TDY、Temporary Duty。アメリカの軍隊用語で出張を意味する。世界の僻地の出張記録!TDYの次は日常の雑感

現役時代の出張記録。人との出会いと感動。TDY編を終え、写真を交えた日常の雑感を綴る。

折々の写真&雑感 185

2018年09月30日 | エッセイ
 日本でもカジノが始まるかもしれないことになり、非常な不安を持っている。私は出張中に何度もカジノに通った。而し、悔しいが損の方が多かった。たまに勝つことはあっても、今までの損を取り戻すほどの勝ちではなかった。一番多く通ったのがマダガスカルのヒルトン・ホテル内のカジノだった。此のカジノを含めて、マダガスカル中のカジノに入れるのは外国人だけで、マダガスカル人は一切入れない。我々外国人はパスポートの提示が義務付けられており、入るまでは非常に厳重に見張られていた。ガードマンと顔見知りになっても同様の監視は続けられた。これは入場者を外国人に限定する事により、自国民を保護する為のものである。

 以前にシンガポールで詐欺にあう寸前まで行ったことを書いた(2014年11月24日付、TDYマダガスカル編の47をご参照願いたい)。その時、さも私の味方のように振舞い、「ブルネイ人から大金を巻き上げよう」と私に話を持ち掛けてきた奴はラスベガスのカジノで何年もディーラーをやっていたと云っていた。カードでインチキをするなど彼にとっては何の努力も必要ないことだった。そのカードの手さばきは手品師顔負けであった。自分の出したいカードを自由に出せた。彼の本当の企みはブルネイ人と組んで、私にクレジットカードを使わせて大金を騙し取る事にあると気が付き、うまく逃げたと今でも「ざまぁみやがれ」とニヤニヤしている。

 カジノのディーラーは手品師ほどに、或いはそれ以上にカードの扱いに慣れている。客が勝てるわけがない。またルーレットで、台の廻し方と球を入れるタイミングで好きな目を出せるとも聞いた。私は仕事の合間の多少の楽しみ程度に考えてカジノに行っただけなので、大した損はしていなかった。最初から勝とうと意気込んで行ったのでは大火傷することは請け合いである。私が定宿にしていたコルベール・ホテルにもカジノはあったが、ヒルトン・ホテルほど規模が大きくなかった。それよりずっと大きい、スロットルマシンのあるヒルトン・ホテルに何度も通った。

 負けると分っていてもカジノは楽しいし、面白い。出張には大した現金を持って行かないので、全部を負けてもクレジットカードと帰りの航空券さえあれば問題はなかった。だが、日本で計画しているカジノは日本人も入れ、カジノ内で現金の借入が出来るシステムも考えているようだ。全財産を失う人がどれだけ出るだろうか。心配である。パチンコでさえ熱くなりすぎて離婚騒ぎにまでなった大勢の人たちの話を聞く。

 同じ博打でもカジノは競馬や競艇とは質が違う。政府は「依存症対策をする」と云っているが、対策を施さなければならないようなことを最初からやるべきではないと思う。やるなら、外国人しか入れない施設にするべきだ。カジノには賭け金の上限がない。一晩で全財産を失うなど簡単なことである。

 以下は江戸川競艇の写真である。一カ月ほど前に行ったのだが、かなり暑かった。動物園に行っても、私の撮りたい相手は涼しいところから出てこない。そうであれば、撮っていて楽しい競艇場に足が向いてしまう。


キャノンEOS7DMkⅡに100-400mm、4.5-5.6Lを装着。 ISO:100、 f11、 1/350秒、 露出補正:-1、 WB:オート。


キャノンEOS7DMkⅡに100-400mm、4.5-5.6Lを装着。 ISO:100、 f11、 1/500秒、 露出補正:-1、 WB:オート。


キャノンEOS7DMkⅡに100-400mm、4.5-5.6Lを装着。 ISO:100、 f11、 1/600秒、 露出補正:-1、 WB:オート。


キャノンEOS7DMkⅡに100-400mm、4.5-5.6Lを装着。 ISO:100、 f11、 1/350秒、 露出補正:-1、 WB:オート。


キャノンEOS7DMkⅡに100-400mm、4.5-5.6Lを装着。 ISO:100、 f11、 1/125秒、 露出補正:-1、 WB:オート。


キャノンEOS7DMkⅡに100-400mm、4.5-5.6Lを装着。 ISO:100、 f11、 1/250秒、 露出補正:-1、 WB:オート。


折々の写真&雑感 184

2018年09月23日 | エッセイ
 今年は蚊が非常に少なかった。全く刺されなかったと云う人もいる。ゴキブリの出没も少なかった。異常な暑さのせいだ。それを何とか頑張って耐えていたのであるから、このぐらいの恩恵はあって当然である。

