2016年8月8日
大阪高等裁判所 中村哲裁判長 への要望書奥野さんを支える叫ぶ石の会
支援学校の君が代不起立応援団
支援学校の君が代不起立応援団
◎ 人権尊重の立場での判決を求めます!
奥野泰孝さんの減給処分取消請求裁判について、控訴理由書、陳述書、準備書面、意見書その他のすべての書証をしっかり読んでいただいて、正義は奥野さんにあり!との判決をお願いします。
なぜなら、大阪地裁内藤判決(2015.12.21)は以下の点で、重大な誤りを犯し、違憲性すら認められるからです。
つまり、内藤判決は
第一に、最高裁判例(2012.1.16最判など)を簡単に踏みやぶっています。「戒告」をこえた重い処分「減給」を容認しました。
第二に、出されてもいない職務命令(式終了まで式場に入るな)に違反したと言っています。
第三に、起きた「事実」で判断せず、裁判官が根拠もなく奥野さんの意志(内心)を推量し、「混乱させようとしていた」と断定し、重い処分を認めています。
奥野さんの不起立が「真摯な信条によるもの」とし、且つ「不起立によって混乱はなかった」ことを認めながら、式を混乱させるような行為に「積極的に及んだ」と恣意的な認定をしました。
第四に、憲法19条(思想良心の自由)、憲法20条(信教の自由)について考慮せず無理解です。「君が代」起立斉唱が、とりわけクリスチャンにとっては「慣例上の儀礼」では決してなく、歴史を振り返ると、国家神道に基づく「宗教儀礼」であり、決して奥野さんにとって容認出来るものではないことへの理解が全く示されていません。
第五に、処分の根拠に大阪府の国旗国歌条例と職員基本条例をなんの説明もなく合憲としました。しかし、国旗国歌法に、義務や罰則は定められていません。法律をこえた条例の違法性、違憲性について、何ら吟味せず合憲と断定していいのでしょうか。また、大綱的基準である学習指導要領まで、同列に処分の根拠とした点、明らかに違法ではないでしょうか?
第六に、支援学校の実態について全く認識が欠落しており、高等学校と同列に置く判断をしています。支援学校では、様々な障害を持つ生徒の実態やそのために必要とされる配慮によって、いわゆる「厳粛で秩序ある卒業式」ではない、暖かく楽しい雰囲気に包まれて式が進行するのです。
以上、内藤判決は、被告大阪府教委の主張のみを採用し、事実認定を誤り、憲法19条20条違反を認めなかった点で、重大な人権侵害の判決ですので、控訴審では、憲法上の大原則である人権尊重の精神が生かされた判決を求めます。
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