<転送歓迎>(重複ご容赦)・「都教委包囲首都圏ネットワーク」、・「新芽ML」、・「ひのきみ全国ネット」、・「戦争をさせない杉並1000人委員会」の渡部です。
今回は、<第9章 シカゴ教員組合ストライキ>の後半です。
ここではまず「新しい教員組合の形」という項目で次のようなことが述べてある。
ここにはストの成功と、その結果勝ち取られた成果が紹介されている。
これは、今後の日本の教員組合運動の指針にもなるであろう。
ここには、次のようなことが述べられている。
「教えるということは学ぶこと」(私の教員生活での実感)なのである。
私たちは絶えず学ばなければならない。
次回は、<第10章 立ち上がったアメリカの人々>です。
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都教委包囲首都圏ネットワークでは、今年も「都教委包囲要請行動」を以下の要領で行います。
★ 「10・22都教委包囲要請行動」
<目的・概要>都教委のこの間の教育行政に関する抗議・要請。
この中には、「日の丸・君が代」強制反対をはじめ、
裁判で都教委作成のウソの陳述書へ、校長に署名・捺印させ提出させていること、
性教育では現場の実態とかけ離れた指導をしていること、
五輪教育が国威発揚・ボランティア奨励の場になっていること、
学校での条件整備をせずに始めた「英語村」(有料)の問題点、
などもあります。
その他、都教委に物を言いたい団体・個人の方の参加を歓迎します。
要請文・抗議文が有っても無くても、どうぞおいでください。
<日時・場所など>
10月22日(月)
15:30 都庁第一調査前集合
(シュプレヒコールと簡単な打ち合わせ)
16:00~17:00 都教委要請行動
終了後、都庁前での簡単な報告会
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【僕、国歌歌わないもん】(石原慎太郎)
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東京五輪に 【国旗も国歌も必要ない】(ビートたけし)
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対米従属で「世界征服」を夢想するデマゴギー政治家安倍首相を倒そう!
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「都教委包囲首都圏ネットワーク」のブログのアドレス
http://houinet.blogspot.jp/
「千葉高教組『日の丸・君が代』対策委員会」のホームページ
http://hinokimitcb.web.fc2.com/
「ひのきみ全国ネット」のウェブサイト
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今回は、<第9章 シカゴ教員組合ストライキ>の後半です。
ここではまず「新しい教員組合の形」という項目で次のようなことが述べてある。
・・COREシカゴが教員組合のリーダーシップを取って最初にしたこと、それは組合役員らの特別手当を回収し、そのお金で教育学者らを招いて研究部を設立すること、そして人々をまとめ、運動を組織することに専念するオーガナイザーらを雇うことだった。・・・二年後に迫る市との契約交渉を視野に入れ、オーガナイザーたちは運動を組織するためのノウハウを組合員に教え、夏休みにはインターンシップを設けて運動を組織するリーダーを育成した。そして、次のような具体例を示している。
研究部の設立も効果的だった。それは、教員らを教育し、組合の活動に学問的な根拠を与え、市長側が展開する主張を論駁し、反撃に打って出ることを可能にした。
・・特に、学校閉鎖を「教育的アパルトヘイト」と呼び、公教育の市場化と構造的人種差別の密接な関係を指摘したことは、市長が進める新自由主義教育政策の負の側面を世間に広めるという点で効果的だった。そうして「新しい教員組合」の運動はさらに大きな意味をもつようになったことが述べられている。
実際、2010年以降、学校閉鎖と学校再建プランのしわ寄せを受けた生徒の88%はアフリカ系アメリカ人で、2000年にシカゴ学校区の教員の41%を占めていたアフリカ系アメリカ人は、相次ぐ教員解雇で2015年には25%まで減っていたことがわかった。
