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東京都の元「藤田先生を応援する会」有志によるブログ(2004年11月~2022年6月)のアーカイブ+αです。

安倍を倒そう!(608)<『新装増補版・慈愛による差別』(北村小夜著)(5)>

2020年04月23日 | 日の丸・君が代関連ニュース
<転送歓迎>(重複ご容赦)・「都教委包囲首都圏ネットワーク」、・「新芽ML」、・「ひのきみ全国ネット」、・「戦争をさせない杉並1000人委員会」の渡部です。
 コロナウイルス感染者が▲ 1万人を超しました
 前回紹介した<「いの・くら・かん」を守る闘いを>の(⑤危機管理と民主主義)には、次のような記述もありました。
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 「未知の治療薬のない感染症」が流行した場合、感染経路が分からない市中感染がみられるようになったら、臨時病院を設置し、人と人との接触を避ける社会経済活動の制約を実施することが必要である。
 そして、人間の活動の場である、家庭、職場、学校、地域社会、それらを繋ぐ公共交通機関5つのフィールドで活動制約と感染防止措置を実施することである。・・・
 ・・・例えば、臨時病院をどこに設置するか、医療機器、医療スタッフ、清掃、感染者移送の体制と人員確保はどうなっていたのか知りたいところである。
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 しかし、現状を見るといずれも全く不十分であったと言わざるを得ません。

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 ▲ 『新装増補版・慈愛による差別』の続きです。
 <第三章 障害者を排除し続ける学校>では次のような項目について語られています。
   ①学校行事と障害児
   ②養護学校義務化
   ③普通学級の”爆弾”
   ④養護学校への道
   ⑤小学校への関門
   ⑥子どもを拒む教師
   ⑦”障害児が群れてくるのは困ります”
 少し長くなりますが、以下順に見ていきます。

 (①学校行事と障害児)
 最初に北村さんは次のように述べています。
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 私は「障害児を普通学校へ・全国連絡会」の世話人をしているので、日常的に障害児の親からいろいろな相談を受ける。
 その内容の多くは、
 「障害に応じた養護学校や特殊学級に行くようにと学校からいわれるがどう対応したらよいか」というものや、
 そのような意図によってなされる仕打ちについてである。
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 そして現状について、
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 そんな仕打ちに怒る親子の抵抗も絶え間ないが、学校・教育委員会の権威の前に立ち往生しているケースも跡を絶たない。
 それでも、地域の子が地域の学校に通うのは当然なのだから、ひらきなおって居続けるべきであるが、耐えられず併設されている特殊学級に変わる子もいる。
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 また、特殊学級のことにふれ、
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 特殊学級だけまとまって一目でそれとわかるようにして参加すれば遅くてもへたでも拍手が贈られたりする。
 分限をわきまえた者――社会の秩序(天皇制)を乱さない者への拍手であろう。
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 能力によって分ければ、当然特殊学級からも排除される子が出てくる
 ・・・・
 安穏といえば安穏だが、学校ぐるみ差別されているのだから悲劇である。
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 最後に、
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 あわれむ人とあわれまれる者との関係を保っている限り、
 美談が生まれ続けるが、共に生きる関係は生まれない
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 (②養護学校義務化)では、
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 1973年文部省は、都道府県に養護学校の設置義務を1979年から実施する政令を公布した。
 東京都は1974年から先取り的に実施した。
 養護学校義務化は就学猶予や免除で在宅している子どもたちに教育の場を保障するもののような宣伝が行われたが、実はそれに倍する子どもたちが普通学級や特殊学級から排除された。
 ・・・・
 学校の教師たちの多くがふりわけを支えた。
 「子どもを拒む教師」のように。このような状況の中、全国各地で広範な養護学校義務化阻止闘争が組まれた。
 障害者自身の立ち上がりもめざましかった。
 ・・結果として、養護学校義務化を阻止することはできなかったが、一定の成果をおさめ、教育委員会のふりわけを断って地域の学校に就学する道を細いながらもひらいた
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 (③普通学級の”爆弾”)では、
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 (1978年)”普通学級に「障害児」がいると、どのような支障があるか”という調査が、このほどまとめられた。
 東京都公立小学校校長会による「普通学級における重度心身障害児の調査」がそれである。
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 そして「調査項目」として、
 ①障害の種類、
 ②障害の程度、
 ③就学時の教育相談の有無、
 ④学校経営上、学級指導上などで特に困難を感じている項目、
 ⑤具体的な事例、
 などが紹介され、その結果も紹介され、次のように述べられています。
 「調査結果の考察について」は次のようにいう。
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 「常に爆弾をかかえていて、いつ爆発するかわからないような症状を持つ子どもをかかえる担任の苦慮は想像を絶する」
 「親の協力、担任、学友の協力・・・などで、最大限に子どもへの教育効果を高めている例も数多く見られる。
 しかし、この中のほとんどは肢体不自由児に集中している。
 他の障害児については、手の及ぶ限界を相当感ぜざるを得ない」
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 ここでは、「障害」を持った子どもや親の思いは、全く無視されている。

 (④養護学校への道)では、さらに、
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 ・・こんどは特殊学級を併設している学校の校長たちの集まりである「東京都特殊学級設置校長会」が、特殊学級から追い出すべき「重度障害児」の調査を行った
 同じ「障害」の子や「できない子」だけを集める方法は、管理は容易でも、教育的効果のあがらないことは、これまでの「障害児教育」で立証ずみである。
 校長といわれる「教育者」の「非教育性」をつくとともに、いまこそ、実態として、共に学び共に育ちあう場を広めていかなければならない。
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 (⑤小学校への関門)では、
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 今年度(1979年度)から養護学校が義務化され、これまで1月に行われていた就学時健康診断が、11月に行われるようになった。・・
 ・・五月ごろから各地で、就学相談の呼びかけが続いた。
 ・・行政側は、窓口を訪れる人を、普通学級に入ることが無理だと思うから相談に来た、すなわち養護学校、特殊学級希望者とみなすのである。
 そして、「就学相談票」に記入させる。・・
 所見欄には、「①〇〇養護学校、②〇〇特殊学級、③相談係属」の三つの項目しかない。
 だから就学時健康診断の通知書を出さない、という仕組みである。
 まさにペテンではないか。・・
 ペテンはまだある。・・
 ・・(就学時健康診断で)・・多くの教員はめざとく”遅れた子”をみつける。
 そして就学相談に行くようにすすめる。・・
 ・・相談の結果は、就学指導委員会でいっそう権威づけられる。
 この段階までくれば覆すことはむずかしい。・・
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 (⑥子どもを拒む教師)では、
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 ・・地域の学校に入りたいという親子とかかわる中で、私にはどうやら最大・最後の壁が見えてきた。
 その壁とは、養護学校義務制という制度の壁ではなく、
 施設・設備および学級定数、教師の定員等の壁でもなく、
 嘆かわしいことに、学校の壁、それも、それを運営する教師の心の壁である。
 制度の壁も設備の壁も厚いけれど、その学校の教師がこぞって強力に反対した時ほど困難に直面することはない。
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 (⑦”障害児が群れてくるのは困ります”)
 (ここには1974年の矢口養護学校(大田区)の建設における地域町会、商店会等の激しい反対運動と教組などの動きが述べられていますが、割愛します)
 以上、<第三章 障害者を排除し続ける学校>の紹介でした。

 次回は、<第四章 「健康」もスポーツも人間のものでなくなった>です。

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