殆どの方々にはどうでもいい問題だが、私は妙に気になる。バナナを食する際に、バナナの先端から皮を剝いて先端から食べるか、根元から剥いて根元から食べるか?つまらない事とお考えだろうが非常に気になる。甲州の人たちはブドウの房を先端から食べる。何故なら、先端より肩の方が甘味が強いからだそうだ。バナナはどうか?
猿が多くいる地域に出張した際、サルにバナナを与えて観察したことがあった。最初の猿の何匹かは根元から皮を剥いて根元から食べた。我々人間の先輩であり、我々よりずっと早くにバナナを餌にしてきた猿たちがそのようにして食べるのかと、私の食べ方と反対であることに気が付いた。だが、それとは別の群れにいた猿は私同様に先端から皮を剝いた奴がいた。それでもう一房のバナナを買い求め、同様に観察したが、先端派と根元派と別れていた。それらはほぼ同数だった。
マダガスカルに行った際、国の法律では原始猿の飼育を禁止されているにもかかわらず、大きな檻にエリマキキツネザルを飼っているお宅に立ち寄ったことがあった。首都のアンタナナリブから遠く離れていたので「飼っちゃいけない」などと云う法律は完全に無視されていたようだ。或いは知らなかったのかもしれない。飼い主は「この猿に、毎日餌をやっているのになかなか懐かないんですよ」と云いながら私にモンキー・バナナの大きな房を渡してくれた。「網から指を入れたら、引っ搔かれたり噛まれたりしないように気を付けて下さい」と云われた。先端派か根元派かを観察するには絶好のチャンスだった。而し、結論は出なかった。先端から食べたり、次は根元から食べたりした。貴重な体験は、残念だったが無に帰した。飼い主の云った通り、いくらバナナを与えても、全く感謝の表情さえ見せず、敵対するような仕草で私からバナナをむしり取った。
次に訪れたお宅では劣悪な環境で飼われていた。猿どもの正確な名前を教えてくれたが忘れた。キツネザルの一種らしいが、顔が黒く、体の全体が茶色の毛で覆われていた。狐よりアナグマを感じさせた。
上野動物園にワオキツネザルが飼育されているのをご存じと思う。彼らの囲いの中に入ってきた飼育員のお嬢さんに甘え、中には肩に飛び乗って頬ずりする奴もいたり、彼女が帰ろうとしても肩から降りようとしない奴までいる。同じマダガスカルの原始猿でも、ずいぶんと性格も仕草も違うようだ。或いは大事にされているので、このように人間を信頼し、懐くようになったのか。上野動物園にはいないが、横に飛ぶように歩くシフェカは愛嬌があって可愛らしい。この動物園で観ることが出来るようになれば楽しいのだが。
マダガスカルの南東部の村で飼われていた二種類の原始猿の写真を掲載するが、以前にも述べたとおり、フィルムのバカチョンカメラで撮ったものをLサイズにプリントし、デジタルの一眼レフで複写したものである。
次の3枚は上野動物園で撮ったものである。飼育員のお嬢さんに甘えているワオキツネザルの写真はあるが、飼育員のお嬢さんご本人の承諾を頂いていないので掲載出来ない。プライバシー保護のためとご理解頂きたい。
2023年のブログは今回が最後です。どうか良いお年をお迎え下さい。2024年は1月7日に掲載致しますので、また続けてお読み頂けたらこの上ない幸せです。
猿が多くいる地域に出張した際、サルにバナナを与えて観察したことがあった。最初の猿の何匹かは根元から皮を剥いて根元から食べた。我々人間の先輩であり、我々よりずっと早くにバナナを餌にしてきた猿たちがそのようにして食べるのかと、私の食べ方と反対であることに気が付いた。だが、それとは別の群れにいた猿は私同様に先端から皮を剝いた奴がいた。それでもう一房のバナナを買い求め、同様に観察したが、先端派と根元派と別れていた。それらはほぼ同数だった。
マダガスカルに行った際、国の法律では原始猿の飼育を禁止されているにもかかわらず、大きな檻にエリマキキツネザルを飼っているお宅に立ち寄ったことがあった。首都のアンタナナリブから遠く離れていたので「飼っちゃいけない」などと云う法律は完全に無視されていたようだ。或いは知らなかったのかもしれない。飼い主は「この猿に、毎日餌をやっているのになかなか懐かないんですよ」と云いながら私にモンキー・バナナの大きな房を渡してくれた。「網から指を入れたら、引っ搔かれたり噛まれたりしないように気を付けて下さい」と云われた。先端派か根元派かを観察するには絶好のチャンスだった。而し、結論は出なかった。先端から食べたり、次は根元から食べたりした。貴重な体験は、残念だったが無に帰した。飼い主の云った通り、いくらバナナを与えても、全く感謝の表情さえ見せず、敵対するような仕草で私からバナナをむしり取った。
次に訪れたお宅では劣悪な環境で飼われていた。猿どもの正確な名前を教えてくれたが忘れた。キツネザルの一種らしいが、顔が黒く、体の全体が茶色の毛で覆われていた。狐よりアナグマを感じさせた。
上野動物園にワオキツネザルが飼育されているのをご存じと思う。彼らの囲いの中に入ってきた飼育員のお嬢さんに甘え、中には肩に飛び乗って頬ずりする奴もいたり、彼女が帰ろうとしても肩から降りようとしない奴までいる。同じマダガスカルの原始猿でも、ずいぶんと性格も仕草も違うようだ。或いは大事にされているので、このように人間を信頼し、懐くようになったのか。上野動物園にはいないが、横に飛ぶように歩くシフェカは愛嬌があって可愛らしい。この動物園で観ることが出来るようになれば楽しいのだが。
マダガスカルの南東部の村で飼われていた二種類の原始猿の写真を掲載するが、以前にも述べたとおり、フィルムのバカチョンカメラで撮ったものをLサイズにプリントし、デジタルの一眼レフで複写したものである。
次の3枚は上野動物園で撮ったものである。飼育員のお嬢さんに甘えているワオキツネザルの写真はあるが、飼育員のお嬢さんご本人の承諾を頂いていないので掲載出来ない。プライバシー保護のためとご理解頂きたい。
2023年のブログは今回が最後です。どうか良いお年をお迎え下さい。2024年は1月7日に掲載致しますので、また続けてお読み頂けたらこの上ない幸せです。