■ 「いじめ」問題をどう考えるか/新自由主義こそ元凶
◎ 「いじめ」問題を使って一気に進められる教育の民営化
大津市の中学生の「いじめ」自殺をきっかけにして、教員不信、学校不信をあおるキャンペーンが吹き荒れています。かけがえのないわが子を亡くした親の悔しさ、怒り、悲しみはいかばかりでしょうか。教育労働者もまた、この現実を何とかしたいともがいています。親と教育労働者が、お互いに労働者としてつながりあうことで、目の前の困難に立ち向かい、その根本原因を明らかにすることが求められていると思います。
しかし、今、進行していることは、親の怒りや悔しさを利用した教育労働者と学校へのバッシングであり、警察権力の学校教育への介入です。
学校の捜索では、教員の日誌やノート、ファイル、出席簿・出勤簿まで押収しています。この7~8月、全国で警察が捜査に入り、次々と中学生・高校生を逮捕し、「加害者の出席停止・転校」など、子どもたちに厳罰を科して教育から排除せよとキャンペーンしています。
「学校にも教育労働者にも力がない」と、教育労働者の誇りを奪って団結を破壊し、首長や資本が教育を直接牛耳ろうとしています。
「いじめ」問題を使って、資本や政府が一気にやろうとしていることは、今まで現場の教育労働者に阻まれてできなかった「公立学校教員の非公務員化」(橋下・維新の会の「維新八策」)=教育の民営化であり、公立学校をつぶして教育をも金もうけの道具にすることです。これでは教育はますます荒廃させられます。許せません。
◎ 社会を崩壊させ、教育を破壊する新自由主義
今回の事件の背景には、毎年3万人以上が自殺に追いやられている新自由主義下の社会の荒廃状況があります。
学校を出ても就職先はない、やっと見つかる仕事は非正規職で低賃金、労働者が人として尊重されず競争を強いられパワハラやいじめが横行する、青年労働者が生きられない、未来に希望を見いだせない社会こそが問題なのです。市場・競争原理を導入する新自由主義による教育破壊が、事態をより深刻にしています。
「いじめ」が起こるたびに、教育労働者は心を痛め、職場の仲間と協力して解決しようともがいてきました。しかし、こうした教育労働者の思いをあざ笑うかのように、学力テストや学校選択制による競争と選別の教育が押しつけられ、職場は超多忙化が進み、子どもたちとゆっくり向き合う時間もない、仲間と話し合う時間もなくなりました。教職員同士が評価制度で競争させられ、教育困難は個人の責任にされ、「処分だ、解雇だ」と職場の団結が破壊されてきたのです。
すべての責任は、新自由主義とその政策を推進してきた教育行政にあります。そして、「文科省とのパートナーシップ」を唱えて政府・資本の教育政策との対決を放棄し、職場闘争を投げ捨てた連合・日教組本部も、もう一方の責任者です。
◎ 教育の民営化と闘い階級的団結・共同性を取り戻そう!
「いじめ」や「学級崩壊」など困難な教育課題は、個人の資質や能力の問題では断じてありません。これを自己責任とする処分や「指導力不足」「分限免職」攻撃は、教育の民営化=全員解雇攻撃の始まりです。
個人への責任の押しつけや処分・解雇攻撃に対して、職場・分会で討論を起こし、「一人の処分・解雇も許さない」という絶対反対の闘いで、職場の団結・職場支配権を奪い返し、労働組合を甦らせる闘いに踏み出しましょう。教育労働者が労働者として団結して新自由主義と闘うことこそが、子どもたちの未来をも切り開きます。
職場で闘って、その力を9・16橋下打倒集会に集め、10・1JR外注化阻止決戦で労働者階級と資本・政府との力関係を根底から変え、11・4労働者集会へ攻め上りましょう。こうした階級情勢と教育労働者の闘いの中で、子どもたちも親も労働者階級の一員として階級的団結をつくり出し、ともに未来を切り開くことができるのです。労働者階級の団結・共同性を取り戻すためにともに闘いましょう。
(投稿/関西・K)
◎ 「いじめ」問題を使って一気に進められる教育の民営化
大津市の中学生の「いじめ」自殺をきっかけにして、教員不信、学校不信をあおるキャンペーンが吹き荒れています。かけがえのないわが子を亡くした親の悔しさ、怒り、悲しみはいかばかりでしょうか。教育労働者もまた、この現実を何とかしたいともがいています。親と教育労働者が、お互いに労働者としてつながりあうことで、目の前の困難に立ち向かい、その根本原因を明らかにすることが求められていると思います。
しかし、今、進行していることは、親の怒りや悔しさを利用した教育労働者と学校へのバッシングであり、警察権力の学校教育への介入です。
学校の捜索では、教員の日誌やノート、ファイル、出席簿・出勤簿まで押収しています。この7~8月、全国で警察が捜査に入り、次々と中学生・高校生を逮捕し、「加害者の出席停止・転校」など、子どもたちに厳罰を科して教育から排除せよとキャンペーンしています。
