<転送歓迎>(重複ご容赦)
・「都教委包囲首都圏ネットワーク」・「千葉高教組」・「新芽ML」の渡部です。
本日(3月23日)、前回のメールで、<MT高校>ビラまきの報告をしてくれた被処分者Fさんの「人事委員会審理」がありました。
事件の概要は、再発防止研修日に5時間の授業日があり、1月以上も前に日程変更を要求したが全く認められず、授業の方が大切だとして、当日5時間の授業をやったところ、処分を受けたというもの。
まさに、「授業をしてたのに処分された」のであり、都教委や校長からすれば「授業などをしていたから処分した」というわけです。
しかも、単なる<注意>ではなく、<減給10分の1、6月>というような重い処分です。
これほど本末転倒したことはありません。
都教委のやっていることは正気の沙汰ではありません。
本日は、当時、
①Fさんの勤務高校の宮島・福生高校校長と、
②都教職員センター研修企画課統括指導主事の種村氏の、
二人の証人尋問が行われました。
①の宮島校長は、学生時代から「闘志」で、組合でも「闘志」で、かつては「日の丸・君が代」強制に対し先頭に立って「闘った」という人物だったようです。
②の種村氏は、この1年間だけ上記の役職についていたという人物です。
尋問内容はほとんど事実確認でした。
ただ、校長尋問の最後にFさんが、
「当日夕方、教務の人に、Fさんは大変だったが、今日は授業をしてもらって助かった。そうでなければ、(当日休暇もあったので)課題はパンクしていた。校長は学校現場を何も分かっていない、と言われた」
と証言しました。
また、尋問で種村氏は<再発防止研修>について、
「受講者に圧迫を与えないようにしている」
「思想・信条に反するようなことはしていない」
と述べましたが、これに対してはさすがに傍聴席からブーイングが上がりました。
さらに、種村氏は<再発防止研修>について、
「かなりの準備が要る。その中には、講師との日程調整の他、支援者が押し寄せてくるのでそれなりの人員配置も必要になる。警備体制も必要になる。周囲の住民にも理解を頂いて実施している。他の研修は入れられなくなる。」
などとも述べましたが、これに対しては、「不当な研修を強制しているからだ」とのヤジが飛びました。
いずれにしても、当日5時間の授業をやっていたのに<減給10分の1、6ヶ月>の処分をするなどということは、いかに都教委が正常な判断が出来なくなっていたか、ということです。
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すでに幾つかのMLなどに流れていますが、3月19日に「君が代不起立」をした八王子市第五中学校夜間学級の近藤順一さんのメールを以下に紹介します。
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「日の丸・君が代」被処分通信
経過報告 五四 2010.3.19
本日卒業式、「日の丸・君が代」強制下、5回目の不起立・不斉唱実行
支援の方々に感謝します
5:00前から校門に駆けつけビラを配っていただいた皆さま、ありがとうございました。生徒の中には、「これどういう意味ですか、近藤先生、説明して」という生徒もいました。
強制の事実
夕方6:00より八王子市教委 指導主事の監視下、夜間学級卒業式が行われた。
開式冒頭、起立「国歌斉唱」と共に、私は着席、不起立・不斉唱行為に入り生徒に正対した。
生徒の中には「あれ!」という感じが走り、歌わないもの多数。
すぐさま副校長が近づき「近藤先生、立ってください。」
私は「現在、校務遂行中です。」と応じた。
副校長は「6時1分、現認しました。」私は「了解しました。」と応え、式が混乱無きようはからった。
今回の不起立・不斉唱の理由は以下の通りです。
1, 全ての生徒、教職員には、日本国国家(象徴天皇制を含む)に対してそれぞれの考えをもち、それぞれの行動をとる自由がある。そのシンボルである「国旗・国歌」にどう対処するかは個人の思想良心に関わる。公式の行事、公務遂行中であっても、この自由は保持されるべきである。
この内心に反する外部行為(起立・斉唱)を強制されている時、防衛的行為(不起立・不斉唱)を実行するのは憲法・教育基本法の許容範囲である。
2, すでに懲戒処分を構えた「国旗に正対し起立して国歌を斉唱する」職務命令が発せられており、強制に服従するかどうかは明確な教育課題、生徒への指導内容になっている。生徒の学習権を保持するために、不起立・不斉唱という、異なる考え、異なる行動によって、自由と自立の意義を示した。これは教授の自由による積極的な校務の一環である。
