TDY、Temporary Duty。アメリカの軍隊用語で出張を意味する。世界の僻地の出張記録!TDYの次は日常の雑感

現役時代の出張記録。人との出会いと感動。TDY編を終え、写真を交えた日常の雑感を綴る。

折々の写真&雑感 250

2019年12月29日 | エッセイ
 かまぼこをそれ程好きではなかった。出されれば食べたが、自分から進んで食べたいとは思っていなかった。10代が終る頃に仙台の笹かまぼこを初めて食べた。なんと美味であったことか。それ以来かまぼこに対する評価が変った。そして、笹かまぼこを抜くほどの美味しいかまぼこに出会ったことはない。小田原の、東海道線の踏切近くにあるかまぼこ店のかまぼこが美味しいとの評判であった。当時の吉田茂首相がわざわざ車を停めさせて購入したと云われている。だが、その店のかまぼこでも、私にとっては仙台の笹かまぼこに太刀打ち出来るものではないと思っている。

 当時、食卓に出された笹かまぼこは一枚であった。それ程に大きく、一枚でも充分な量であった。それがどんどん小さくなってきた。今では二枚出されても満足出来ない。仙台の笹かまぼこの名店である「阿部蒲鉾」と「鐘崎蒲鉾」の笹かまぼこの味は、いくら小さくなっても流石である。

 スーパーマーケットで売っている笹かまぼこは、形はそれを真似ているが、味は天と地ほどの差がある。それに、上記二店の名品と比べてはるかに小さい。値も格段に違うので仕方ないと云えばそれまでだが、「笹かまぼこ」を名乗るならそれ相応の品物にして頂きたい。

 私は食い意地が張っているので、味だけではなく大きさにも拘る。その大きさが年々小さくなっていくような気がしてならない。それに引き換え、日本の米は驚くほどに進化を遂げている。粒が大きくなり、味が年々よくなっている。白米のご飯には非常な拘りを持っている。従って混ぜご飯にはそれほどの興味を感じない。あくまでも白いご飯である。息子や娘たちが小学生のころ、彼らはご飯とおかずの区別をしていなかった。ご飯を食べるためのおかずではなく、ご飯もおかずも同一線上の食べ物だとの認識を持っていたのだ。我が家の子供たちだけではなく、食料の豊富になってから生まれてきた子たち共通の認識のように感じる。中には同一線上ではなく、なんとはなしにご飯とおかずとの認識を持っている若者はいる。

 下の写真の日本民家園に行ったのは10月の終りで、紅葉には程遠かったが年間パスが切れる前に、せこいようだが、もう一度行っておこうと思い立って行ったのだ。

 水車の前で、三澤家で一緒になった白人の二人連れのご婦人たちとまた顔を合わせた。「またお会いしましたわね」と笑顔を向けられた。そして「素晴らしい場所ですね。初めての日本民家園に興奮しています」といきなり云われた。「そうでしょう、私は年間パスを買って、最低でも年に5回や6回は来ます」と云うと、「私も年間パスを買いましたわ。600円でした」。それを聞いて65歳以上だと判断したが、白人にしては若く見えた。そして非常に上品な感じの美人だった。「私は自由ヶ丘に住んでいますが、友人は明日ベルギーに帰ります」。その友人は私に笑顔を向けて頷いた。


