TDY、Temporary Duty。アメリカの軍隊用語で出張を意味する。世界の僻地の出張記録!TDYの次は日常の雑感

現役時代の出張記録。人との出会いと感動。TDY編を終え、写真を交えた日常の雑感を綴る。

折々の写真&雑感 351

2021年10月31日 | エッセイ
 東京のコロナ感染者数の劇的な減少が続いていたので、10月の第二週に日本民家園に行った。園内にはかなりの変化があった。原家にカフェが開業していた。また、ボランティアの方々が「勤務」を再開し、囲炉裏に火が入った。だが、床上に登ることは相変わらず禁止されていた。




 江向井家の正面右端から撮った。此のアングルから撮ったのは初めてであったが、如何にも農村の感じが出たと満足している。









 何回も書くようだが、日本民家園には50回近く行っているが、行くたびに、季節が異なるたびに、また時間に依って被写体の感じが違う。そして同じ被写体でもアングルを変えただけでいままで撮ったことのないような写真が撮れる。自己満足であることは承知している。だが、日本民家園は何回通っても楽しい。

 前回の選挙よりは騒音が少ないように感じてはいたが、それでもどうかすると選挙カーからの連呼が聞こえてくる。駅前で彼らの空々しい演説を聴いていると、我々庶民はまるで楽園での暮らしが約束されているようだ。人前で平気で嘘をつけなければ政治家にはなれないとはよく云ったものだ。所得倍増、拉致被害者の解決、政治家の説明責任等々を何十年も聞かされてきたが、何一つ解決されていない。今日はこれから投票に行く予定だが、この人なら日本を任せられると確信を持てる人がいない。投票所に行くのも億劫になる。

 我々庶民とはけた外れの歳費を受取りながら、まだ足りぬと政党助成金を平気で受け取っている。共産党だけが受け取っていない。私は共産主義者ではないが、共産党の矜持には感銘を受ける。赤旗の売り上げが凄いから受取る必要がないのだと他の政党の人たちは云うが、あっちに付いたりこっちに付いたりする党だって、その母体が膨大な量の新聞を売っているだろう。そして政治家は支持者から頼まれると莫大な手数料を取って口利きをする。仕切り屋やフィクサーとどこが違うのか?

 疎遠が続いている人から、選挙が始まると必ず電話がある。自分の支持する政党の候補者に投票してくれと頼むための電話だが、なかなかそれを云い出さない。歯の浮くようなお世辞を聞いていてもラチがあかない。それで「選挙のことでしょ」と当方から云い出し、「承知していますから」と云って電話を切るようにしている。


折々の写真&雑感 350

2021年10月24日 | エッセイ
 ご近所からガザニアの小さい株を一つ頂いた。最初は植木鉢に植えたが、しっかり根が付いたようなので地面に移した。元気よく葉を増やしていったが一向に花が咲く気配はなかった。元の株のガザニアはきれいな花をいくつも付けているのに我が家の、根分けされた株には全くその気配がない。だが、ある朝に葉の間から一本の蕾のようなものを発見した。植えてから3カ月も経っていたので、今年は花を見ることはないと諦めかけていたところだった。

 どんどん蕾は大きくなっていたが開花にはもう少し時間がかかるようだ。そのうちに別の蕾を見つけた。待ちに待った開花が始まった。それからは早かった。以下の写真がそれである。犬や猫を何匹も飼っていた時期があった。自分の子のように可愛かった。それが、植物をこれほど可愛いと感じたのは驚きだった。









折々の写真&雑感 349

2021年10月17日 | エッセイ
 今から15年ほど前の原宿駅前では楽しいイベントが種々あった。竹の子族が始まりで、その後はおかしなダンスをする集団があった。それが廃れて駅前と跨線橋が静かになったころに現れたのが以下のような光景であった。


 このお嬢さんはボーイフレンドと一緒に毎日この場所で似顔絵を描いていた。お客は後を絶たなかった。隣で営業していたボーイフレンドの何倍かの稼ぎがあったのではなかろうか。


 鼻の頭に紙を撒いた可笑しな子がものすごい人気だった。彼女が姿を現すと、大勢の女の子が集まってきた。外国からの大勢の観光客迄が周囲をかき分けて前に出ては写真を撮っていた。コロナのない平穏な日々だった。


