今、これを書きながら、自分の発言に100%自信があるわけではありません。心ならずも当事者になられたご両親のお気持ちを思うのです。
そうです。保育園児である3歳の女の子がバスに置き去りにされて、熱中症でなくなってしまったあの事件です。なんとも悲しい、言葉もない出来事です。そして後悔しても取り返しのつかない、大人のミスです。
心からお悔やみ申し上げます。
誰もみなせめてお花でも、飲みたかったお水をせめて・・・と涙ながらにお供えしています。もっともな気持ちだと、テレビのこちらで同じ涙にくれます。その同じ悲しみを共有しなければ・・・というようにすべての番組が報道します。
少し落ち着いたかと思っていると、バスの中の気温の変化を確めるとまたまたニュースとして報道されます。
私は、後の裁判などのため、車中の温度変化を調べるのももっともだと思うのです。二度と同じ過ちをしないように、原因を究明して、なにがミスを引き起こしたか、極めなければいけないことは分かるのです。
でもそれをいちいち報道する必要があるのでしょうか。女の子の名前を入れての報道です。
プライバシー云々ではない、その報道を嫌でも耳になさるご両親のお気持ちを考えるのです。諦めきれない、でもあきらめなければならない気持ちで、必死に戦っていらっしゃるに違いないご両親。そこに一日中事件が繰り返し繰り返し放送されるのです。お気持ちを推し量ります。こんな時、寂しいけれど、そっと放っておいてくださることを一番望んでおられはしないかと思うのです。
初めに申しましたように、この意見は違うかもしれないとも思うのです。報道を控えた人々、声のない人々は、もはや忘れてしまったのかと、お悲しみかも知れないとも思うのです。
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今日の昼のニュースショーでは、エリザベス女王の国葬前の一般のお別れが報じられていました。王室に詳しい人が解説もしていました。中で、皆から慕われていたクイーンだというけれど国民から叩かれた時期もあると言っていました。
ダイアナ妃がなくなって、その葬儀に対するクイーンの行動が冷たすぎるというのでした。非難の声が上がったのでした。でもそれはクイーンの深いお心があったのだそうです。残された子どもたちが悲しみに沈んでいることに加え、ニュースが大きくなって報道されることは、まだ幼い王子たちの心を傷つける、自分が出て行けば、報道は過熱すると配慮されたのだと。その時期は、報道が王子たちの目に触れないように、テレビラジオなどはみんな電源を落としたのだとのこと。
尊い方も、普通の親も、子供を思う気持ちに変わりはないと思います。静かに見守ることで寄り添ってあげられないでしょうか。