キヤノンEOS5DMkⅣにEF24-105mm、4Lを装着。 ISO:800、 f5.6、 1/50秒、 露出補正:-1、 WB:オート。


キヤノンEOS5DMkⅣにEF24-105mm、4Lを装着。 ISO:400、 f11、 1/40秒、 露出補正:-1、 WB:オート。


キヤノンEOS5DMkⅣにEF24-105mm、4Lを装着。 ISO:800、 f11、 1/25秒、 露出補正:-1、 WB:オート。


キヤノンEOS5DMkⅣにEF24-105mm、4Lを装着。 ISO:800、 f11、 1/25秒、 露出補正:-1、 WB:オート。


キヤノンEOS5DMkⅣにEF24-105mm、4Lを装着。 ISO:200、 f11、 1/60秒、 露出補正:-1、 WB:オート。


キヤノンEOS5DMkⅣにEF24-105mm、4Lを装着。 ISO:100、 f11、 1/15秒、 露出補正:-1、 WB:オート。

 この#250が本年最後のブログになります。最後までお付き合い頂き,深く感謝致します。また、ご購読者の皆様にはよいお年を迎えられることを心より願っております。次回、一月五日の#251でお目にかかれるのを楽しみに致しております。



折々の写真&雑感 249

2019年12月22日 | エッセイ
 今は鬼籍に行ってしまっているが、私が以前に所属していた写真クラブの先輩に凄い人がいた。その先輩が友人に勧められ、写真雑誌に初めて応募したのが20代の頃だった。そして5カ月続けて一位だったそうだ。一位に入選したことのある人は私の周囲にも何人かいる。だが、それを5カ月続けたとは驚きだ。先輩が自慢げに私に云ったのではなく、彼をよく知る人から聞いたのだ。

 その凄い先輩が私にカワセミの撮り方を付ききりで教えて下さったばかりではなく、野草の撮り方は写真付きのメールでコーチして頂いた。実にありがたかった。だが、その先輩にも弱点はあった。パソコンが苦手であったのだ。バスを二回乗り換え、先輩のご自宅に何回も通った。ある時はキーボードを一回押せば元通りになった事もあった。終ると頭を抱え、わざわざ来て頂いて申し訳なかったと云われた。そんなことはない。その先輩の喜ぶ顔を見ているだけで私は楽しかった。

 本人は酒の飲み過ぎだと云っているが、喉頭ガンで声帯を取ってしまっていた。私の云っていることは全て理解しているが、自分の云いたいことは紙に書くしかない。何年か後には顎のあたりに機械を当てて音声を出せるようになったが、同じ写真クラブにいたときは全て筆談であった。従って誰かに電話でパソコンの操作方法を聞くわけにはいかなかった。私にはパソコンや携帯のメールで依頼が来た。

 私が日本民家園に行くべく、小田急線の駅に向かっていると、前方から歩いてくる先輩と偶然行きあった。傘を忘れたので取りに帰る処だとのことだった。その日は晴天だった。花の撮影には強すぎる太陽の光を遮るために傘をさすのだそうだ。私も早速100円ショップで半透明のビニール傘を買った。花を撮るのは得意ではないが、先輩から教わった通りに花を傘で覆って撮ると実に柔らかくていい写真が撮れる。木造建築物や動物、スポーツ写真を主体に撮ってきた私には未知の世界だった。被写体を傘で覆うなど想像すらしていなかった。

 その先輩と共通する被写体はメジロと富士山だった。ある日、富士を撮ろうと高尾山に行った。生憎とその日はケーブルカーが動いておらず、リフトに乗って頂上まで行かなければならなかった。私はそれでも良かったが、先輩はしり込みをした。声帯を取ってしまうと体のバランス迄失ってしまうのだろうか。リフトに乗るのは非常に危険なことなので乗れない。自分は帰るから私だけで行って来いと紙に書いた。先輩一人を帰すわけにはいかない。空いている電車でゆったりと新宿まで帰った。

 埼玉県に移り住んだ友人の車に乗せて貰い、秩父の寺々を廻る約束をした。彼の住む西武線の沿線の駅に着くと友人は既に待っていてくれた。私の自宅からこの駅まで車で来るには相当な時間がかかるが、電車なら乗ってから軽く居眠りしている間に着いてしまった。