 大人しい化粧をした娘さんがいたので、「撮らしてくれる?」と聞くと、色々とポーズを変え、表情まで変えてくれた。金髪などにせず、普通の女子高生のままでいればかなりの美人と思うが、、、。


 右端のミュージシャンが大きな振りで歌い始めると驚くほどの人が集まってきた。あまりの騒々しさに交番から無粋な警察官が出てきた。これほどに人が集まると「無届の集会」と見做されるのだろうか。害があるわけではないのに、見過ごしていればいいものをと思う。

 毎回のことだが、住民の迷惑も考えずに候補者の名前だけを連呼して通り過ぎる選挙カー。そんな候補者には絶対に投票しない。また、出来もしない嘘っぱちの公約。それは単なる大風呂敷ではないのか。そんな事をがなり立てる候補者にも決して投票しない。

 どうして花々のように、静かに己の美を見て頂く候補者が現れないのか?そのような気遣いのある人は決して政治屋など志さないだろう。

折々の写真&雑感 348

2021年10月10日 | エッセイ
 土曜日や日曜日に朝早く起きて奥多摩にヤマベを釣りに通っていた時期があった。初めてヤマベを釣りに行った時、一匹も釣れなかった。海釣りと川釣りとは全く釣り方が違うのだと知った。それと同時に、悔しさから猛烈なファイトが湧いた。土地の名人から餌の作り方を教わり、釣り方も教わった。それで雪の降るような時期にも、周囲の人は釣れぬのに、私だけはコンスタントに釣れるようになった。

 我が家から奥多摩の釣り場までは10を超える隧道を通って行かなければならない。アメリカ人の友人に、「トンネルから出るときは何があるかわからないから、必ずスピードを落とせ」、それに「冬場に、道路が黒く見えるのは其処が凍っている証拠だ。スピードを落とせ」とを何回も何回も云われた。お陰で冬の奥多摩通いで全く事故を起こさなかった。


 この奥多摩湖の浮橋の上から釣っている人もいるが、此処は観光客が行き来するのでいい釣り場とは云えない。


 私のポイントはこのもっと上流の「学校下」、或いはもっと先の山梨県へ通ずる山道近くまで行った処だった。


 奥多摩を象徴するような橋。塗り替えたばかりだった。


 この村の駐在さんが飼っているワンコロ。最初は私を逃亡犯のような目つきで見ていたが、慣れてくると遠くからでも尾を振ってくれた。此の日は、「暫く来なかったな」と問いかけているような顔に見えた。



折々の写真&雑感 347

2021年10月03日 | エッセイ
 小田急線の柿生駅から南に10分少々行ったところに浄慶寺がある。この寺には写真仲間と何度も行っている。アジサイに彼岸花、それに紅葉の時期がいい。今年も行きたいが、コロナ・ウィルスが治まらない限り、写真仲間と行くのは避けたい。移動のとき、写真を撮るときはどうしても密になる。また、仲間と昼食の時にも危険がある。誘って、仲間がコロナに感染しては申訳ない。

 神仏混淆をそのまま継承している寺らしく、山門ではなく鳥居が我々を迎えてくれる。




 旨そうに酒を飲んでいる石像ばかりではなく、カメラを構えていたり、ノートパソコンに向かっている石像もある。住職に依ると、いつの間にか石像が増えてしまう。誰が彫り、誰が運んでくるのかは知らないとのことである。心の広い住職はそれを全く咎めようとしていない。


 幼児の石像であるが、かなり年数が経っている。この石像も誰かが運んできたのか、浄慶寺に元々あったものかは知らぬ。行く度に住職に伺ってみようと思っているが、その度に忘れてしまう。困ったものだ。


 此の階段を登っていくと、本堂を見下ろす位置に祠がある。


 此の本堂で住職が読経しているときに、図々しくその姿を撮らして頂いているが、心優しい住職に咎められたことはない。



 コロナ騒ぎが治まったら、是非とも訪れてみることをお勧めしたい。本堂の裏手に小高い場所がある。山と云えるほどのものではないが、多少は登山気分を味わえる。