昨夜、久し振りにゴキブリにお目にかかった。かなり大きかった。殺虫剤をかけて殺した。最初の一撃では死なず、敵は逃げようとした。追撃ちをかけた。勝負がついた。毎度のことだが、憎い敵でも苦しそうに死ぬのを見ると、可哀そうな気分になる。

 ビルマ(現ミャンマー)の旧首都のラングーン(現ヤンゴン)にある由緒あるホテルのバーでゴキブリと出会ったことがあった。踏みつぶしてやろうと一歩出ると、バーの従業員が手でゴキブリを外に追い出した。それも、「どうか出て行って下さい」と云っているような仕草だった。街のあちこちにパゴダを建てるほどに信心深い仏教徒の国であると実感した。

 その殺生を好まぬ同じ仏教徒がどうしてロヒンギャ族に危害を加えるのか。今日のように国際的な話題になる前に、ミャンマー西部のロヒンギャ族が多く暮らすラカイン州で僧侶が蛮刀を振るってロヒンギャ族を追いかけている写真を見た事がある。イスラム教徒のロヒンギャを仏教徒が殺し、追い払う。どう解釈すれば仏教の教えに通ずるところがあるのか。ビルマの民主化を長い間唱え続けてきたスー・チー女史が裏でロヒンギャいじめを容認していたのはどうしたわけか。

 宗教が違えば無条件で相手を攻撃していいと、どの宗教でも教えているのか?「汝の敵を愛せよ」とイエス・キリストは説いている。キリスト教は愛の宗教であると信者は唱えている。だが、クリスチャンを非常に冷たいと感じる人は少なくない。それは、彼らが自分と神様との間さえ旨くいっていれば、周囲の人間との関係はどうでもいいと考えているからである。全てのクリスチャンがそのように考えているとは思いたくない。非常に心の豊かな、慈愛に満ちたクリスチャンを何人も知っているし、殆どのクリスチャンがそうであると信じたい。だが、他の宗教との溝は深いようである。

 世界の宗教と宗教の溝は縮まらないものであろうか?仏教、イスラム教、キリスト教の根っこは同じである筈だが、、、。

 渋谷区の、同じ写真クラブに所属していた一歳上の人と行った時の写真である。本来は彼の友人が経営する横浜の中華街にあるレストランの厨房を撮るのが目的であったが、そのレストランの厨房は汚く活気がなかった。必然的に料理はまずく、客は殆どいなかった。撮影を諦め、エリスマン邸に行くことにした。


キヤノンEOS5Dに24-105mm、4Lを装着。 ISO:1600、 f4、 1/25秒、 露出補正:-1、 WB:オート。
 途中で雨に降られたが、大降りになる前にエリスマン邸に着いた。入って真っ先に目についたのがこの彫刻だった。


キヤノンEOS5Dに24-105mm、4Lを装着。 ISO:3200、 f11、 1/8秒、 露出補正:-1、 WB:オート。
 木造の洋館の手入れは良く、階段は光り輝いていた。何かにつかまらなければ、滑るように感じた。


キヤノンEOS5Dに24-105mm、4Lを装着。 ISO:800、 f11、 1/25秒、 露出補正:-1、 WB:オート。
 横浜双葉小学校のお嬢さんたちの下校風景。雨だと云うのに、とにかく楽しそうだった。


キヤノンEOS5Dに24-105mm、4Lを装着。 ISO:800、 f11、 1/30秒、 露出補正:-1、 WB:オート。


キヤノンEOS5Dに24-105mm、4Lを装着。 ISO:800、 f11、 1/40秒、 露出補正:-1、 WB:オート。


1/25秒、 露出補正:-1、 WB:オート。
 雨がやみ、外人墓地を通り越して山下公園に向かった。

折々の写真&雑感 183

2018年09月16日 | エッセイ
 8月に竹寺(報国寺)に行った帰りに鶴岡八幡宮に寄った。ご存知と思うが舞殿の手前を右に入ったところに休憩所がある。紙コップのコーヒーは熱く、美味しかった。だが、以前にはなかった「飲み水のサービスは一切しておりません」の看板には嫌な気分になった。カウンター内で働く人たちは以前の半分ほどに減っていた。そしてあれほどきれいだったトイレが汚れていた。いくら人手不足だからと云って、種々のサービスの低下は如何なものか。また、拝殿の警備員は横柄で観光客への配慮に欠けている。人手が減り、観光客が増え続けている。そして以前にも増して外国人が多くなっている。鎌倉の象徴とも云える鶴岡八幡宮の印象が悪くなっていることは寂しい。