 重厚な四満部寺を撮るのが一番の目的であったが、直接そこに行くのは勿体ない。途中で何カ所もの寺に寄ってから四満部寺に行く事にした。最初の2枚は四満部寺に行く前に別の寺で撮ったものである。なんと云う寺か忘れてしまった。この写真を撮ったのは8年程前だが、その当時は確実に寺の名前を覚えていたのでメモを取る必要など全くなかった。それから、記憶力はどんどん衰えている。困ったものだ。


キヤノンEOS5DにEF24-105mm、4Lを装着。 ISO:400、 f11、 1/30秒、 露出補正:-1、 WB:オート。


キヤノンEOS5DにEF24-105mm、4Lを装着。 ISO:400、 f11、 1/30秒、 露出補正:-1、 WB:オート。


キヤノンEOS5DにEF24-105mm、4Lを装着。 ISO:400、 f4、 1/20秒、 露出補正:-1、 WB:オート。


キヤノンEOS5DにEF24-105mm、4Lを装着。 ISO:800、 f11、 1/15秒、 露出補正:絞りとシャッタースピードをマニュアルに設定にしたので露出補正は無し。 WB:オート。


キヤノンEOS5DにEF24-105mm、4Lを装着。 ISO:800、 f11、 1/20秒、 露出補正:-2、 WB:オート。


キヤノンEOS5DにEF24-105mm、4Lを装着。 ISO:800、 f11、 1/40秒、 露出補正:-2、 WB:オート。


折々の写真&雑感 248

2019年12月15日 | エッセイ
 秩父に紅葉を撮りに行った。友人も私も車を使うのをやめた後だったので何回も電車を乗り換えて目的地に向かった。それでも写真を撮りに行く高揚感で電車の乗り換えは気にならなかった。期待通りの見事な紅葉で、二人とも夢中でシャッターを押し続けた。

 お昼は現地の蕎麦屋で済ませればいいと考え、水だけを持って撮影場所に向かった。だが、生憎と蕎麦屋は定休日でもないのに閉まっていた。車なら5分もかからないところに美味しい食事が出来る店があったが、登り坂を歩いたのでは30分、或いはそれ以上かかる。相談の結果、午後からの撮影を諦めて帰ることにした。

 駅に向って川沿いを歩いていると、友人はイワタバコを見つけた。私は興味がなかったが、彼はどうしても採取したいと云って緩やかな場所を見つけて流れの方に降りて行った。私も仕方なく下りて行った。川の水は澄み、渓流釣りには絶好の場所であった。次回はカメラではなく釣竿を持ってこようと考えていた時、友人のイワタバコ採取は終ったらしく、大事そうにビニール袋に入れていた。

 駅に向かって歩き始めたが、空腹を抱えての足はのろく、駅までは予定の20分で行きつくのは到底無理であった。右手の丘の上に線路が見え、そろそろ駅舎が見えるころ、友人は「三脚を忘れた!」と云った。それを聞いて、空腹と疲れが倍増した。「お前一人で行け」と云いたかったのをじっと堪え、忘れた場所まで一緒に戻ることにした。果てしなく続く死のロードとも云えた。

 イワタバコの採取に熱中し、三脚を下に置いたままにしたのだ。昼間の撮影で、私は三脚など使うことはなかったが、友人は常に使っていた。然もレリースも使わずにシャッター・ボタンを指で押していた。それでは三脚を使う意味がない。そのことを指摘しても、頑固な彼は自分のやり方を変えなかった。その上、いくら云ってもパソコンを使わず、DPE店に写真の処理を任せていた。その店とは長年の付合いらしく、撮った写真の中から良い物だけをL版にプリントしてくれるのだそうだ。その中から、気に入ったものを四ッに伸ばしていた。どうしてA4にしないのかと云っても友人は四ッに拘っていた。

 絵画館前のイチョウ並木の撮影にいつもの写真仲間と行った。この場所が広く知られる前は、この時期になるときれいなイチョウの葉の絨毯の上を歩けた。最近は人が多く、踏み荒らされた絨毯では味気ない。寺や神社の境内、公園は毎朝きれいに散った葉を掃除してしまう。「頼むから掃かないで下さい」とお願いしても、決められた掃除を中止してくれなかった。絵画館前の道路は、その経緯は知らないが、散った葉を残すようになったと聞いて期待して行ったが、葉がゴミのように散らかっているだけだった。


