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東京都の元「藤田先生を応援する会」有志によるブログ(2004年11月~2022年6月)のアーカイブ+αです。

「日の丸・君が代」問題等全国ネットの形成へ<その1>(8)

2013年11月03日 | 日の丸・君が代関連ニュース
<転送歓迎>(重複ご容赦)・「都教委包囲首都圏ネットワーク」・「新芽ML」の渡部です。
 昨日(10月31日)、▲ 山本太郎参議院議員(無所属)が秋の園遊会で天皇に手紙(原発事故に関する)を渡したことが大きな問題になっている。
 特に、自民党の下村氏や維新の橋下氏などの右翼的な政治家が大きな声で「天皇の政治利用」とか「議員辞職ものだ」などと言って騒いでいる
 彼らはなぜこれほど騒ぐのか。ここに問題の本質がある。

 一つは、山本議員の行動が彼らにとって非常に痛いものだったからである。
 もう一つは、彼らにとっては天皇は一般国民に対しては戦前同様「不可侵」の存在にしておきたいからである。
 そもそも天皇の政治利用は自民党が一番やってきたことである。

 最近ではオリンピック招致に皇室を利用したことにもよく現れている。
 そして何より、自民党を初め多くの国会議員が「日の丸・君が代」を「国旗・国歌」に法制化(1999年)したことに典型的に現れている。
 国民主権の国で、天皇主権の歌を「国歌」にするなどあってはならないことである。
 これこそ「天皇の政治利用」の最たるものではないか。
 賛成した国会議員は、決して国民の代表とは言えない。
 「天皇の政治利用」「議員辞職ものだ」というなら、彼らこそ国会議員を辞職すべきなのである。
 また、何人かの評論家も山本議員を批判している。
 その言い分は「象徴天皇制」を分かっていないというのが多い。
 しかし、その言い分は結局、下村氏などの発言と同じことになっていいく。
 なぜなら、下村らは「象徴天皇制」と言いながら、天皇を「不可侵」のものにしておきたいからである。
 つまり、「象徴天皇制」の枠内での批判は現体制を擁護するものとなるのであり、結局のところ天皇を一般国民は「不可侵」のものとして崇めなければならないようなことになる。
 しかし、現実は支配者らは堂々と天皇を利用している。
 そのことは、かつての園遊会で当の天皇が「強制はよくない」、と言ったにもかかわらず、「君が代」を強制しているところにもよく現れている。
 山本議員は自ら「保守ど真ん中」と言っており、「天皇に迷惑をかけた」などと言っているようなので、天皇制をどう考えているかはよくわからない。
 しかし、今回の彼の行為は、やむにやまれぬものであり、まさに田中正造の現代版であり、原発事故に苦しむ人々の声を代弁したものであり、日本の子どもたちの未来を心配しての行動であったことは確かである。
 その点では山本議員にはそのことを前面に出して頑張ってもらいたい。
 また、私たちもそのことを前面に出して彼を支援すべきであろう。

 評論家の中には、彼の行動は天皇制を強化することになる、と批判している人もいる。
 しかし、それはあたっていない。
 すでに天皇制は「日の丸・君が代」の法制化で強化されている。
 そして、天皇「元首化」の方向に進んでいる。

 今回の事の本質は、第一には、原発事故が起きても、事故などなかったかの如く「再稼働」を認めつつある国会、被災者らを置き去りにして2020年東京オリンピックに与野党が賛成するような国会に対する痛烈な批判となったことである。
 だから国会議員の多くは山本議員を批判している。

 また、第二には、「象徴天皇制」を(結果的に)人民の立場から利用したことに対し、支配者側が慌て、危機感を抱き、天皇は「不可侵」のものであるという世論を作り上げようとしていることである。
 「象徴天皇制」の枠内では闘えないところまで世の中が動きつつあるのであろう。

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