このようにしてシカゴ教員組合は、教育を通して新自由主義の全体像を人々に提示することで、教員に向けられた世間の批判の矛先を、社会を支配する1%の富裕層へと導いていったのだ。次に「公教育の『公』を取り戻す市民運動へ」という項目があり、以下のようなことが述べてある。
新たな指導部の下、シカゴ教員組合は、COREがそれまで培ってきた市民団体らとの関係を、組合内部に地域理事会を設立することで正式化した。その結果次のようなことになって行った。
「私たちは、地域の人々の意見が教育の運営に反映されるように、シカゴに運動を起こそうとしてるんだ」。
・・・そして市教委を市長任命制から公選制に戻すことを求めるキャンペーンを展開した。
・・特に「市教委を公選制に」という住民投票では市民の圧倒的支持を得たため、それが無視されることで、権力の集中による民主主義の欠如が可視化される結果になった。そして次のように続く。
以降、組合のストは公教育の「公」を取り戻す運動、もっと言えば、見えない所で動いていた政治を、地域そして人々の手に取り戻す運動へと発展していったのだ。
2012年2月、労働契約をめぐって市との集団交渉が始まる中、組合は「シカゴの生徒たちにふさわしい学校」という、シカゴの教育のあるべき姿を画いたマニフェストを発行した。次には「ストの概要」という項目がある。
・・・半年後の教員組合ストでは、保護者はただ単に子どもの先生たちを応援しているわけではなかった。彼らは、教員と「肩を並べて、学級規模の縮小、学校資源の増加、テスト偏重主義の是正、人種的平等などの共通の要求を目指して闘っていたのだ」。
一人の地域活動家は次のように分析している。
「親たちは、彼らの学校が破壊されるのを先生たちが阻止しようとしているのを知っていたから、彼らと一緒に立ち上がったんだ」。
ここにはストの成功と、その結果勝ち取られた成果が紹介されている。
これは、今後の日本の教員組合運動の指針にもなるであろう。
2012年9月10日。前夜まで続けられていた市との集団交渉が決裂したシカゴ教員組合は、新年度初日にストに踏み切った。第9章の最後には、「大人たちの民主的市民としての覚醒」と言う項目がある。
主要メディアは、概して教員らが給与と待遇の改善を求めてストを決断したと極めて表面的な報道をした。・・・
2万7000人の教員を中心に、土日を挟み九日間にもおよび、週末の集会には、教育以外のさまざまな労働組合だけでなく、近隣の州からも賛同者が参加したシカゴ教員ストは、最終的に市からさまざまな譲歩を引き出して終結した。
それは
全生徒分の教科書配布の保障、
教員の能力給制度導入案の完全撤回、
テストの点数が教員評価において占める割合を25%以内に制限すること、学
校閉鎖から生じる教員解雇の解消と再雇用、
黒人とヒスパニック系アメリカ人教員の雇用拡大、
教員が授業計画を自ら立てる権利
などを含んでいる。
ここには、次のようなことが述べられている。
アメリカでは現在、教員組合の改革運動が活性化している。そして次のようなことを述べている。
COREの動きに触発された全国20の地方教員組合の現場教職員のグループが「United Caucuses of Rank-nd-File Educators(一般教師の会派連合、通称UCORE)」を組織し、組合を中から変え、新自由主義教育改革に対抗する市民運動をつくろうと、ノウハウやその他のリソースを共有し合っており、今後も注目が必要だ。
本書で私がこだわってきたことがいくつかある。その上で、
その一つは、社会の大きな流れの中で、アメリカ公教育の崩壊を捉えること。
・・しかし、それらはすべて、社会を取り巻く潮流の教育的な症状に過ぎず、真の問題は新自由主義という潮流そのものにあると思っている。・・
・・もう一つは、フランスの哲学者ミシェル・フーコー的な権力の理解であり、新自由主義の世界観を内在化し、それに従って自分たちの言動を統治し、日々忠実に新自由主義の「小さな政府」を支えているのは私たち自身だということだ。
そう考えると、新自由主義の対抗軸の探求における指針も見えてくる。そして、次のようなことも紹介している。
まずは教育問題を一つの「窓口」として、政治や社会の在り方そのものを問い直す必要があること。
