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★ 杉田水脈氏は衆議院議員にふさわしくありません
開始日 2024年10月7日
石破茂首相は就任早々に衆議院を解散し、10月27日に総選挙が実施される見込みとなりました。
この機会に私たちは杉田水脈議員には国会議員になる資格はなく、来たる総選挙において国民の代表者たる国会議員にしてはならないと訴えます。
杉田議員はこの間、議員の公的地位を利用してマイノリティに対する誹謗中傷を行い、ヘイト・スピーチを繰り返してきました。レイシズムによる人権侵害の常習犯です。
また杉田議員は、社会的批判を受けても、事実を否定してごまかそうとしてきました。詳しくは下記の声明文をご覧ください。
日本の市民社会は、杉田氏を選挙に立候補させないこと、立候補しても当選させないことをめざして、声を上げていきましょう。
1.私たちは、自由民主党が来たる総選挙において、杉田水脈氏を公認候補としないよう求めます。
2.上記のような杉田水脈氏のこれまでの言動をしっかりと認識して、投票行動の判断をするよう有権者の皆さんに提言します。
【声明全文】
<共同声明> 杉田水脈氏は衆議院議員にふさわしくありません
石破茂首相は就任早々に衆議院を解散し、10月27日に総選挙が実施される見込みとなりました。
この機会に私たちは杉田水脈議員には国会議員になる資格はなく、来たる総選挙において国民の代表者たる国会議員にしてはならないと訴えます。
杉田議員はこの間、極めて無責任な名誉毀損やヘイト・スピーチを繰り返してきました。批判を受けても事実を認めず、ごまかした上、謝罪を拒否してきました。
① アイヌ民族・コリアン女性への侮辱
杉田議員は2016年2~3月にかけてジュネーヴ(スイス)で開催された国連女性差別撤廃委員会に参加し、NGOの女性たちから撮影を断られたにもかかわらず、無許可で写真を撮影し、それをブログに掲載し、『日本国の恥晒し』と題して「チマチョゴリやアイヌの民族衣装のコスプレおばさんまで登場。完全に品格に問題があります」「目の前に敵がいる!大量の左翼軍団」、「同じ空気を吸っているだけでも気分が悪くなる」と書きました。
2023年3月、札幌アイヌ協会会員2人が札幌法務局に人権救済を申し立て、同年9月に同法務局は杉田に「人権侵犯の事実があった」と認定し、「アイヌ文化を学び、発言に注意すること」と口頭で伝え、人権尊重を働きかける「啓発」を行ったと報道されました。
同年9月、茂木敏充自民党幹事長は記者会見で「投稿は残念だ。差別は決してあってはならない」とし、次期衆院選での公認について「資質などを踏まえて判断したい」と述べました。
同年10月、大阪府の在日コリアン女性たちの申告を受けて、大阪法務局が杉田議員に人権侵犯があったと認定し啓発をしていたと報道されました。
② 性的マイノリティ差別
杉田議員は2016年11月号の雑誌『新潮45』で「LGBTのカップルのために税金を使うことに賛同が得られるものでしょうか。彼ら彼女らは子供を作らない、つまり『生産性』がないのです」と述べて、極端な「優生思想」に繋がると批判を受けました。雑誌『新潮45』はその後、廃刊となりました。
2019年3月、アメリカ合衆国国務省の「国別人権状況報告書2018年版」において、杉田議員による差別発言が報告されました。
③ 研究者への名誉毀損
2019年2月、科学研究費「ジェンダー平等社会の実現に資する研究と運動の架橋とネットワーキング」の研究グループメンバーである4名の研究者が、杉田議員が彼女たちの共同研究に対し、無理解と偏見に基づく誹謗中傷をインターネットテレビ、ツイッター、雑誌等種々のメディアを通じて繰り返し、研究者の名誉を傷つけたとして、名誉毀損による損害賠償等請求を京都地方裁判所に提訴しました。
2023年5月の大阪高等裁判所判決は杉田議員に賠償支払いを命じました。高裁判決は、「科研費使用に問題がある」「ずさんな経理をしている」等の発言を、原告の一人への名誉毀損にあたる不法行為と認め、損害賠償支払いを杉田議員に命じました。