キヤノンEOS5DMkⅣにEF24-105mm、4Lを装着。 ISO:200、 f11、 1/60秒、 露出補正:+1/3、 WB:オート。


キヤノンEOS5DMkⅣにEF24-105mm、4Lを装着。 ISO:200、 f11、 1/80秒、 露出補正:+1、 WB:オート。


キヤノンEOS5DMkⅣにEF24-105mm、4Lを装着。 ISO:200、 f11、 1/25秒、 露出補正:-1、 WB:オート。
 お昼はこのシェイク・シャックで食べた。人気店なので、開店前から並ばないとなかなかお昼にありつけない。私はこの店の、浅煎りの濃い目のコーヒーの味が好きである。


キヤノンEOS5DMkⅣにEF24-105mm、4Lを装着。 ISO:100、 f11、 1/200秒、 露出補正:-1、 WB:オート。
 絵画館の正面を、シンメトリカリーに撮るなど苦手な構図であるが敢えて挑戦してみた。


キヤノンEOS5DMkⅣにEF24-105mm、4Lを装着。 ISO:200、 f11、 1/25秒、 露出補正:-1、 WB:オート。
 重厚な建物である絵画館を、その重みのままを表現して撮ることは非常に難しい。何枚も撮ってみたが、どうも気に入らない。結局未熟な私には、このような方法でしか表現出来なかった。此の建築物を観ていると、現代風な建物などボール紙で作ったようにしか見えない。


キヤノンEOS5DMkⅣにEF24-105mm、4Lを装着。 ISO:200、 f11、 1/40秒、 露出補正:+1、 WB:オート。
 千駄ヶ谷に向かう途中にものすごくきれいなイチョウに出会った。絵画館前のイチョウは手入れをし過ぎているのではないか。

 私のデスク・トップパソコンは、昨日無事に戻ってきました。先にSSDに交換したノート・パソコンに比べると、立ち上げの時間が多少かかるようですが、以前の半分の時間で立ち上がります。まだ画像の処理をやっていませんが、エクセルやワードの処理は確実に早くなっています。バックアップ用のSSDも買ってきましたので、これからはそれを使う予定です。新しいパソコンを買わず、HDDからSSDに替えた作戦は色々な意味で成功でした。W10で停止した何種類ものアプリが使えるばかりではなく、面倒な引っ越し作業は必要ありません。


折々の写真&雑感 247

2019年12月08日 | エッセイ
 彼女が高校生の時、職員室から出てきてすぐに私を見つけに来た。「ねぇ、ねぇ、貴方は私と誕生日が同じよ!」
 それから何十年も経つが、今までに同期会で何回も彼女と顔を合わせていたが、誕生日が同じだったことなど忘れていた。いつの同期会だったか忘れたが、肉料理のお代わりを取りに行った時に彼女と一緒になった。そして想い出した。「貴女と俺、誕生日が同じだよね」と云うと、相手は忘れてしまったのか不思議そうな顔をした。「云ってみて」と云われたので誕生日を云うと、あの時のことを想い出したようだった。だからと云ってどうと云うわけではなかったが、お互いに一瞬ではあるが高校生時代の楽しかったころのことを想い出したようだった。

 殆どの同級生は結婚しているが、中には未だに独身でいる男女の同級生もいた。「お子さんは?」と聞くと、「私、独身よ」と笑顔を向けられた。彼女は同級生の中でも美人で評判であった。早くに結婚していたものと思い込んでいた。「私、貴方がお声をかけて下さるのをずーっと、ずーっと待っていたのよ」と云われた。調子のいいのは男だけかと思っていたが、そうではなかったようだった。「同級生全員に云っているんだろ」と云うと彼女は黙ってワインのお代わりを持ってきてくれた。