この情況下で起立斉唱するならば、それは積極的に国家忠誠を表明する行為か、何らかの理由で強制に従うか、強制に無自覚か、を示すことになりどれも非教育的行為である。
3, 本来、言葉を尽くして、生徒にも、都民の皆さまにも説明しなければならないが、卒業式の場では強制、処分が強行される。生徒のための卒業式の意義を生かしながら職責を全うするには不起立・不斉唱しかなかった。今後、法廷その他で可能な限り説明責任を果たしたい。
私はすでに公開しているように、日本国憲法、教育基本法を遵守し、限定された教授の自由を保持したいと考えている。とりわけ、生徒との直接の人格的接触を通して学び、成長することを目指してきた。
卒業式全体、「国歌斉唱」時はもちろん校務遂行中である。学校には教科学習、生活指導など多岐にわたる分野がある。特別活動の中の儀式的行事もその一つである。その場で強制がはたらき、教育の自由が奪われていることは、部分的だからといって許されるものではない。ましてや、子どもにとっては、精神的成長に深く関わる内容である。かつて家永教科書裁判では子どもの歴史事実の理解、歴史認識に関わる内容が問われたが、今日の「日の丸・君が代」問題はそれに匹敵する、いやそれにもまして重大な意味を呈している。
今日の「日の丸・君が代」問題の困難の出所は学校現場にはなく教育行政側にあり、その影響は学校現場に甚大である。
処分の執行へ
卒業式後、20:20頃、校長室にて事情聴取が行われた。
私は「学習指導要領や文部科学省の解説にも、<起立すること>は提示されていない、生徒に異なる考え、異なる行動を示すことこそ校務である。」と述べた。
校長は「職務命令違反で報告する。」と通告した。3/23にも八王子市教委の呼び出しがあるだろう、とのこと。
すでに「累積過重処分取消訴訟」を行っているが、今回も処分が行われるならば、もちろん取消を提訴する。「累積過重処分」の背景となった連続不起立・不斉唱の意味を問うていきたいと考えている。署名など、皆さまのご支援をお願いします。
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「都教委包囲首都圏ネットワーク」のブログのアドレス
http://kenken.cscblog.jp/
「千葉高教組『日の丸・君が代』対策委員会」のホームページ
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・「都教委包囲首都圏ネットワーク」・「千葉高教組」・「新芽ML」の渡部です。
本日(3月23日)、前回のメールで、<MT高校>ビラまきの報告をしてくれた被処分者Fさんの「人事委員会審理」がありました。
事件の概要は、再発防止研修日に5時間の授業日があり、1月以上も前に日程変更を要求したが全く認められず、授業の方が大切だとして、当日5時間の授業をやったところ、処分を受けたというもの。
まさに、「授業をしてたのに処分された」のであり、都教委や校長からすれば「授業などをしていたから処分した」というわけです。
しかも、単なる<注意>ではなく、<減給10分の1、6月>というような重い処分です。
これほど本末転倒したことはありません。
都教委のやっていることは正気の沙汰ではありません。
本日は、当時、
①Fさんの勤務高校の宮島・福生高校校長と、
②都教職員センター研修企画課統括指導主事の種村氏の、
二人の証人尋問が行われました。
①の宮島校長は、学生時代から「闘志」で、組合でも「闘志」で、かつては「日の丸・君が代」強制に対し先頭に立って「闘った」という人物だったようです。
②の種村氏は、この1年間だけ上記の役職についていたという人物です。
尋問内容はほとんど事実確認でした。
ただ、校長尋問の最後にFさんが、
「当日夕方、教務の人に、Fさんは大変だったが、今日は授業をしてもらって助かった。そうでなければ、(当日休暇もあったので)課題はパンクしていた。校長は学校現場を何も分かっていない、と言われた」
と証言しました。
また、尋問で種村氏は<再発防止研修>について、
「受講者に圧迫を与えないようにしている」
「思想・信条に反するようなことはしていない」
と述べましたが、これに対してはさすがに傍聴席からブーイングが上がりました。
さらに、種村氏は<再発防止研修>について、
「かなりの準備が要る。その中には、講師との日程調整の他、支援者が押し寄せてくるのでそれなりの人員配置も必要になる。警備体制も必要になる。周囲の住民にも理解を頂いて実施している。他の研修は入れられなくなる。」
などとも述べましたが、これに対しては、「不当な研修を強制しているからだ」とのヤジが飛びました。
