◆ 元同僚の「君が代」不起立の報告
根津公子です。
22日、都立あきる野学園の卒業式で私と同僚だった田中聡史さん(43)が「君が代」で不起立し、現認されました。子どもたちが下校した後、校長は田中さんを呼び確認したので、既に「事故報告書」を都教委にあげたはずです。
今年度の入学式の不起立処分は東京で、田中さんただ一人でした。一言でいえば、「東京の不起立をゼロにしてはいけない」と考えての不起立でした。
今回の不起立についても、悩みに悩んだであろうに、「不起立をしてよかった」ときっぱり。「不起立をゼロにしてはいけない」との危機感の他に、「大阪で悩み闘っている人と連帯したい」「教育にあってはならない強制。この現実を子どもたちに見せておきたい」と考えての不起立でした。
「レイバーネットTV」では田中さんのインタビューが流されました。
※動画「『君が代不起立』田中さんインタビュー」
http://www.ustream.tv/recorded/21278890/highlight/251054
とっても共感します。と同時に、現場で闘っている人がいる限り、とりわけ退職教員は現場を支える(保護者や子どもたち、教員たちに見える)行動を強力に進めなければ、と思います。そうすることが、教育破壊を少しでも食い止める力になると思います。
私は卒業する中・高の生徒たちを担当したので、21日の高等部の卒業式にも22日の小・中学部の卒業式にも出席し、お祝いをしたいと申し出たところ、断られました。
「旧職員の出席は許可しない。生徒、職員、保護者以外で参列できるのは、招待した来賓のみ」(校長)というのです。そこで、校門前で一人お祝いをし、保護者・職員には事実を伝えるチラシを手渡しました。
(チラシは、ここをクリックしてください。)
http://kaikosasenaikai.cocolog-nifty.com/blog/2012/03/index.html#entry-72059522
今日の下校時、田中さんがかつて担任した高等部の生徒に、「田中先生、今日『君が代』の時起立しなかったよ」と告げると、「聡史先生に『ありがとうございました』と伝えてください。なぜ、処分までしなくてはいけないのか、私は疑問です。(社会の)自由が奪われるのは絶対にいや。聡史先生はそれに闘ってくれているのだから」とその生徒。
教員にとって生徒の支持に勝る支えはありません。この生徒のことばに、田中さんはどんなにか励まされたことでしょう。私も本当にうれしかったです。
保護者の中にも、私たちが闘っていることを支持してくださる人たちがいることがわかります。
高等部の一人の保護者は、「根津先生、いつもありがとうございます。私たちの間で根津先生のことはよく話をするんです」と言ってくださいました。お子さんのことでは一切接点のない方でした。闘っていることに対して感謝してくださったのです。田中さんのことについては私から伝えました。事実を明らかにすることから、理解が始まると思うからです。
私は昨年、免職にならずに定年退職になりました。逃げ切れた世代です。
比して、若い人たちは、と考えると、外からできる支援は何でもしようと思います。皆様に対しても、ご支援・ご協力をお願いすることが出てくると思いますが、どうぞその時にはお力をお貸しください。(3月22日記)
追伸:
高等部の卒業式に出席した職員が言っていたということで聞いた話です。
「君が代」斉唱時、3人いる副校長は会場を忙しく動き回っていたそうです。不起立者の現認だとピンと来たとのこと。「それこそ、厳粛な式を壊している」と言っていた、ということでした。
小・中学部の時には一人は田中さんの現認担当、あとの二人は高等部の時と同じように、動き回っていたのでしょうね。その様子は保護者や生徒たちも目にしているはずです。
以上の報告は22日に記したものです。昨日の午後、都教委の事情聴取がなされたということです。
私は都教委に「処分するな」の要請文送付と電話をしようと思います。
『レイバーネット日本』(2012/3/24)
http://www.labornetjp.org/news/2012/0324nezu
根津公子です。
22日、都立あきる野学園の卒業式で私と同僚だった田中聡史さん(43)が「君が代」で不起立し、現認されました。子どもたちが下校した後、校長は田中さんを呼び確認したので、既に「事故報告書」を都教委にあげたはずです。
今年度の入学式の不起立処分は東京で、田中さんただ一人でした。一言でいえば、「東京の不起立をゼロにしてはいけない」と考えての不起立でした。
今回の不起立についても、悩みに悩んだであろうに、「不起立をしてよかった」ときっぱり。「不起立をゼロにしてはいけない」との危機感の他に、「大阪で悩み闘っている人と連帯したい」「教育にあってはならない強制。この現実を子どもたちに見せておきたい」と考えての不起立でした。
「レイバーネットTV」では田中さんのインタビューが流されました。
※動画「『君が代不起立』田中さんインタビュー」
http://www.ustream.tv/recorded/21278890/highlight/251054
とっても共感します。と同時に、現場で闘っている人がいる限り、とりわけ退職教員は現場を支える(保護者や子どもたち、教員たちに見える)行動を強力に進めなければ、と思います。そうすることが、教育破壊を少しでも食い止める力になると思います。
私は卒業する中・高の生徒たちを担当したので、21日の高等部の卒業式にも22日の小・中学部の卒業式にも出席し、お祝いをしたいと申し出たところ、断られました。
「旧職員の出席は許可しない。生徒、職員、保護者以外で参列できるのは、招待した来賓のみ」(校長)というのです。そこで、校門前で一人お祝いをし、保護者・職員には事実を伝えるチラシを手渡しました。
(チラシは、ここをクリックしてください。)
http://kaikosasenaikai.cocolog-nifty.com/blog/2012/03/index.html#entry-72059522
今日の下校時、田中さんがかつて担任した高等部の生徒に、「田中先生、今日『君が代』の時起立しなかったよ」と告げると、「聡史先生に『ありがとうございました』と伝えてください。なぜ、処分までしなくてはいけないのか、私は疑問です。(社会の)自由が奪われるのは絶対にいや。聡史先生はそれに闘ってくれているのだから」とその生徒。
教員にとって生徒の支持に勝る支えはありません。この生徒のことばに、田中さんはどんなにか励まされたことでしょう。私も本当にうれしかったです。
保護者の中にも、私たちが闘っていることを支持してくださる人たちがいることがわかります。
高等部の一人の保護者は、「根津先生、いつもありがとうございます。私たちの間で根津先生のことはよく話をするんです」と言ってくださいました。お子さんのことでは一切接点のない方でした。闘っていることに対して感謝してくださったのです。田中さんのことについては私から伝えました。事実を明らかにすることから、理解が始まると思うからです。
私は昨年、免職にならずに定年退職になりました。逃げ切れた世代です。
比して、若い人たちは、と考えると、外からできる支援は何でもしようと思います。皆様に対しても、ご支援・ご協力をお願いすることが出てくると思いますが、どうぞその時にはお力をお貸しください。(3月22日記)
追伸:
高等部の卒業式に出席した職員が言っていたということで聞いた話です。
「君が代」斉唱時、3人いる副校長は会場を忙しく動き回っていたそうです。不起立者の現認だとピンと来たとのこと。「それこそ、厳粛な式を壊している」と言っていた、ということでした。
小・中学部の時には一人は田中さんの現認担当、あとの二人は高等部の時と同じように、動き回っていたのでしょうね。その様子は保護者や生徒たちも目にしているはずです。
以上の報告は22日に記したものです。昨日の午後、都教委の事情聴取がなされたということです。
私は都教委に「処分するな」の要請文送付と電話をしようと思います。
『レイバーネット日本』(2012/3/24)
http://www.labornetjp.org/news/2012/0324nezu
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