TDY、Temporary Duty。アメリカの軍隊用語で出張を意味する。世界の僻地の出張記録!TDYの次は日常の雑感

現役時代の出張記録。人との出会いと感動。TDY編を終え、写真を交えた日常の雑感を綴る。

折々の写真&雑感 472

2024年02月25日 | エッセイ
 三條美紀さんという非常に美人の女優さんをご記憶だろうか?元女優の紀比呂子(キノキロコ)さんの実の母親である。どのような事情でこの女優さんが我が家に訪れ、マージャンを楽しむようになったかは知らぬ。私は既に高校生だったが、父は適当に「息子です」と彼女に云ったきり、それ以外のことは一切私には説明がなかった。彼女と一緒だったのは建設会社の社長とその友人、それに運転手だった。社長と三條さんとはその当時から恋仲だったようだが、その後に結婚した。

 運転手はマージャンに加わらなかったが、私に自分の経験したことをいろいろと話してくれた。彼は私を自分の弟のような気がすると云った。最初は怖い人だと感じていたが、何回も会うようになると、その風貌とは違って非常に優しい人だった。お互いに親しくなると、「自分は特攻(陸軍特別攻撃隊)の生き残りだ」と云い、そのことを、当時の状況を含めて話してくれた。

 他の隊のことは知らないが、自分の隊では特攻は上から指名されるものではなく、上官がどのような任務かを隊員に充分に説明し、決して生きて帰れないことを伝えた上で志願者を募ったそうだ。「志願する奴は居るか!」と聞かれた時、真っ先に手を挙げたのは自分だったと照れたように彼は云った。「どうして志願したの?」と聞くと、しばらく考えてから、「真っ先に手を挙げたのは見栄があったんだと思う」。そして続けた。「この戦況ではいずれ敵から攻撃されて戦死するだろう。それなら俺から敵艦に突っ込んでやれと云う気になったんだ」と昔を思い出すように云った。あの戦争では誰もが生きて帰れないだろうと覚悟していたそうだ。而し、彼のように率先して死んでやろうと考える兵と、少しでも最後の最後まで生きてやろうと考える兵とがいたようだ。

 全ての特攻志願兵は別の兵屯地に移され、非常に豪華な食事を与えられた。中でも雪のように白かった米のメシは涙が出るほど嬉しかった。当時を思い浮かべるように嬉しそうな、そして寂しそうな顔をして私に云った。

 その特攻出撃基地からは毎日のように仲間が飛び立って行ったが、真っ先に手を挙げた彼の順番は終戦の日まで巡って来なかった。彼はどのようにしてあの順番を決めたのか、誰がそれを決定したのか、未だに解せないと最後に云った。

 2月の半ばに上野動物園に行った。天候が良かったせいか非常な混雑ぶりだった。その日は気温が上がるとの天気予報だったので、出来る限り身軽な服装で行った。予報を信じてよかった。多くの人は、特に外国人はダウンジャケットを着ている人までいた。脱いで手に持っているがまるで大きな荷物を抱えているようだった。
 子供のころ親に連れられて、また自分が親になってからは子供たちを連れて上野動物園には何度も行ったが、それとは別に動物の写真を撮ることだけを目的に上野動物園に行ったのは今回で丁度100回目になった。もの好きと云われればそれまでだが、動物の写真を撮っていると実に楽しく時間を過ごせる。カメラを構えなくとも、動物たちを見ているだけでも彼らの可愛さが伝わってくる。














折々の写真&雑感 471

2024年02月18日 | エッセイ
 このブログに納豆とオクラに関することを書いたか書かなかったか忘れてしまった。それで、ドキュメント内でこの「納豆」と「オクラ」に関する字句を捜したが出てこない。以前は簡単に捜せたが、W11になってからは捜すのに手間がかかる。やっといい方法を見つけたが、この字句は出てこなかった。捜し方が悪いのか納豆とオクラに関して書いていなかったのか不明である。マイクロソフトはバージョンを上げるたびに使い辛くなっている。使う私の方法が悪いのか?以下の記事がダブっていたらご勘弁願いたい。

 体にいいからと毎朝納豆を食べるように家内から云われていた。味は嫌いではないが、あの匂いが堪える。少し休ませてくれと家内に頼み、納豆から離れるとホッとする。いくら体にいいからと無理して食べたのではストレスが溜まり体に良くないように思える。

 ある日、写真仲間との撮影の合間に納豆の話が出た。私が感想を述べると、「○〇さんは東京の生まれなのに、納豆が好きではないなんて考えられない」と仲間の看護婦さんに云われた。嫌いの原因はあの匂いだと云うと、「それならオクラを刻んで入れればいいのよ」と云われた。東北出身の彼女は東京で看護婦になる前は庭からオクラを採ってきて納豆に入れていたそうだ。匂い消しが目的ではなく、納豆のネバネバとオクラのネバネバが体にいいからそうしていたのだそうだ。

 それほど簡単に匂いが消えるとはとても信じられなかったので、家内にオクラだけではなくネギも大量に入れるように注文した。そして食べてみて驚いた。ネギの匂いはそのままだったが、納豆の匂いが全くしないのだ。そして驚くほど美味だった。それ以来、毎朝のオクラ入り納豆が待ち遠しくなった。

 オクラが納豆の匂いを消す原因は不明だが、オクラのネバネバが納豆のネバネバと絡み合うことで嫌な納豆の匂いを消してしまうのではないだろうか?例の看護婦さんのように納豆好きの方々にもおすすめしたい。味が驚くほどよくなる。だが、あの匂いも含めて納豆を愛する方にはお勧め出来ない。