④ ジャーナリストへの中傷
2020年8月、フリージャーナリストの伊藤詩織さんは、杉田議員がTwitter上で伊藤さんを中傷する多数のツイートに対し賛同を意味する「いいね」を押し、中傷ツイートを拡散されたことにより心情を傷つけられたとして、杉田議員に対し損害賠償を求める訴えを東京地方裁判所に起こしました。
2022年10月、東京高等裁判所は、杉田議員に損害賠償支払いを命じました。杉田議員は上告しましたが、2024年2月、最高裁判所は上告を棄却しました。
⑤ 性暴力被害者への侮辱
2020年9月、自民党内閣第一部会などの合同会議で、杉田議員は女性への暴力や性犯罪に関し「女性はいくらでも嘘をつけますから」と発言しました。当初、本人は否定しましたが、複数の会議出席者が当該発言があったと認めたため、後に本人も事実を認めました。
2022年11月、杉田議員は総務政務官を辞任しました。
⑥ 裏金問題
2024年1月、「杉田水脈なでしこの会」は2018~2020年と2022年に安倍派から寄付された計1564万円が不記載だったとして政治資金収支報告書の訂正を兵庫県選挙管理委員会に届けました。訂正収支報告書の支出先は、スナック、カフェ、居酒屋、カレー屋、カラオケ喫茶、焼肉店、ダイニングバー、串焼き専門店などでした。
同年4月、自民党は党紀委員会を開き、安倍派と二階派の議員ら計39人の処分を決定し、杉田議員については半年間の党役職停止としました。
同年5月、衆議院政治倫理審査会は、裏金事件に関与した自民党議員に出席と説明を求める申立てを全会一致で可決しましたが、杉田議員は出席を拒否しました。
以上の通り、杉田議員は、議員の公的地位を利用してマイノリティに対する誹謗中傷を行い、ヘイト・スピーチを繰り返してきました。レイシズムによる人権侵害の常習犯です。また杉田議員は、社会的批判を受けても、事実を否定してごまかそうとしてきました。裏金問題では、公金をスナック、カフェ、居酒屋の呑み代に使っていたことが発覚しました。杉田議員は説明責任を果たすことを拒否しています。あまりに無責任な態度であり、国会議員の資格があるとは考えられません。
日本の市民社会は、杉田氏を選挙に立候補させないこと、立候補しても当選させないことをめざして、声を上げていきましょう。
1.私たちは、自由民主党が来たる総選挙において、杉田水脈氏を公認候補としないよう求めます。
2.上記のような杉田水脈氏のこれまでの言動をしっかりと認識して、投票行動の判断をするよう有権者の皆さんに提言します。
2024年10月7日
<呼びかけ人>(2024年10月8日現在)
秋林こずえ(同志社大学教授)/阿久澤麻理子(大阪公立大学)/明戸隆浩(社会学者)/井桁 碧(東日本部落解放研究所、VAWW RAC)/一盛 真(大東文化大学教授)/上原公子(自治体議員政策情報センター長、元国立市長)/上村英明(ダーバン+20:反レイシズムはあたり前キャンペーン共同代表、市民外交センター顧問)/鵜飼 哲(一橋大学名誉教授)/大森典子(弁護士)/岡野八代(同志社大学教授)/清末愛砂(室蘭工業大学大学院教授)/櫻庭 総(山口大学教授)/佐高 信(評論家)/澤藤統一郎 (弁護士)/杉浦ひとみ(弁護士)/髙良沙哉(沖縄大学)/角田由紀子(弁護士)/乗松聡子(ピース・フィロソフィー・センター代表)/新倉 修(青山学院大学名誉教授、弁護士)/羽場久美子(青山学院大学名誉教授)/藤岡美恵子(ダーバン+20:反レイシズムはあたり前キャンペーン共同代表、法政大学教員)/古橋 綾(岩手大学准教授)/前田 朗(ダーバン+20:反レイシズムはあたり前キャンペーン共同代表、平和力フォーラム)/本山央子(アジア女性資料センター代表理事/ジェンダー研究)/矢野秀喜(強制動員問題解決と過去清算のための共同行動)/与那覇恵子(名桜大学元教授、沖縄・琉球弧の声を届ける会共同代表)/渡辺美奈(アクティブ・ミュージアム「女たちの戦争と平和資料館」(wam))
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