isseyと愉快な仲間達

日々謝罪と反省なり。

あの頃は

2005年08月30日 16時26分04秒 | 主義・思想
15年前、友達と大阪で信号待ちをしていたら
170cm位のペンギンが横に立っていた。

ペンギンはこちらに向かって身振り手振りで何かを訴え
時計を気にしながらタクシーに乗って行ってしまった。

我々は何か重要な事を伝えられたような気がしたが
今となってはそれが何だったのか分からない。

その日の夕方、帰りの電車で別のペンギンが
電車のホームで寂しそうに溜息をついていた。

竹輪を食べながらストローで器用にビールを飲んでいた。
しかし近くを盲導犬が通るとペンギンは
威嚇するかのように毛を逆立てて吠えていた。
まだ猛禽類だった頃の熱い血は流れているようだ。

中学の三者面談の時、トイレに行ったら
ペンギンが奥からずぶ濡れになって出て来た。
すれ違う時に「油断するなよ」と
アドバイスを受けたのを今でも覚えている。

先日、友人とファミレスに行ったら、
サラダバーで3頭のペンギンが立ち往生していた。
背が届かんのか、新しい皿が欲しいのか、
よく分からなかったが、山盛りの枝豆を
喫煙席の方に持ち帰り、枝豆を器用に食べていた。

都心の方では朝方に
ゴミ袋を漁るカラスと喧嘩する
ペンギンを頻繁に見るようになった。

住処を追われ人間と共存する道を選び
半ば害鳥扱いされながらも
生きようとする後ろ姿は、
あの頃のペンギンを思い出させる。