 話が変るが、マダガスカルの首都のアンタナナリブから南東のマナンジャジャリーに、取引先の若い社長と黒檀を探しに行ったことがあった。途中、見晴らしのいい場所で車を止めて小休止した。魔法瓶からの熱い紅茶を飲んだ後で、「トイレは何処かな?」と聞くと、彼は両手を一杯に広げて、「ここからあの地平線まで、全て貴方のおトイレです」と云った。確かにこのような場所にトイレはない。つまらないことを聞いてしまったと反省しながら大きな木の陰に行った。地平線を眺めながら、実に清々しい気分で必要な行動を終えた。それ以来、日本に帰ってから外で必要に迫られたときは「アフリカのトイレに行ってくる」と云うのが習慣になった。

 マダガスカルに限らず、ビルマ(現ミャンマー)、ラオス、パプアニューギニア等々をはじめとして、私が銘木を買いに行った地方では外で用を足すことには実におおらかであった。特にビルマの北の都のマンダレーでは街中でも事に及んでいる人を見かける。最初はご婦人かと思った。ロンジー(ビルマの民族衣装で、巻きスカートのようなもの)を着用していれば、男でも立っては出来ない。ご婦人のようにしゃがんでやる。少し田舎に行くと、男女が並んでしゃがんでいる姿を見たこともある。これはビルマの国名がミャンマーに変わったばかりの1989年頃の話であって、それ以後は状況が全く変わっているかもしれない。

 ビルマに限らず、東南アジアやアフリカの人たちは外で用を足した後は手を洗わない。洗う場所がない。少々手に引っかかっても、木の葉で拭くぐらいだ。それを見てからは、相手から握手を求められても、それに応じるには相当な勇気が必要であった。

 今回は同じ古民家ではあるが、川崎の日本民家園ではない。「小平ふるさと村」である。8月の終りの、暑さがぶり返したときに行った。T-シャツを濡らし、汗が上に着たシャツにまでしみ出してくるほどの暑さだった。ゆっくりと撮るつもりでいたのだが、午前中で引き上げてしまった。


キヤノンEOS5DMkⅣに24-105mm、4Lを装着。 ISO:200、 f11、 1/30秒、 露出補正:-1、 WB:オート。


キヤノンEOS5DMkⅣに24-105mm、4Lを装着。 ISO:400、 f11、 1/30秒、 露出補正:-1、 WB:オート。


キヤノンEOS5DMkⅣに24-105mm、4Lを装着。 ISO:400、 f11、 1/45秒、 露出補正:-1、 WB:オート。


キヤノンEOS5DMkⅣに24-105mm、4Lを装着。 ISO:800、 f11、 1/15秒、 露出補正:-1、 WB:オート。


キヤノンEOS5DMkⅣに24-105mm、4Lを装着。 ISO:400、 f11、 1/20秒、 露出補正:-1、 WB:オート。


キヤノンEOS5DMkⅣに24-105mm、4Lを装着。 ISO:100、 f11、 1/45秒、 露出補正:-1、 WB:オート。

 小平ふるさと村で室内を撮らなかったわけではない。かなり撮ってはみたが、気に入った写真はなかった。日本民家園と違い、屋内でも自由に三脚は使える。それも土間ばかりではなく、畳や床を傷つけないようにすれば室内での三脚使用も問題ない。だが、三脚を使ったのでは自由なアングルを選べないので、私は夜以外には三脚を使わないことにしている。


折々の写真&雑感 182

2018年09月09日 | エッセイ
 免許証を返納してからは地方の田園地帯を走ることは全くなくなった。だが、テレビで見る限りどの農家のご自宅も豪華で広い。車庫には畑を耕したり収穫するためのトラクターが何台もあり、乗用車も複数台ある。この様子を見る限り「貧農」とか「五反百姓」、或いは「小作」と云ったイメージは全くない。そのような言葉すらこの日本から消えてしまっている。政府が農家を大事に育ててきた賜物であろう。農家の生活が飛躍的に向上したことは非常に喜ばしいことである。これと同じことが酪農家にも云える。

