Hちゃんのレッスンが終わって、
お迎えにいらしていたお母さまに
Hちゃんを受け渡す。
外にはHちゃんのストライダーが
帰宅準備万端に待っていた。
ストライダーとは、
補助輪もペダルも無くした
ファースト自転車。
「カッコいい! もう乗れちゃうんだね」
と私が言うと、
乗れます!見せます!
とばかりにHちゃんが
ストライダーにまたがる体勢に。
その間にお母さまが
「この間初めて、聞いて!と言って
ピアノを弾いてくれました!」と。
「やっとです!」と報告してくださった。
おおおお!
ホント、やっと!!だ。
自宅での練習の必要性は
なかなか当人に理解してもらえない。
お家では一日一回声かけを、
とお願いしているけれど、
Hちゃんのお家では
「追いかけ回さず、
本人が弾き始めるのを待ちます」
話されていた。
ずっとずっと待ってくださっていた。
本当にありがたい。
ピアノを好きになって、
一人でも大丈夫!
と思えるようになったら
きっとお家でもピアノを触りたくなる。
それを信じてずっと見守りに徹してくださった。
嬉しい。
…と感動を口にしようとしていたら、
「乗れるよ。見てー」
とばかりに、言うが早いか
スタートするHちゃん。
見る間に初めの角を曲がろうと…。
お母さまとのお話も途中だったけれど
「追いかけてください!」
とお願いし、
「失礼します」と大慌てで走り出すお母さま。
あっという間にHちゃんの姿は消えて行った🤭
残された私は一人、
お家で初めて自発的に弾いてくれた
Hちゃんの姿を想像し、
感動の余韻にひたった。。。