 「おい、来いよ!」と呼ばれた。ラグビー部の連中が集っていた。私も一応ラグビー部には所属していたが、タックルされる度に膝小僧をひどくすりむくのであまり熱心に練習には出ていなかった。今みたいに全面が芝生ではなく、土のグラウンドだった。土だけならいいが、所々に砂利が混じっていた。私は運悪く、タックルされるのはその砂利の上だった。その痛さときたら呼吸が止まるほどだった。だが、試合中はそんなことは云っていられない。砂利の上でタックルされてもすぐに起き上がりゲームに加わる。治療は試合が終ってからだった。治療と云っても傷口を水で洗い、赤チンを塗るだけだった。よく化膿せずに済んだと思う。

 ラグビー部の連中は今でも結束が固く、あまり練習や試合に出なかった私にも声をかけてくれていた。私の長男はその時の仲間の会社に就職した。友人は父親から会社を引き継ぎ、かなりの実績を残していた。「お前の息子を俺の会社に寄こせ、俺が面倒をみる」と云われた。長男はハワイで結婚式を挙げた。それを全部仕切り、息子に代り費用まで出してくれたのはその友人だった。私はマダガスカルに居てその式には出られなかった。家内は香港にいる孫娘の幼稚園の送り迎えの手伝いで日本に居ず、出られたのは双子の下の娘だけだった。残念だが、非常に残念だが息子の面倒をみてくれた友人は鬼籍に入ってしまった。若い頃に読んだ、著名な作家の友に関する随筆を今になって実感している。

 雨を承知で金沢文庫の称名寺に行ってきた。予報ではほんの少ししか降らない筈であったが、傘を差さなければびしょびしょになるほどに降っていた。そして寒かった。お昼を食べる前は、写真を撮るのに夢中だったせいか、それ程寒さを感じなかったが、お昼がいけなかった。初めての店で、「当店では無加熱での料理を提供いたしております」と料理人が出てきて料理の説明を始めた。嫌な予感がしたが、途中で店を出るわけにはいかなかった。出てきたのは肉や魚が全く入っていない野菜と果物の料理だった。熱を加えないとの説明通り、お世辞にも暖かいとは云えない。要は、野菜サラダがメインの料理だった。その所為か、寒がりの私にとっては昼食後の雨の中の撮影は地獄にいるように感じた。食事で温まるのではなく、食事で体が冷えてしまった。こんな店は二度と行きたくない。


キヤノンEOS5DMkⅣにEF24-105mm、4Lを装着。 ISO:400、 f11、 1/50秒、 露出補正:-1、 WB:オート。


キヤノンEOS5DMkⅣにEF24-105mm、4Lを装着。 ISO:400、 f16、 1/15秒、 露出補正:-1、 WB:オート。


キヤノンEOS5DMkⅣにEF24-105mm、4Lを装着。 ISO:400、 f11、 1/20秒、 露出補正:-1、 WB:オート。


キヤノンEOS5DMkⅣにEF24-105mm、4Lを装着。 ISO:400、 f11、 1/30秒、 露出補正:-1、 WB:オート。


キヤノンEOS5DMkⅣにEF24-105mm、4Lを装着。 ISO:400、 f11、 1/15秒、 露出補正:-1、 WB:オート。


キヤノンEOS5DMkⅣにEF24-105mm、4Lを装着。 ISO:400、 f11、 1/15秒、 露出補正:-1、 WB:オート。

 次週のブログだが、15日(日曜日)に更新出来ないかもしれない。その場合は何日か遅れるのをご容赦願いたい。
 
 最初にノート・パソコンのHDDをSSDに交換し、良ければ日常使っているデスクトップ・パソコンのHDDも同じようにSSDに交換しようと考えている。新たに買うよりずっと安くつく。この作業が支障なく行えれば、15日の更新は問題ないのだが、願うしかない。