 農家を守るために、酪農家を守るために非常に高い、常識外の関税をかけている。そのため政府から守って貰えない我々庶民は生活苦に喘いでいる。気候の変動以外にも生産に影響を及ぼすようなことがあると、売値を上げることで対抗している。我々庶民はどのような手段を講じればいいのか。

 インターネットで「関税率表」にざっと目を通してみた。牛肉は枝肉、骨付き肉、また冷凍のものを含めて基本が50%(暫定38.5%)である。豚肉は枝肉が1キロにつき361円、部分肉が同じく482円となっている。酪農品に関しては脂肪分1%未満の牛乳が基本関税率で25%+1キロに付き63円(暫定は25%)、1%を超えるものは25%+1キロに付き134円(暫定は35%)。驚いたことに砂糖を加えた乳製品は基本関税率で35%+1キロに付き466円である。また、野菜類は殆どが5%だが、玉ねぎは10%、スイートコーンは12.5%、オリーブとキノコ類は15%である。この程度なら現在の野菜の高騰に比べたら、どんどん輸入して貰いたいと思う。だが、米(コメ)は違う。「ID為替研究所」の野村雅道氏のホームページの一部を以下にご紹介したい。

 『コメ(精米)を輸入する際に1キロ当たり341円としている関税について、農林水産省が関税率換算で778%としていた見解を「280%」に修正したことがわかった。コメの国際相場が大幅に上昇する一方、国産のコメ価格は落ち着いており内外価格差が縮小している。環太平洋経済連携協定(TPP)の関税交渉にも微妙な影響を与えそうだ。
 コメを輸入する場合、日本は重量に応じて課税する仕組みを採っており、1キロ当たり341円。海外では関税を税率で示す国も多く、農水省は2005年の世界貿易機関(WTO)交渉時に関税額を税率に換算した。当時のコメ国際相場などを勘案しコメ価格を「1キロ44円弱」を基準に設定。「341円」を44円で割った778%が日本のコメの関税率と説明してきた。
 世界の人口増や新興国の経済成長を背景にコメの需要は拡大している。政府が昨年、09年のコメの国際相場を調べたところ、1キロ当たり122円が新基準として妥当と判断した。中国産米などを中心に分析したもようだ。これをもとに関税率を換算すると「280%」になる』。

 カリフォルニアには食感がコシヒカリに似た「ダイヤモンドG」とササニシキに似た「キャルローズ」と云うブランドのジャポニカ米がある。現在の価格はともにキロ当り130円から140円程だ。5キロで650円から700円で買える。仮に280%の関税を払っても5キロで2千円に満たない。どちらのカリフォルニア米も日本の高級ブランド米に引けを取らぬ程に美味である。

 以下の民家園の写真は7月の第一週に写真仲間と行ったものである。暑かったが、古民家の中に入ると嘘のように暑さが遮断されていた。かやぶき屋根の威力を改めて知った。


キヤノンEOS5DMkⅣに24-105mm、4Lを装着。 ISO:400、 f11、 1/40秒、 露出補正:-1、 WB:オート。


キヤノンEOS5DMkⅣに24-105mm、4Lを装着。 ISO:100、 f11、 1/20秒、 露出補正:-1、 WB:オート。


キヤノンEOS5DMkⅣに24-105mm、4Lを装着。 ISO:100、 f11、 1/60秒、 露出補正:-1、 WB:オート。


キヤノンEOS5DMkⅣに24-105mm、4Lを装着。 ISO:100、 f11、 1/40秒、 露出補正:-1、 WB:オート。
 屋根に咲いているのは「甘草」の花だとボランティアのご婦人に教えて頂いた。塩山駅の向かい側にある「甘草屋敷」には何度も行っているが、甘草の花を見るのは初めてであった。


キヤノンEOS5DMkⅣに24-105mm、4Lを装着。 ISO:100、 f11、 1/20秒、 露出補正:-1、 WB:オート。
 民家園内で初めてニャンコロに会った。非常に興味深そうに私を見ていたが、警戒を怠るようなことはしなかった。いつも持っているキャットフードをその日は持っていなかった。次回は必ず持参するようにしよう。


