~風に吹かれて~ by ポー(paw)

-人の中に 人の創り出した物の中に 動植物の中に 地球や宇宙の中に 魂の琴線にふれ 愛を感じながら 生き込みたい-

松岡佑子さん

2006-06-10 13:11:24 | ・風に吹かれて
8日、社用でFMを聴きながら運転していると、松岡佑子さんが
ある番組のゲストで出演されていた。彼女は、あのハリーポッター
の訳者である。何気なく聴いていたら彼女の亡夫は、日本ALS協会を
立ち上げた方だという。

母が亡くなったのは、1997年9月11日。ダイアナ妃が事故で亡くなって
まもなくの事だった。母の病名はALS。筋萎縮性側索硬化症という、
全身の筋肉が動かなくなる難病だった。母の場合、ろれつが回らなく
なり脳障害かと思われたが脳に異常は無く、半年か一年後にALSとの
告知を受けた。その時に訪ねに行ったのが日本ALS協会の松岡さんだった。
松岡さんには、この病気の受け止め方、生活介護等について親身に
なって教えていただいた。

この病気は原因が解らない以上、治療ができないと西洋医学にはさじを投げられ
対処療法しかないとの事。その後、東洋医学や気功など、よかれと思うことは
すべて行ったが効果はさほど上がらなかった。

・東京から静岡まで日帰りで難病に有効との鉱泉水を処方してもらいに行った事。
・やせ細った身体でウォーキングのリハビリをしていた母の姿。
・気功師について南の国まで転地気功療法をしに行った事。
・筋肉触手療法に通った事。
・告知後に父と母と三人で見た神田川沿いの切ない満開の桜。
・筆談での会話や、ボイスコミュニケーション機器による会話。
・実家へ泊りがけで一日置きに通った夜通しの介護。
・介護ベッドから右手を弱々しくあげた母の最期の姿。

まるで亡母が、たまには思い出して頂戴ねと言っているかのように
いろいろなことが思い起こされた一日だった。

松岡佑子さんは、翻訳、通訳の仕事をしながら、亡夫の出版社を引き継ぎ、
またALS患者の支援に取り組んでおられる。
多くの場合、人工呼吸器なしでは長く生きられないこの病気は、
人間の尊厳とは何か?生きるとは何か?など多くの問いかけを投げかける。
どうぞ、ALSの患者さんやその家族の力となるべく、そしてハリーポッター
のような夢見る心をこれからも与え続けて頂きたいと思います。

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6 コメント

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大変なご苦労を ()
2006-06-10 16:28:45
pawさん、母上の病気での

辛い思いを読みました。



私が入院中隣のベッドに

緊急入院した患者さんが筋萎縮性で

ほとんど毎日奥様が付き添い、朝から

夜の9時まで介護士も、夜中は病院の

ナースが担当していました。



その時会話は全て、タテヨコに書かれた

文字を指しているのをそのとき初めて

知り、慣れない意志疎通の悪さのせいか

患者さんはイライラしていました。余りにも大変な介護に食堂で奥様から話を聞き

涙が流れてきたのです。



10月頃にこれが最後だからと

ご主人に好きなF1を見せるため

鈴鹿へ行くからと退院して行きました。



夜通しの介護も、切ない満開の桜も

あの時のことを思い出します。



年明けの1月、偶然に病院の

レストランで奥様に出会い

「鈴鹿のレース、主人はとても喜んでいた」

と明るくそう話していました。
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Unknown (ばぶ)
2006-06-10 22:08:46
そうでしたか。

ご苦労様でした。

私の母も10年前の春に逝きました。

その冬は雪の多い、厳しい冬でした。

そうでしたか。

私も久しぶりに母を思い出しました。

感謝。
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髭さんへ (paw)
2006-06-11 12:13:42
そうなんです、この病には、頭はしっかりして

いるのにコミュニケーションがスムーズに

とれないというジレンマがつきまとうのです。

亡母の場合は、舌の神経から侵されたので、

最後まで身体は動いていました。

老化が、すごいスピードで進んでくような

感じでした。いずれにしてもヘビの生殺し

のような、やり切れない病でした。
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ばぶさんへ (paw)
2006-06-11 12:16:53
毎日、仏壇には手を合わせてはいるんです

けどね。お願いばかりで、こんなに追想する

ことは久しぶりでした。

今日は月命日。また亡母と会話が出来ました^^
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生きる意味は何でしょうか。 (春目漱石)
2006-06-12 14:14:19
はじめまして。



北海道からです。

お邪魔でしたらごめんなさい・・・・・。m(_ _)m

家内も「多発性骨髄腫」という血液の癌を告知されて、不思議にもう6年近くになります。

(平均余命は2,3年)



人(私)はどこから来て

何のために生きて

どこへ向かっているのだろう・・・?。

この世界の終末はどうなるのか?



私は、若い頃から人生についていろいろ考え、

人間はどこから来て、何のために生きて

どこに向かって生きているのかを問い続けて来ました。



神の存在、人生の意味は何か、いのちと死の問題」など

について、分かりやす聖書の福音を書き綴っています。



どうか、時間のあるとき、ご訪問ください。





  
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春日漱石さんへ (paw)
2006-06-13 18:35:31
はじめまして。

そうですか・・・奥様大変ですね。



>生きる意味はなんでしょうか?



何度も答えを出しては、打ち消して・・・

いつになったら答えが導きだせましょうか。



暗闇の中

’生きているだけでいいから’と

その言葉に

わずかな光が照らされてから

来訪したものはあるのですが。
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