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東京都の元「藤田先生を応援する会」有志によるブログ(2004年11月~2022年6月)のアーカイブ+αです。

本屋で見つけた素晴らしい歴史書『ともに学ぶ人間の歴史』(学び舎)

2018年12月14日 | こども危機
 ◆ 正しい年表 (東京新聞【本音のコラム】)
斎藤美奈子(さいとうみなこ・文芸評論家)

 書店には「当代一のストーリーテラーが、平成最後の年に送り出す、日本通史の決定版!」を謳(うた)う歴史の本がもっか山積み。発売されてまだ一カ月なのに、アマゾンには早くも五百件近いレビューがついていた。でも、この本のことは別の媒体(さっき原稿を送ったばかり)に書いたので、これ以上はふれない。
 それよりも、右の本といっしょに買った別の歴史の本が予想以上に素晴らしく、ちょっと感動してしまったのだ。『ともに学ぶ人間の歴史』(学び舎)。じつはこれ、中学校の歴史分野の教科書である。
 まず驚いたのが巻末の年表で、日本史の時代区分は「北海道など」「本州など」「沖縄など」の三本立て
 十七世紀を例にとれば、
 北海道は「アイヌ文化の時代」
 本州は「江戸時代」
 沖縄は「琉球王国」だ。

 この年表で学んだ子どもは日本の多様性を知り、北の先住民にも、沖縄の基地にも目が向くだろう。
 受験向きではないこともあり、採択しているのは国立や私立の一貫校が中心。
 昨夏、この教科書を選んだ灘中学に大量の抗議文が送りつけられたことでも注目された。抗議は慰安婦に関するものだったが、そんなのは枝葉の問題。
 このような教科書で学んでいる中学生がいると考えるだけでも嬉しい。唯一の難点は、少部数のためか入手しにくいこと。なんとかならない?
『東京新聞』(2018年12月12日【本音のコラム】)

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