲けるのは、<胴元>なんだ。競馬、競輪なんかはまさにそうだと思う。ある一定以上の売り上げがあれば、確実に利益がでる。
中には競馬で儲かってマンションをかった人もいるだろう。俺は競輪でメシを食っているという人もいるだろう。でもそれらの利益金の合計額は、競馬、競輪で損を出した人の損金の合計額と常に一緒だということだと思う。
胴元はお金を出していないんだと思う。
どうも<債務貨幣システム>というのは、このシステムと同じかもしれない。
ビル・ゲイツはたくさんお金をもうけたかもしれない。孫正義も何兆円の資産を持っているのかも知れない。でもそれらの合計額は、借金をしている人(または団体、政府)の合計額と常に一緒だということかもしれない。
小林
まさか、そんな事はないと思いますけど。<債務貨幣システム>といえども、まさかギャンブルと同じ仕組みだとは思えませんね。
ママ
ちょっとコーさん、このお店でギャンブルはしないでくださいよ、絶対ダメですよ。まして、チンチロリンだなんていやらしい。
コー
ママ、わかってますよ、絶対やりませんよ。でもなぜチンチロンがいやらしいのかな。