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かつて経験したことがない「実質賃金低下+消費税増税+ローン地獄」の三重苦

2014年09月03日 | 格差社会
 ◆ かつてない消費支出の大幅マイナスが消費税増税後4カ月つづき
   家計の消費者ローン借り入れは大幅に増加
(井上伸) - 個人 - Yahoo!ニュース

 総務省がきょう(8/29)家計調査の7月分速報を発表しました。下のグラフにあるように、7月の消費支出は5.9%減となり、消費税増税以降は4カ月連続でマイナスになっています。

総務省「家計調査」7月分速報のグラフ

 加えて、下のグラフにあるように、勤労者世帯の収入(対前年同月比)は、10カ月連続でマイナスになっています。(※厚労省調査では実質賃金は12カ月連続でマイナス中)

総務省「家計調査」7月分速報のグラフ

 今回の総務省のデータで、いちばん驚いたのが「過去の消費税導入時等との比較」です。
 「1989年4月:消費税導入(0%→3%)、1997年4月:消費税率引上げ(3%→5%)、2014年4月:消費税率引上げ(5%→8%)」の消費支出を比較していて、下のグラフにあるように、今回の消費税増税によって、4~7月の4カ月はいずれも過去の消費税増税時よりも5~6%もマイナスになっているのです。
 さらに驚くのが、消費者ローンの借り入れです。下のグラフは、今回の総務省のグラフの上に私が消費者ローンの借り入れ(対前年同月比※日本クレジット協会のデータ)を「赤字」で書き加えたものです。

総務省のグラフに自作で書き加えたもの

 上のグラフを見て分かるように、消費税増税前の「駆け込み需要」で消費支出を大幅に増やせたように見えたのは、じつは、消費者ローンの借り入れを大幅に増やしてまかなっていただけだったわけです。
 もとのデータである日本クレジット協会の「クレジットカード動態調査集計結果」を見ると、昨年6月から今年の4月まで11カ月連続で消費者ローンの借り入れが対前年同月比10%を上回っています。
 そして、この3月は、12カ月連続で実質賃金が下がるなか、消費税増税の影響を回避するために、借金を24.5%も増やしていたのです。
 この間、安倍政権や日銀は、消費税増税の影響は「想定内」などと言っていますが、家計が直面しているのはかつて経験したことがないレベルの「実質賃金低下+消費税増税+ローン地獄」という三重苦です。ただちに安倍政権がすべきことは、「残業代ゼロ・過労死促進法」などでなく時短・ワークシェアリングで雇用を改善することや大幅賃上げ(とりわけ最低賃金の大幅アップ)の実現、消費税増税の中止です。
『井上伸 - 個人 - Yahoo!ニュース』(2014年8月29日)
http://bylines.news.yahoo.co.jp/inoueshin/20140829-00038679/
井上伸 | 国家公務員一般労働組合執行委員、国公労連書記、雑誌編集者

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