キヤノンEOS5DMkⅣに24-105mm、4Lを装着。 ISO:100、 f11、 1/40秒、 露出補正:-1、 WB:オート。

折々の写真&雑感 181

2018年09月02日 | エッセイ
 会うたびに、今にも死にそうなぐらいに体の調子が悪いと云う友人がいる。どこが悪いのかと聞くと、その度に悪い箇所が違っている。以前に云ったことを忘れてしまったのか、悪い箇所が増えたのかは不明だ。そして、「俺の葬式には必ず来い」。ここまではいい。その次が問題だ。「半端な香典を持ってきたら承知しねぇぞ。棺桶から手を出して数えるからな!」と続く。体のあちこちが悪いくせに未だにピンピンしている。高額な香典を要求されているのは私だけではない。我々の仲間全員に云っているようだ。

 別に金に困っている様子はない。一部上場企業に定年まで勤めていたので多額の退職金を貰い、結構な年金迄受け取っている筈だ。その上、定年前に家を建て、ローンも残っていないと聞いている。

 最近は我々の集りに顔を出さなくなった。電話をしてみると、「足が弱って、歩くのが困難になった。俺は外に出れないので、お前が会いに来い」と云う。彼が埼玉県に家を建ててからは、車で写真を撮りに行った帰りに寄るのが常だった。私が車を手放してからは、彼が駅まで迎えに来てくれていた。歩けば駅から20分ほどかかる。「来いよ」と云われても、この暑さの中を歩くことを考えると行きたくなくなる。バスもない。タクシーは駅に停っておらず、いつやって来るかわからない。この炎天下に20分も歩くことを考えると、どうしても足が遠のいてしまう。

 我々の仲間で長男はいいが、次男や三男はどうしても便利なところに家を建てられない。都心のマンションに住んでいる友人は、老朽化でマンションの建て替えを迫られて頭を痛めている。中にはちゃっかり奥さんの実家の庭の片隅に家を建ててしまった奴もいる。

 香港やマカオほど酷くはないとしても、自分の好きな場所に家を建てられないものか。土地の高さは異常である。アメリカやオーストラリア、その他の充分に土地のある国々が羨ましい。前にも述べたように、日本の国土の1.6倍もあるマダガスカルの人口は日本の一割程だ。彼らはマダガスカルより経済的に潤っている日本を羨んでいる。だが、広大な土地、豊かな自然と豊富な食料、それに南国の果物に不自由しないマダガスカル人は如何に幸福であるか。それに引き換え日本の土地の狭さや物価の高さ、その他の住みにくさを話すと、私を「気の毒な日本人」として同情してくれた。

 久しぶりの竹寺(報国寺)であった。北鎌倉で電車を降り、気に入ったお寺の撮影をしながら鶴岡八幡宮に行ったり、化粧坂(ケワイザカ)を通って佐助稲荷に向かうことも多かった。今回は初めから竹寺に目的を定めて鎌倉駅からバスで竹寺のある浄明寺に向かった。バスは報国寺に行く人たちでほぼ満員であった。


キャノンEOS5DMkⅣに24-105mm、4Lを装着。 ISO:800、 f5.6、 1/45秒、 露出補正:-1、 WB:オート。
 以前は午前中にこの竹の庭に入ると打ち水がしてあり、石がしっとりと濡れていた。人手不足で打ち水をしていなかったのか、暑さのせいで乾いてしまったのか風情のある写真が撮れなかったのは残念だった。それでも、他の客がいなくなるまで待ち、やっと撮った。


キャノンEOS5DMkⅣに24-105mm、4Lを装着。 ISO:800、 f5.6、 1/20秒、 露出補正:-1、 WB:オート。


キャノンEOS5DMkⅣに24-105mm、4Lを装着。 ISO:400、 f5.6、 1/90秒、 露出補正:-1、 WB:オート。
 抹茶を頂きながらの撮影。滝のように水が流れていることに今回初めて気が付いた。


キャノンEOS5DMkⅣに24-105mm、4Lを装着。 ISO:100、 f11、 1/15秒、 露出補正:-1、 WB:オート。
 お昼を食べに行く途中で見かけた廃屋。人が住まなくなってかなりの年月が経っている様子。今までは全く気が付かなかった。


キャノンEOS5DMkⅣに24-105mm、4Lを装着。 ISO:100、 f11、 1/90秒、 露出補正:-1、 WB:オート。
 バスを「八幡宮」で降りた。8月の熱中症が心配な時期であるのに参拝客の多さに驚いた。日本人ばかりではなく、色々な国や地域から多くの人たちがお参りに来ていた。


キャノンEOS5DMkⅣに24-105mm、4Lを装着。 ISO:100、 f11、 1/180秒、 露出補正:-1、 WB:オート。