 以下の写真は先週の振替休日の月曜日に、裏の団地の花壇に行って撮ったものだが、二月では満足が得られる花は限られていた。













折々の写真&雑感 470

2024年02月11日 | エッセイ
 コロナ禍を境に私の被写体が大きく変ったことは以前にも書いた。中でも大きな変化は花の写真が多くなったことである。コロナの感染が心配で電車やバスを使って撮影に行くのが怖くなったからだ。電車やバスでの移動では他人との距離を大きく取れないが、撮影に関しては心配がない。而し、食事が心配だった。マスクをしたままでは絶対に食事は出来ない。仕方なく、我が家の裏にある団地に行くことにした。各アパートの空き地に住人がきれいな花壇を作り、季節ごとの花を咲かせている。最初は何も考えずに撮っていたのであるが、マクロレンズを通してみる花の美しさに徐々に魅かれるようになった。

 コロナの心配が薄れた頃、私が花の写真を撮っていることを知った写真仲間が神代植物公園をはじめとする都内の公園を撮影地にしようと提案した。

 昨年に昭和記念公園に行き、セツブンソウの可憐さに夢中になった。今年も、その時期に行こうと昭和記念公園に何度も電話をし、開花の時期を確認しながら計画したが、天候の具合で計画した日を諦めた。次の週は都合の悪い仲間が続出した。花の撮影では計画した日までの気温の変化により、開花時期が大きく変る。一人で行くならいいが、何人かの仲間と行く場合は撮影日の選定に苦労する。

 今までは古民家や古刹と云われる歴史のある寺々の撮影が主だったが、ここ何年かは年間パスを買い続けて上野動物園に一人で行くことが多い。だが、極端に寒い日や暑い日は避けるようにしている。私の都合だけではなく、動物たちの活き活きした姿を撮影出来ないからだ。

 動物園に行く場合、フルサイズではなくAPSのカメラに100-400ミリのレンズを装着していく。そしてガラス越しになるトラやゴリラの撮影にはPLフィルターを使用する。これ以上の長いレンズは持っていないが、動物園での撮影はこれで充分だと考えている。そして手持ち撮影が基本である。中には三脚を使う人もいるが、足をたたまずに伸ばしたまま移動されたのでは非常に迷惑である。或る日、1,000ミリか1,200ミリのレンズを重そうに抱えている人に出会ったことがある。アフリカの草原ではあるまいし、そんなに長いレンズを三脚も使わないで檻の中の動物をどうやって撮るのだろうか?曇天の日での手持ち撮影では私が使っているレンズが限度のように思える。

 以下は、その上野動物園で撮影した写真ある。動物を撮っていると実に楽しい。花の撮影とは違った楽しみがある。動物の表情の変化を連射で撮る人もいるが、私は連射を行わない。フィルムカメラから続く私の拘りである。














折々の写真&雑感 469

2024年02月04日 | エッセイ
 香港に住む娘にカステラを送ってやろうと国際郵便のマイページを開こうとしたが開けない。何年前だったか忘れたが、外国に送る郵便物は宛先を手書きでもいいが、税関を通過する物品は国際郵便物の定められた書式に印刷されたものでなければ送れなくなった。それで、国際郵便局の「マイページ」に登録して書類を作成したが印刷が出来なかった。国際郵便に問い合わせても明確な答えを得られなかった。

 本局に行き、先方のタブレットを借りてやっと書類を作り上げた。こんなことが何回も続いた。その作業が面倒だったので、自分のパソコンでインボイス(送り状)の作成を何度も試みたが駄目だった。

 今回は、国際郵便局のインボイスの作成ホームも改善されたであろうと思い「マイページ」を開こうとしたが開けない。聞いてみると、ある一定期間利用しないと国際郵便局側で勝手に削除してしまうのだそうだ。それで最初から「マイページ」に登録し直してインボイスを作成しようとしたが、単価や個数の記入の欄で先へ進めなかった。国際郵便の「お客様相談センター」電話してみると、「そのようなことは事務局にメールでお尋ね下さい」と云われた。「マイページ」が開けなかった時も同じ答えだった。その時は3日ほどして事務局から一定期間使わなかったので削除した。ついては登録のし直しをしてくれとの返事だった。

 インボイスの作成の途中で困ったので「お客様相談センター」に電話したのに事務局にメールで聞けと云われたのではどうしようもない。こんなのは相談センターでも何でもない。国際郵便局だけではない、JRのホームページもそうだ。逓信省と国鉄の上から目線の習慣がいまだに続いているのだろうか。それを利用する人の側に立っての作成ホームの構築がなされていないのだ。簡単には利用出来ない作成ホームを作っておきながら、それを利用しなかったからと云って折角登録したマイページを勝手に削除してしまうとはとんだサービスだ。

 郵便局でタブレットを借りでインボイスを作成するのは非常に手間がかかるので、文明堂に行って「香港の店から娘のところに品物を送って頂けないか、その代金は此処で支払う」とお願いした。その方がインボイスを作る手間が省け、おまけに新鮮なものが届くと考えたからだ。而し、駄目だった。文明同は香港の或るスーパーマーケットの一角を借りて商品を売っているだけで、それもすぐに撤退するのだそうだ。

 今回もカステラを買い、それを自宅に持ち帰って包装をし、街の郵便局でタブレットを借りてインボイスを作成する。考えただけで嫌になる。そのように思っていると、その店で香港に送るのに支障のないように包装をしてくれた。有難かった。

 神代植物公園に写真仲間と行った。蝋梅は真っ盛りで梅園の梅も良かった。お昼ごろまでは暖かかったが、それを過ぎるころから気温がどんどん下がり始めた。いつもの松葉茶屋は休みだったので、水車のある一休庵に行った。行列が出来るほどの店だが、私には味が濃すぎる。而し、写真仲間は大満足だった。