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東京都の元「藤田先生を応援する会」有志によるブログ(2004年11月~2022年6月)のアーカイブ+αです。

今春卒業式で2人の良心的不服従教員

2017年05月13日 | 日の丸・君が代関連ニュース
 ◆ 2017年卒入学式の状況 (東京・教育の自由裁判をすすめる会ニュース)
大能清子

 「10・23通達」から14回目の卒入学式が終わりました。卒業式で不起立をした教員は私を含めて2名、いずれも卒業生の担任でした。
 例年のスケジュールと違い、事情聴取から一ヶ月経った4月20日(木)にようやく処分が発令されました。私(葛西南・定)は3回目で戒告、もう一人のSさん(工芸・定)は通算4回目となるので減給処分(10分の1、1か月)に踏み込みましたが、先方も「負けられない闘い」を抱えて慎重を期していたのかもしれません。
 私の場合は、昨年の異動でいきなり3年生の担任とされました。定時制なので最終的なゴールは来年で、今年は「三修制」という高校卒業程度認定試験などの外部単位を取得した生徒だけが卒業を迎えました。
 不起立をした教員が学年を持ち上がるのは難しいので、クラスで一人の卒業だけを送って、ようやく担任としての私に馴染んだばかり生徒がまた別の担任を迎えなければならないのではないかと思うと、迷いました。
 とはいえ、さして選択肢はありません。休もうか……、
 けれど一人の生徒と他の生徒を人数で比べることはできませんでした。

 三学期に入ってから何度も校長室に呼び出されてきましたが、話していくうちに管理職の顔色が変わっていきました。式の前日、副校長がつぶやきました、「信頼関係を作れば立ってくれると思った僕が甘かった」。
 驚いたのは、工芸定の副校長が不起立を現認する際、周囲の人が振り向くほどの大声を上げたということです。式の後の事実確認のときに理由を問うと、「そう指示されている」と答えたといいます。
 それはどの範囲の指示なのか、私の現認はひっそりとなされ、むしろ管理職は周囲が私の不起立に気づかないことを願っているようでした。
 最後に、隠される不服従についても記しておきたいと思います。
 昨年まで10回連続で処分を受けてきた特別支援学校の田中さんは、昨年度の人事で卒業式には参加しない小学部3年生の担任にされ、新年度も卒入学式に参加しない学年の担任とされました。
 また、卒業式の日に休暇を取った方が、内定していた新入生の担任から外される事態も発生しています。
 これら、“担任はずし”は、不起立をする教員を抱える校長の負担からの、配慮”なのか、都教委の差し金なのか、私たちには知るよしもありません。
 かく言う私も4年生の担任にはなれませんでしたが、表向きの理由は「進路主任が異動して他に適任者がいないから」というものです。
 それだけに、職場の、とくに若い同僚には不起立と処分を自ら伝えていかなければならないと思います。
 教育勅語を教材として使わせることまで考えている安倍政権の危険な狙いを、「日の丸・君が代」強制にあえぐ現場から暴いていかなければなりません。
『東京・教育の自由裁判をすすめる会ニュース 第47号』(2017年5月6日)

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