諦めない教育原理

特別支援教育は教育の原点と聞いたことがあります。
その窓からどこまで見えるか…。

23 子どもの側の教育計画#3 試合設定

2019年05月19日 | 個別教育計画
(写真)甲斐駒ケ岳

 例えばバスケットボール部に基礎練習の方法を教え、
「それが、試合で役にたつ。」
といって部員を鼓舞しても動かない。

その代わり、
「2カ月後、7月19日、相北高校と練習試合をすることにした。〇〇アリーナ、14時。」
という設定を伝えた方が部員の士気はあがるだろう。

 向こうの方に目標があって、それにむけて意識が高まり練習が主体的なものになる。その後、技術の必要性や反復の意味が分かってくる。

 パスやリバウンドの技術を教えることを「指導」とすると、試合組むようなことを「設定」とするなら、教育にはその両輪が必要なのだろう。

こんなこと当たり前のようだが、個別教育計画をつくると、未熟なところに目が行き、指導だけが増える面がある。

 設定とは子どもの自由度を増やすことでもあり、大人は待つことが重要になる。

 ついでにいうと、甲子園や箱根駅伝は設定の名作だ。
 たぶん、すべての野球をやる人、走る人にとってこの企画が大きなモティベーションの元になっているはずだ。
 河川敷の野球場でチャンスで打順が回ってきたときふと甲子園のあるシーンを思い出されたり、街中の急坂を箱根の坂に感じて「負けまい」と頑張るのもこの企画の存在による。

 ただ、ドラマ化?されたりしない限り、設定を企てた人についてはあまり話題にならない。主役は子ども達なり選手であって、設定者というのはあくまで黒子である。


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