将来、私たちの社会を担っていく子ともたちの教育と彼らの幸せは、人と人とを結びつける最適なテーマの一つでもある。
シカゴ教員組合ストはそれを証明し、新自由主義における公的事業の市場化を可能にする権力の集中と民主主義の崩壊、権力が無視し続ける公衆を一堂に束ね、彼らの声を大音響で賢慮に突き付けることで可視化させた。
その点は、ストの前年に起こった「ウォール街占拠運動」を彷彿させる。
・・ストが起こった時、教員たちの決断に賛同したヘンリー・ジル―(『変革的知識人としての教師: 批判的教授法の学びに向けて』の著者)が、「この闘いはアメリカの公教育の運命だけでなく、民主主義の運命をも占っている」と言ったのは、決して大袈裟ではなかった。また、次のようなことも紹介されている。
彼はこうも言っている。
「民主主義の存続に欠かせないのは、公共圏としての公教育を守ろうとする争いだ。重要な社会・経済的指針から見て健全な民主社会とは、教養の高い社会でもある。その自明の理は、教育を商業的で、民営化・商品化された権利ではなく、公共財として守るべき根拠として理解され、受け入れられなければならない」。
・・カリキュラム論の権威、ウィリアム・パイナーは次のように述べている。そして、著者は次のように述べる。
「アメリカの公衆を教育するという試練ーーもちろん、それこそが「公教育」という事実なのだがーーは、我々が、子どもたちだけでなく、その親、地域の人たち、聞く耳を持つすべての人々に教えることを求めている。授業の鐘が鳴り、生徒たちが教室を去った後も、何が何でも、我々は教え続けなければならない。私たちは、自分自身の知的生活とアメリカの公教育の教育を再構築することへの献身の姿勢を新たにしなければならない。」
・・私たち大人は、子どもたちの教育を意識するあまり、私たち自身を教育することの必要性を忘れていないだろうか。つまるところ、「教育者自身が教育されなければならない」、「大人が覚醒しなければならない」と述べているのである。
教育に携わる者は、学問の自由と教育の公共性を守るために、どれだけの意識を持って親やその他市民らと接しているだろうか。
新自由主義が社会のあらゆる側面を支配し、民主主義を蝕む中、教育改革の真の意義は、子どもたちの教育を考えることを通じて生じる、大人たちの民主的市民としての覚醒にあるのではないだろうか。
「教えるということは学ぶこと」(私の教員生活での実感)なのである。
私たちは絶えず学ばなければならない。
次回は、<第10章 立ち上がったアメリカの人々>です。
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都教委包囲首都圏ネットワークでは、今年も「都教委包囲要請行動」を以下の要領で行います。
★ 「10・22都教委包囲要請行動」
<目的・概要>都教委のこの間の教育行政に関する抗議・要請。
この中には、「日の丸・君が代」強制反対をはじめ、
裁判で都教委作成のウソの陳述書へ、校長に署名・捺印させ提出させていること、
性教育では現場の実態とかけ離れた指導をしていること、
五輪教育が国威発揚・ボランティア奨励の場になっていること、
学校での条件整備をせずに始めた「英語村」(有料)の問題点、
などもあります。
その他、都教委に物を言いたい団体・個人の方の参加を歓迎します。
要請文・抗議文が有っても無くても、どうぞおいでください。
<日時・場所など>
10月22日(月)
15:30 都庁第一調査前集合
(シュプレヒコールと簡単な打ち合わせ)
16:00~17:00 都教委要請行動
終了後、都庁前での簡単な報告会
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【僕、国歌歌わないもん】(石原慎太郎)
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東京五輪に 【国旗も国歌も必要ない】(ビートたけし)
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対米従属で「世界征服」を夢想するデマゴギー政治家安倍首相を倒そう!
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