いずれにしても、当日5時間の授業をやっていたのに<減給10分の1、6ヶ月>の処分をするなどということは、いかに都教委が正常な判断が出来なくなっていたか、ということです。
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すでに幾つかのMLなどに流れていますが、3月19日に「君が代不起立」をした八王子市第五中学校夜間学級の近藤順一さんのメールを以下に紹介します。
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「日の丸・君が代」被処分通信
経過報告 五四 2010.3.19
八王子市立第五中学校夜間学級
被処分者・原告 近藤順一
TEL/FAX 044-877-1266
被処分者・原告 近藤順一
TEL/FAX 044-877-1266
本日卒業式、「日の丸・君が代」強制下、5回目の不起立・不斉唱実行
支援の方々に感謝します
5:00前から校門に駆けつけビラを配っていただいた皆さま、ありがとうございました。生徒の中には、「これどういう意味ですか、近藤先生、説明して」という生徒もいました。
強制の事実
夕方6:00より八王子市教委 指導主事の監視下、夜間学級卒業式が行われた。
開式冒頭、起立「国歌斉唱」と共に、私は着席、不起立・不斉唱行為に入り生徒に正対した。
生徒の中には「あれ!」という感じが走り、歌わないもの多数。
すぐさま副校長が近づき「近藤先生、立ってください。」
私は「現在、校務遂行中です。」と応じた。
副校長は「6時1分、現認しました。」私は「了解しました。」と応え、式が混乱無きようはからった。
今回の不起立・不斉唱の理由は以下の通りです。
1, 全ての生徒、教職員には、日本国国家(象徴天皇制を含む)に対してそれぞれの考えをもち、それぞれの行動をとる自由がある。そのシンボルである「国旗・国歌」にどう対処するかは個人の思想良心に関わる。公式の行事、公務遂行中であっても、この自由は保持されるべきである。
この内心に反する外部行為(起立・斉唱)を強制されている時、防衛的行為(不起立・不斉唱)を実行するのは憲法・教育基本法の許容範囲である。
2, すでに懲戒処分を構えた「国旗に正対し起立して国歌を斉唱する」職務命令が発せられており、強制に服従するかどうかは明確な教育課題、生徒への指導内容になっている。生徒の学習権を保持するために、不起立・不斉唱という、異なる考え、異なる行動によって、自由と自立の意義を示した。これは教授の自由による積極的な校務の一環である。
この情況下で起立斉唱するならば、それは積極的に国家忠誠を表明する行為か、何らかの理由で強制に従うか、強制に無自覚か、を示すことになりどれも非教育的行為である。
3, 本来、言葉を尽くして、生徒にも、都民の皆さまにも説明しなければならないが、卒業式の場では強制、処分が強行される。生徒のための卒業式の意義を生かしながら職責を全うするには不起立・不斉唱しかなかった。今後、法廷その他で可能な限り説明責任を果たしたい。
私はすでに公開しているように、日本国憲法、教育基本法を遵守し、限定された教授の自由を保持したいと考えている。とりわけ、生徒との直接の人格的接触を通して学び、成長することを目指してきた。
卒業式全体、「国歌斉唱」時はもちろん校務遂行中である。学校には教科学習、生活指導など多岐にわたる分野がある。特別活動の中の儀式的行事もその一つである。その場で強制がはたらき、教育の自由が奪われていることは、部分的だからといって許されるものではない。ましてや、子どもにとっては、精神的成長に深く関わる内容である。かつて家永教科書裁判では子どもの歴史事実の理解、歴史認識に関わる内容が問われたが、今日の「日の丸・君が代」問題はそれに匹敵する、いやそれにもまして重大な意味を呈している。
今日の「日の丸・君が代」問題の困難の出所は学校現場にはなく教育行政側にあり、その影響は学校現場に甚大である。
処分の執行へ
卒業式後、20:20頃、校長室にて事情聴取が行われた。
私は「学習指導要領や文部科学省の解説にも、<起立すること>は提示されていない、生徒に異なる考え、異なる行動を示すことこそ校務である。」と述べた。
校長は「職務命令違反で報告する。」と通告した。3/23にも八王子市教委の呼び出しがあるだろう、とのこと。
すでに「累積過重処分取消訴訟」を行っているが、今回も処分が行われるならば、もちろん取消を提訴する。「累積過重処分」の背景となった連続不起立・不斉唱の意味を問うていきたいと考えている。署名など、皆さまのご支援をお願いします。
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