新栄堂の占い日記

私はプロの占い師ですが、鑑定をしながら日頃感じる事…を書いております。

姓名判断

2009年03月20日 | 命名
別名「姓名学」、又は「姓名術」ともいいます。また、中国では「名相」ともいい、五術の中では相・相学に相当します。
 「姓名判断」は人の姓名(名前)によって、その人の性格や運勢を判断する占術の一種で、日本では主に字画による判断が中心となっています。もとは他の占術と同様に中国から伝来したもので、日本の姓名に応じて独自に発展してきました。また、人の名前だけではなく、会社名や商品名のネーミングの研究までありますが、そこまで含めると、名前による性格や運勢の判断という占術的な意味を越えているので、「姓名判断」というよりは「姓名学」といったほうが適切かも知れません。以下に姓名判断の種類を大別してみました。


【姓名判断の種類】

①画数姓名判断
②五行姓名判断
③子平姓名判断
④紫微姓名判断
⑤易卦(河洛)姓名判断
⑥紅星天喜占命学、etc.


【姓名判断の五要素】

①意義
 名前の文字の意味から判断する。

②画数
 名前の字画から判断する。字画の取り方も流派によって違いがあり、新字体を使う場合が一般的ですが、旧字体や中国の字画を使う流派もあります。主に、天格・人格・地格・総格などで判断します。

③五行
 名前を木火土金水の五気五行の配合から判断する。五行の取り方も流派によっていろいろあります。発音、音読み、生年月日等も交えて五行を取る場合等々。

④陰陽
 名前を陰と陽に分かつ。例えば、奇数と偶数など。

⑤天地
 名前の姓を天(上卦)、名を地(下卦)として判断する。


【日本の姓名判断】

 現在、日本で行われている姓名判断は、そのプロトタイプは熊崎健翁による「熊崎式姓名判断」とされています。熊崎健翁は元新聞記者でしたが、子供が亡くなったことをきっかけに姓名判断の研究をし「熊崎式生命学」を発表し、戦前戦後にかけて姓名判断のブームを作った人物です。
 今日、日本では「姓」と「名」によって構成されている名前が当たり前ですが、江戸時代までは一般庶民は「姓」を持つことは許されておらず、1871年(明治3)から一般庶民も「姓」を名乗ることが許され、1879年(明治8)に正式に定められました。ここから、天を意味する「姓」と地を意味する「名」という範疇ができ、それを更に天地人三才という中国の考え方を導入して、今日の日本で行われている姓名判断の基本である、「天格」「人格」「地格」が考案されるようになりました。
 中には上記【姓名判断の種類】の⑥、伊藤邦夫氏による「紅星天喜占命学」のように、姓名判断を紫微斗数的にアレンジした異色の姓名判断法もあります。

  例題)山田太郎

    山3┐
      ├─天格8
    田5┘┐
    …  ├人格9
    太4┐┘
      ├─地格13   総画:21
    郎9┘


【画数の吉凶】

┌─┬───┬───────────────────────┐
│ │吉 凶│        画 数            │
├─┼───┼───────────────────────┤
│◎│大吉数│16、23、32                  │
├─┼───┼───────────────────────┤
│○│吉数 │1、3、5、6、8、11、13、15、18、 │
│ │   │21、24、25、29、31、33、37、39│
│ │   │41、45、47、48、51、52      │
├─┼───┼───────────────────────┤
│◇│半吉数│7、17、27、30、34、35、36、38、│
│ │   │40、42、43、44、49、53      │
├─┼───┼───────────────────────┤
│●│凶数 │2、4、9、10、12、14、19、20、22│
│ │   │26、28、46、50、54、55      │
└─┴───┴───────────────────────┘


【五十音の五行】

┌──┬──┬─────────────────┐
│五音│五行│    五 十 音        │
├──┼──┼─────────────────┤
│牙音│木性│カ行:か、き、く、け、こ     │
├──┼──┼─────────────────┤
│舌音│火性│タ行:た、ち、つ、て、と     │
│  │  │ナ行:な、に、ぬ、ね、の     │
│  │  │ラ行:ら、り、る、れ、ろ     │
├──┼──┼─────────────────┤
│喉音│土性│ア行:あ、い、う、え、お     │
│  │  │ヤ行:や、ゆ、よ ワ行:わ、を、ん│
├──┼──┼─────────────────┤
│歯音│金性│サ行:さ、し、す、せ、そ     │
├──┼──┼─────────────────┤
│唇音│水性│ハ行:は、ひ、ふ、へ、ほ     │
│  │  │マ行:ま、み、む、め、も     │
└──┴──┴─────────────────┘
( 参考:『究極の発音式姓名判断』河本靜一朗著 )


●「姓名」と運勢との関係について

 「姓名判断」を否定する意見を持つ人々も多くいます。それは、生年月日によって判断する四柱推命などに対して、「名前」というのは人為的に決められたものであるためです。同姓同名の人であれば、同じ性格や運勢となるのか?という疑問が出されます。例えば、子供に「石原裕次郎」と命名したら、国民的俳優であった故・石原裕次郎のようになれるのか?といえば、大概の人は否と答えるでしょう。
 まず、ここには「姓名」によって全てを判断することの限界が示されています。また、命名時に何も画数等を考えずに自然に付けた名前こそが、その人の見えざる性格や運勢等を表すものとなりえるとは言えますが、人為的に吉画で付けられた名前が、本来その人が持っている性格や運勢をそのまま表すかは、疑問の余地が残るところです。譬えで言えば、見えざる心の表情が見える顔の表情となって現われるのが自然ですが、人為的(姓名判断的)に名前を付けるということは、お面を被るようなもので、必ずしも、その人の見えざる性格や運勢を表出しているとは限りません。
 以前、鑑定に訪れた或るご婦人が、短命(30代)で亡くなった息子さんの姓名判断の鑑定書を、見せて下さいました。確かに吉数ばかりの良い名前であると、その鑑定書を作った姓名判断の先生は書いていましたが、四柱推命学で見ると四柱本体、大運流年が最悪の時期にその息子さんは亡くなっていました。
 この例でも分かるように、「姓名」自体が人為的である以上、「姓名判断」にも限界があるとは言えますが、「姓名判断」がよく当たっているケースも多く見受けられますので、四柱推命学などに対しては副次的な占術であると言えます。再言すれば、何も考えずに自然に付けた名前の画数等を判断すれば、或る程度の確率で、その人の持って生れた性格や運勢、宿命等を判断することが出来るが、逆は真ならずというべきでしょう。
 最近は、改名や、ペンネームやカルトネームによる開運を説く書物なども多く出版されていますが、悪い名前よりはやはり、画数や陰陽、五行のバランスの良い名前の方が良いでしょう。


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