折々の写真&雑感 246

2019年12月01日 | エッセイ
 タイのバンコクのシーロム通りのホテルから乗ったタクシーの運転手は昨日空港から乗ったタクシーの運転手と同じ人だった。相手も私を覚えていた。チップを特別に弾んだわけではなかった。私がその運転手を覚えていたのは、彼の話す言葉の中に軍隊用語が時折混じっていたからであった。行き先を空港と告げると、「お客様は軍人ですか?」と聞かれた。昨日、私が彼の話す軍隊用語を理解し、私も無意識に軍隊用語を使ったようだった。それで、そのように想像したらしかった。我々はほぼ同じ理由でお互いの記憶に残っていたのだ。

 私は軍人ではないが、貿易の仕事を始める前にアメリカの空軍に勤務していたと話すと、彼は非常に親しげに、「私はタイ空軍の軍人でした。訓練はアメリカ空軍の兵士と一緒に行っていました」と云った。道理で共通の軍隊用語を使った筈だったと納得した。

 空港で荷物をトランクから降ろしてくれた後、彼は姿勢を正し、私に敬礼をしてくれた。私も米空軍流の敬礼を返した。初めての経験だったが、非常な親密感を相手に覚えた。そして、また会いたいと願った。残念だが、それ以来会っていない。連絡先を聞いておくべきだった。

 同じ軍人でも深圳で接した中国の士官、ビルマ(現ミャンマー)の空港で拘った兵隊たちには親しみを感じるどころか嫌悪感さえ覚えた。彼らはその国の政治形態から、一般人より軍人の方が数等上だとの認識を持っているからだろう。特にビルマの空港で働く兵隊どもは鼻持ちならなかった。観光や仕事で入国する外国人の荷物を検査してはタカリを繰り返していた。だが、例外としてビルマの北の都のマンダレー空港の守備隊長のフラ・チン大尉(本名。2013年11月25日付、TDYビルマ編のマンダレー5をご参照願いたい)だけは例外中の例外であった。これが同じ国の軍人かと思えるほど穏やかで、我々外国人に思いやりを持って接してくれていた。また、彼の部下たちも同様に感じた。フラ・チン大尉のような軍人が軍隊に何人もいれば、政治家に命令されても戦争になるような気がしない。

 先々週に、朝早く起きて写真仲間と秋川渓谷の石舟橋に行った。吊り橋と聞いていたので木製だと期待していたのだが、鉄とコンクリートの橋であった。期待外れではあったが、何とか想像していた橋が表現出来ないかと頑張った。お昼を食べに「瀬音の湯」に行き、紅葉を撮った。石舟橋周辺はそれ程人はいなかったが、「瀬音の湯」には溢れるほどの観光客がいた。


キャノンEOS5DMkⅣにEF70-200mm、2.8Lを装着。 ISO:400、 f5.6、 1/50秒、 露出補正:±0、 WB:オート、 PLフィルター使用。


キャノンEOS5DMkⅣにEF70-200mm、2.8Lを装着。 ISO:400、 f11、 1/30秒、 露出補正:-1、 WB:オート、 PLフィルター使用。


キャノンEOS5DMkⅣにEF70-200mm、2.8Lを装着。 ISO:400、 f11、 1/80秒、 露出補正:-1、 WB:オート、 PLフィルター使用。


キャノンEOS5DMkⅣにEF70-200mm、2.8Lを装着。 ISO:400、 f11、 1/60秒、 露出補正:-2/3、 WB:オート、 PLフィルター使用。


キャノンEOS5DMkⅣにEF70-200mm、2.8Lを装着。 ISO:400、 f11、 1/25秒、 露出補正:±0、 WB:オート、 PLフィルター使用。


キャノンEOS5DMkⅣにEF70-200mm、2.8Lを装着。 ISO:400、 f5.6、 1/60秒、 露出補正:-1、 WB:オート、 PLフィルター使用。