「日の丸・君が代」問題等全国ネットの形成へ＜その１＞（11）

　▲ 「君が代」強制・処分は「天皇の政治利用」
＜転送歓迎＞（重複ご容赦）・「都教委包囲首都圏ネットワーク」・「新芽ＭＬ」の渡部です。
橋下氏や自民党は、山本太郎議員の問題で、「信じられない行為」、「天皇の政治的利用」、「議員辞職ものだ」などと騒いでいた。しかし、ここにきて一気にトーンダウンした。
　橋下氏は昨日（１１月６日）「国会議員がいる場に陛下のご臨席をたまわれば、ある意味、政治的な意味が出てくる。『政治利用』という言葉だけが独り歩きしているが、政治利用の厳密な定義は構築されていない。厳密にみれば他にも問題になる事例はあると思う」と持論を展開、
　「山本議員が政治利用したのか、単に訴えたかったのかは分からないが、（行為は）儀礼上、非常識」と断じ、議員辞職の是非については、「これだけ大騒ぎになり反省しているだろう。非常識極まりないということは認識してもらい、しっかり国会議員として活動してほしい」などと述べている。
　一方、自民党も昨日、処分については、山崎正昭参院議長が厳重注意した上で、園遊会など皇室行事への出席自粛を要請する案を各党に提示する方針を固め、同氏への懲罰動議の提出は見送られたようだ。
　結局、８日の参院本会議で山崎氏が報告し、議事録に記録として残すらしく、こうした処分は参院の規則になく、異例の対応だということだ。
　では、なぜ彼らはここに来て急にトーンダウンしたのか。
　それは他でもなく、これがおおごとになると、彼らのこれまでの「天皇の政治利用」が浮き上がってこざるを得なくなるからである。
　橋下氏については、この間の大阪における「日の丸・君が代」条例やそれに基づく処分である。
　「君が代」不起立で処分するということは他でもなく「天皇の政治的利用」である。
　これは東京でも起きており、全国でも起きているっことである。
　「天皇の政治的利用」を言えば言うほど、「君が代」強制が実は「天皇の政治的利用」だということが明らかになる。
　だから、彼は「『政治利用』という言葉だけが独り歩きしているが、政治利用の厳密な定義は構築されていない。」などと言い訳を言っている。
　まえにも書いたが、２００４年１０月の園遊会で、当時都の教育委員だった米長氏が、天皇に東京における「君が代」強制を得意げに話したとき、天皇は「強制はよくない」と言った。
　しかし、東京都はそれを無視して、天皇の歌である「君が代」を利用し（つまりは天皇を利用し）、いまも強制と処分を繰り返している。
　自民党については、「日の丸・君が代」法制化をはじめ、この間彼らがやった「天皇の政治利用」は数えればきりがない。
　さらにこれからやろうとしている彼らの「改憲草案」にある「天皇を戴く」とか「天皇は元首」とか「日・君の義務化」などもそれこそ露骨な天皇の政治的利用だからである。
　だから、懲罰動議は見送り、せいぜい「皇室行事への出席自粛を要請する案」となったのである。
　つまり、彼らは一時ものすごい剣幕で騒いだものの、それが結局は自分たちに降りかかってくることに気づいたのである。
　人々に「天皇の政治的利用」と言われれば、彼らも何もできなくなるということに気づいたのである。
　私たちは、今回の彼らの騒ぎを決して水に流してはならない。
　彼らの「天皇の政治利用」をどんどん暴露していく必要がある。
　当面、「日の丸・君が代」強制・処分は露骨な「天皇の政治利用」であることを人々に知らせることだろう。
　しかし、一方、橋下氏や自民党にとっては、天皇を「不可侵」のものにしておくことは必要なのである。
　だから、橋下氏は「儀礼上非常識」と言い、自民党は山本氏に「皇室行事への出席自粛を要請する」ことになったのである。
　しかし、天皇は戦後「人間宣言」したのである。
　同じ人間が同じ人間に手紙を渡したからといって何が悪いのか。
　橋下氏や自民党の言っているようなことは、まったく、常識はずれとしかいいようがない。
　日本は主権在民である。
　いつから天皇はそんなにえらくなったのか。
　天皇を「不可侵」のものにしてはならない。

　ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
　都教委包囲首都圏ネットワークが例年開いている、
　来年２月の『総決起集会』の日時・場所が決まりました。
　　　＜日時＞　２０１４年２月２日　午後
　　　＜場所＞　東京しごとセンター講堂（飯田橋駅～８分）

　・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
　『「君が代」不起立でクビ？！私たちは許さない！１１．１５大阪集会』
　「日の丸・君が代」強制反対大阪ネット結成後、初の集会です。
　今、真の教育とは何かが問われています。
　強権に屈せず「君が代」不起立を貫き、処分や再雇用拒否と闘う教職員の声を聞いて、子どもたちに平和な未来を手渡すため、私たちが何をなすべきか、共に考えましょう。
　■日時　１１月１５日（金）１９：００～２１：００（開場１８：４５）
　■場所　クレオ大阪西（ＪＲ大阪環状線・阪神なんば線「西九条」下車３分）
　■内容　基調報告
　　　　　　ＺＡＺＡの報告、弁護団報告
　　　　　　全国からの連帯メッセージ等
　■主催　「日の丸・君が代」強制反対大阪ネット

　【チラシはこちら】
http://www7b.biglobe.ne.jp/~hotline-osaka/11.15-2.pdf
*********************************************************
「都教委包囲首都圏ネットワーク」のブログのアドレス
　　http://houinet.blogspot.jp/
「千葉高教組『日の丸・君が代』対策委員会」のホームページ
　http://homepage3.nifty.com/hinokimi/