「学校にも教育労働者にも力がない」と、教育労働者の誇りを奪って団結を破壊し、首長や資本が教育を直接牛耳ろうとしています。
「いじめ」問題を使って、資本や政府が一気にやろうとしていることは、今まで現場の教育労働者に阻まれてできなかった「公立学校教員の非公務員化」(橋下・維新の会の「維新八策」)=教育の民営化であり、公立学校をつぶして教育をも金もうけの道具にすることです。これでは教育はますます荒廃させられます。許せません。
◎ 社会を崩壊させ、教育を破壊する新自由主義
今回の事件の背景には、毎年3万人以上が自殺に追いやられている新自由主義下の社会の荒廃状況があります。
学校を出ても就職先はない、やっと見つかる仕事は非正規職で低賃金、労働者が人として尊重されず競争を強いられパワハラやいじめが横行する、青年労働者が生きられない、未来に希望を見いだせない社会こそが問題なのです。市場・競争原理を導入する新自由主義による教育破壊が、事態をより深刻にしています。
「いじめ」が起こるたびに、教育労働者は心を痛め、職場の仲間と協力して解決しようともがいてきました。しかし、こうした教育労働者の思いをあざ笑うかのように、学力テストや学校選択制による競争と選別の教育が押しつけられ、職場は超多忙化が進み、子どもたちとゆっくり向き合う時間もない、仲間と話し合う時間もなくなりました。教職員同士が評価制度で競争させられ、教育困難は個人の責任にされ、「処分だ、解雇だ」と職場の団結が破壊されてきたのです。
すべての責任は、新自由主義とその政策を推進してきた教育行政にあります。そして、「文科省とのパートナーシップ」を唱えて政府・資本の教育政策との対決を放棄し、職場闘争を投げ捨てた連合・日教組本部も、もう一方の責任者です。
◎ 教育の民営化と闘い階級的団結・共同性を取り戻そう!
「いじめ」や「学級崩壊」など困難な教育課題は、個人の資質や能力の問題では断じてありません。これを自己責任とする処分や「指導力不足」「分限免職」攻撃は、教育の民営化=全員解雇攻撃の始まりです。
個人への責任の押しつけや処分・解雇攻撃に対して、職場・分会で討論を起こし、「一人の処分・解雇も許さない」という絶対反対の闘いで、職場の団結・職場支配権を奪い返し、労働組合を甦らせる闘いに踏み出しましょう。教育労働者が労働者として団結して新自由主義と闘うことこそが、子どもたちの未来をも切り開きます。
職場で闘って、その力を9・16橋下打倒集会に集め、10・1JR外注化阻止決戦で労働者階級と資本・政府との力関係を根底から変え、11・4労働者集会へ攻め上りましょう。こうした階級情勢と教育労働者の闘いの中で、子どもたちも親も労働者階級の一員として階級的団結をつくり出し、ともに未来を切り開くことができるのです。労働者階級の団結・共同性を取り戻すためにともに闘いましょう。
(投稿/関西・K)
<相次ぐ中学生・高校生の逮捕>『教育労働者全国通信』(第27号 2012.9.1)
●7月13日 滋賀県警は、草津市の高校1年生3人を傷害容疑などで逮捕。5月6日夜、中学1年生の男子生徒の顔や腹を殴る蹴るなどし、2週間のけがを負わせた疑い
●7月20日 宮崎県西都市の川で私立高校2年の男子生徒が友人に頭を水中に押しつけられるなどしておぼれ、一時、意識不明の重体になった事件で、西都署は暴力行為違反などの疑いで高校生ら同市の少年3人を逮捕
●7月25日 大阪府寝屋川市立中学3年の男子生徒に暴行し、鼻の骨を折るけがを負わせるなどしたとして、寝屋川署は同級生の3人を傷害と暴力行為等処罰法違反の容疑で逮捕
●7月27日 大阪府泉佐野市の定時制高校1年の生徒が昨年10月自殺、いったん証拠不十分で捜査を打ち切ったが、当時同じ高校に通っていた3人がひったくりを強要したとして強要容疑で府警は再調査を開始
●8月8日 兵庫県赤穂市の公園で小学6年の男児を暴行し、インターネットの動画に流した高校2年生を県警は傷害容疑で逮捕。すでに2人の中学生も同容疑で逮捕されている。さらに13日、同容疑で17歳の無職少年を逮捕
●8月9日 広島市の市立中学校3年生をひざげりなどで重傷を負わせたとして広島県警が15歳の同級生を傷害容疑で逮捕
●8月10日 さいたま市の市立中学2年の男子生徒を殴るなどしたとして、埼玉県警は同級生を傷害と暴力行為等処罰法違反の疑いで逮捕
●8月24日 今年7月以降、学校などでのいじめを内容とする警察への被害届が少なくとも全国で15件出されていたことがわかった。3件では加害者が傷害容疑などで逮捕されていた。警察当局は被害届を原則として受理する姿勢。文科省は警察庁との連携強化などを盛り込んだ「いじめ対策」をまとめる方針
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます