ぴあピアノ教室 in 目白

豊島区目白にある
小さなピアノ教室のページです。
日々の出来事を綴っています。

譜読み

2013-11-26 10:09:36 | ピアノ教育
最近、
「次、この曲ね」
と新しい曲を宿題に出しながら楽譜を開くと、
おもむろに両手をスルスルとピアノへ伸ばし、
鳴らし始める子が増えてきている。
で、心の中で「グヒヒ」と喜んでいる。

新曲、初めての楽譜に抵抗なく「鳴らしてみよう」と思ってもらえていること。

これが、私のピアノ教育の一つの目標。
だからこんな姿がすごく嬉しいのだ。

何度も言って来ているけれど、
ピアノの楽譜は基本2段譜。ともすると3段や4段のものまである。
そんな楽譜を、いわゆる「片手譜読み」で行けるわけがない。
まずは両手!!
ショパンやバッハでさえ、2段譜に留まっているものの、
両手で譜読みをしていかなければ、ゆくゆく行き詰ってしまうケースがある。
右手の中に書かれているものを左手で数音だけサポートしたり、
はたまた反対のケースもある。
これらは片手譜読みをしていたら絶対に気付けないもの。
譜読みを終わってしまうと、弾き手を変えることがかなり面倒になる。
だから譜読みの段階で、どっちの手で弾こうかな?ということまで考える必要があるのだ。

譜読みをしている中で、何度か弾いてみても弾きにくい所が出てきたら、
その時こそ、片手!
右手はこうでしょ、左手はこうなるでしょ、で両手で弾くと…
と頭を整理、手順を整理していくのだ。
この作業でさえ、やっても4小節。
それ以上をこうした片手で弾き続けるのは、どうなのかしら?

また、手順が決まった後でさえ弾きにくい所というのはあるもの。
そんな場所も片手練習。
左右それぞれの動き方を一つずつ確認し、両手へと繋げていく。

右手がパーフェクトに弾けるようになってから、左手の譜読み。
それができるようになったら初めて両手で演奏。
…作曲家、泣いちゃうよ。両手一緒に作っているのに。
そもそも左右の動きを理解しながら練習しなければいけないのに。


私の所で勉強を始めた生徒さん達には、両手で譜読みができるように指導している。
だからお家でも、片手ずつ読んで…などと言わずに「両手で弾く」を実行していただけると嬉しい。
一度片手で、1段譜だけを読むようにしてしまうと、視野が狭くなる。
狭くなった視野は拡げるのが難しい。
易しい曲のときから2段譜を読む練習をしているので、是非それを続けてもらいたい。

曲の雰囲気、音の雰囲気をいち早く掴んで、
曲の性格に合わせた演奏を目指すためにも、
一時、両手譜読みをすることで譜読みにかける時間が遅くなるかもしれないけれど、
それでもやっぱり、私は両手譜読みをお薦めする。
コメント
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