処分撤回を求めて（１９６）

東京・全国の仲間の皆さんへ。（転送・転載歓迎。重複はご容赦下さい。一部報道関係者にも送信しています。）
被処分者の会・東京「君が代」裁判原告団の近藤です。

　◆ 東京「君が代」裁判二次訴訟、東京地裁最低・最悪の判決

《撮影：平田 泉》

　●原告の請求を棄却
　昨日７月２５日、原告６６名が「君が代」処分の取消を求めた東京「君が代」裁判二次訴訟の判決（東京地裁民事１９部青野洋士裁判長）がありました。主文は「原告らの請求をいずれも棄却する」という都立学校教職員らの訴えを全面的に斥ける不当判決でした。
　●最高裁の不当判決をコピー、行政追随の最低・最悪の判決
　５月３０日以来の「君が代」訴訟での最高裁の不当判決をそのままコピーして都立学校に当てはめただけで裁判所の良識を投げ捨てた最低・最悪の判決でした。
　憲法１９条の思想・良心の自由の判断では、
　①「君が代」起立斉唱は一般的・客観的には「儀礼的所作」であり、
　②通達・職務命令は憲法１９条の思想・良心の自由の「間接的制約」になりうるが、
　③通達・職務命令には「必要性・合理性」がある、
　という単純な３段論法の最高裁の多数意見の判断枠組みをそのままコピーしています。
　一連の最高裁判決での２名の裁判官の反対意見、７名の裁判官の補足意見を東京地裁がどう見るかが注目されていましたが、これらの最高裁の反対意見、補足意見は、全く顧みられませんでした。
　これは、東京地裁民事１９部の裁判官が、最高裁多数意見に追随して「自分の頭で考えて判断する」ことを放棄して、「思考停止」状態に陥っていることを示しています。地位に汲々とする典型的な「ヒラメ」裁判官です。
　●教育基本法の「不当な支配」にはあたらないと判断
　判決は、（国旗・国歌を）「指導するものとする」という学習指導要領の「国旗・国歌」条項は、教員に指導を「義務づける」として、都教委の１０・２３通達と実施指針が「不当な支配」にあたらないとして原告らの訴えを斥けました。
　●１０・２３通達と校長の職務命令の「不可分一体性」を否定
　また、都教委側の証拠のみを採用して、校長が「職務命令の発出の必要性を自ら判断して教職員に対する職務命令を発令した」と述べて、１０・２３通達と校長の職務命令の「一体性」を否定しています。これは、１月２８日の予防訴訟東京高裁判決、３月１０日の東京「君が代」裁判一次訴訟東京高裁判決が、同通達と校長の職務命令は「不可分一体のものである」としたことと対照的です。
　今回の判決は裁判所が、「国家・行政の秩序維持」のために、教職員の人権侵害を容認し、行政による「教育の不当な支配」に「お墨付き」を与える、という「行政の番犬」であることを改めて示しました。
　●「逆転勝訴」の東京高裁の判決（３月１０日）と正反対の判断
　３月１０日、東京高裁は東京「君が代」裁判一次訴訟において、都教委の「裁量権の逸脱・濫用」を認定して１６７名全員の処分取消を命じる控訴人らの「逆転勝訴」判決下しました。東京地裁がどのような判断をするのか注視していましたが、「裁量権の逸脱・濫用は認められない」と高裁判決と正反対の判断をしました。
　今回の二次訴訟原告のうち１８名は、東京高裁が処分取消を命じた一次訴訟の原告であり、戒告処分などの取消を高裁で認められ、二次訴訟では、それより重い減給処分を地裁で是認される、という「ねじれ現象」がおきています。
　◆高裁に控訴して闘います！最終的に勝利するまで。
　私たち原告団は、このような判決に絶対に屈するわけには行きません。殆んどの原告が東京高裁に控訴して「逆転勝訴」を目指して闘う決意を固めています。
　一次訴訟は、２００９年３月、同じ東京地裁民事１９部（中西裁判長：当時）で全面敗訴して苦節２年、東京高裁で逆転勝訴」を勝ち取りました。二次訴訟原告団も高裁での逆転勝訴、更には最高裁で最終的に勝利するまで闘い続けます。これからも絶大な支援をお願いします。
　◆判決文全文、声明文は、被処分者の会ホームページ、でダウンロードできます。
　被処分者の会ホームページ
　　↓
http://www7a.biglobe.ne.jp/~hishobunshanokai/
　◆各報道機関の速報など
　毎日新聞速報サイト
　　↓
http://mainichi.jp/select/jiken/news/20110726k0000m040113000c.html
　共同通信速報サイト
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http://www.47news.jp/CN/201107/CN2011072501000652.html
　時事通信速報サイト
　　↓
http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_date1&k=2011072500581
◆以下の裁判の傍聴・支援を～闘いは続きます。

　★再雇用拒否撤回第２次訴訟・第９回口頭弁論
　９月１２日（月）　１５時開廷（抽選なし・先着順）
　　東京地裁１０３号（大法廷、定員１００名）

　★東京「君が代」裁判三次訴訟・第６回口頭弁論
　１０月１４日（金）　１４時４０分傍聴抽選〆切（予定）　１５時開廷
　　東京地裁５２７号（定員４２名）
　＊多くの人に抽選に並んでいただき大法廷の復活を訴えましょう！

　★再雇用拒否撤回第２次訴訟第・１０回口頭弁論
　１１月２１日（月）　１５時開廷（抽選なし・先着順）
　　東京地裁１０３号（大法廷、定員１００名）

　＊東京地裁・高裁への行き方　地下鉄霞ヶ関Ａ１出口。徒歩１分。

　下記ＨＰで行動予定、裁判資料、判決文、声明文など入手可能。再発防止研修抗議声明、東京「君が代」裁判二次訴訟判決文（７／２５）、原告・弁護団声明を速報で掲載しました。
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「日の丸・君が代」不当処分撤回を求める被処分者の会
東京「日の丸・君が代」処分取消訴訟原告団
事務局長　近藤　徹
携帯：０９０－５３２７－８３１８
e-mail:qq947sh9@vanilla.ocn.ne.jp
被処分者の会HP↓（７月２５日新規更新。下の青のアドレスをクリック・アクセス
可）
http://www7a.biglobe.ne.jp/~hishobunshanokai/
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