「日の丸・君が代」問題等全国ネットの形成へ＜その１＞（12）

＜転送歓迎＞（重複ご容赦）・「都教委包囲首都圏ネットワーク」・「新芽ＭＬ」の渡部です。
　まさに戦前を思わせるような、極めて危険な「特定秘密保護法案」と「国家安全保障会議（日本版ＮＳＣ）」のための法案が国会で審議されている。
　そうした中、昨日（１１月１１日）、文部科学省の「道徳教育の充実に関する懇談会」が▲ 小中学校の道徳を教科に格上げする報告案をまとめた。
　年明けにも中央教育審議会に諮問し、２０１５年度から教科化するという。
　これについては、「心のありように関わる記述の『正確性』を判断できるか」、「特定の価値観の押しつけにつながる」　などの批判も出ているが、問題はそのようなレベルではない。
　本質的には、「日の丸・君が代」強制が外面的な国家による国民統合の「踏み絵」であったとするならば、「道徳の教科化」は内面的な国家による国民統合の「思想統制」に他ならない。
　まさに戦前の「修身科」の復活である。
　では、道徳を重視すると道徳的な人間ができるのであろうか。
　否である。それは戦前の日本の軍隊を見てもわかる。
　軍隊内部では弱い者いじめがまかり通り、侵略した国の人々に対しては非人間的な酷いことを平気で行った。
　「修身科」で道徳心が育ったはずなのになぜそうなったのか。
　その答えは「修身科」では、天皇や偉人や目上の人に対する従順な心は育ったかもしれないが、正しい知識に裏付けられた真の道徳心は育たなかったからである。
　むしろ、弱い者いじめをするような非道徳な人間が大量に育ったのである。

　こうした証拠は現在でもいくらでも見ることができる。
　前東京都知事の石原氏は、２０００年に、「心の東京革命」という道徳教育政策を掲げた。（今も続いている）。
　しかし、その石原氏は道徳から極めてかけ離れた存在だった。

　大阪の橋下氏も、２０１２年１月の市議会一般質問で、市立小中学校の道徳教育の内容を監視する第三者機関を設ける考えを明らかにし、道徳を重視している。
　その後どうなったかわからないが、その橋下氏は内外から不道徳の典型者と思われている。
　「道徳を前面に出す人間ほど道徳的ではない。」
　どうやらこれは人間社会の法則のようである。
　人間社会を貫く弁証法と言ってもいいのかもしれない。

　道徳の教科化は再び日本の青少年たちを、ただ単に感情的に「鬼畜米英」などと平気で叫ぶような不道徳な人間に育てることになるだろう。（現在のヘイトスピーチもその例だろう）。
　そうなれば、その犠牲者も再び彼ら若者になるであろう。
　このような悲喜劇的な結末に至るだろう道徳教育を繰り返してはならない。

　ではこのような道徳教育に対抗する道は何か。
　　①道徳教育は決して道徳的人間を育てることにはならないとして反対する。
　　②科学的精神・批判的精神を持つような教育に力を入れ、子どもたちが二度とだまされないようにする。
　　③天皇や偉人に対してではなく、無名多数の勤労人民に対して光を当てる教育をする。
ことではないだろうか。

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　『「君が代」不起立でクビ？！私たちは許さない！１１．１５大阪集会』
　「日の丸・君が代」強制反対大阪ネット結成後、初の集会です。
　今、真の教育とは何かが問われています。
　強権に屈せず「君が代」不起立を貫き、処分や再雇用拒否と闘う教職員の声を聞いて、子どもたちに平和な未来を手渡すため、私たちが何をなすべきか、共に考えましょう。
　■日時　１１月１５日（金）１９：００～２１：００（開場１８：４５）
　■場所　クレオ大阪西（ＪＲ大阪環状線・阪神なんば線「西九条」下車３分）
　■内容　基調報告
　　　　　　ＺＡＺＡの報告、弁護団報告
　　　　　　全国からの連帯メッセージ等
　■主催　「日の丸・君が代」強制反対大阪ネット

　【チラシはこちら】
http://www7b.biglobe.ne.jp/~hotline-osaka/11.15-2.pdf
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