衝撃ON 個人編
恩・・・わかるんですけど・・・でも・・
上原・・・あのね、わかるんですけど って言ってるけどね、あのこういうことなんですよ。今出ている話と全然違う事を言いますけどね、これは全く恩自身の個人的な問題なんだけどね、僕は恩に対して不満を持っている点があるんですよ、私は、個人的な問題で。で、そこの所どうして壁を破らないんだろうって僕は常々思っている点がある。
それはね、恩って言う人間は非常に真面目な人間なんですよ。と、僕は見ているわけ。
真面目なんだけどね、自分をさらけ出すっていうことは絶対にしない人なんですよ、あなたは。
自分の内面的な問題は絶対にさらけ出さないんですよ。
それは関係ないでしょっていう雰囲気で、ぱっと捨ててしまうわけ。つまり公私の別を非常に明らかにする人なんですね。公私の別を明らかにしている。ワタクシをここへは持ちださないんですよ。
だけども僕の不満っていうのは 持ちだしたらいいんですって言いたいわけ。
もっと具体的な例をとるとね、あなたはあれなんだ、よく勉強もする人なんだけどね、勉強のことだったら その~ん~私が一生懸命勉強をしたいと思って、そしてここへ 皆さん先輩の前へ持ってきて 私はこういう勉強をしたいんです。だからその~ いや こういう勉強をしたいんじゃあない、私は勉強していますから皆さん教えてください、これでいいじゃないか、と思っている点がある。
だけども、もうこれからはね、それでは誰も教えてくれませんてって言っている。私は今ね、どうしてもこの問題を片付けなければならないんですから教えてください、っていうんだったら教えてくれるって言うんです。
あなたは勉強に関してはね、中学生と同じような姿勢を取る。勉強だったら世の中の人達は誰でも教えてくれると こう思っている。ところが教えてくれないんですよそれは。塾とかそういうものとは違うんだもの。だからね、私はこういう目的を持っていますから、こういう 私は個人的な問題を持っていますから、この問題を教えてくださいって言ったら言うんだよ。特に研究会は教えてくれるわけよ。
先ほどの 下(個人名) の例でとるならば 下は 自分の目標を持っているわけよ、課題を。そして自分は課題をここまで調べてきましたからどうぞ皆さん方、ここまで調べたんです。そしてこれは皆さんにご報告申し上げますから教えてください。って言ったらそれに答えるんです。
だけどあなたの場合は何もあなたはサービスしないわけです、他の人に。ね、だから教えないんです。いや 教えるでしょうけどね。この会は教えるでしょうけどね。
冗談じゃアない。てめえだけ何かみやげ持って帰ろうなんて そして何くれた?っていうことになる。って。・・・僕は 不満はそういうことなんです。
私はここまで私を見せたんだから それに対して皆さん方も何か言ってください、って言うんだったら言うんだっていう。
市・・・かなりみな親切だからね、ここの会は。言うから、言うんだから・・・。こう わかるんだけれど・・・って言ってあと何も言わないでしょう、待っているんだけど、皆。分かるんだけど・・待っているんだけど、あなたがわからないって言う事を ここがわからない、そこがわからない、って言えばこちらも言いやすいんです。でも黙っているとあなたのわからないのはこっちかな?あっちかな?と雲をつかむような話を逐一掴まなきゃあならない、っていう面倒くささをやった後に・・・。
上原・・・そして皮肉な材料を持ってきたもんだと思うんだ。国語の小林秀雄さんの中身を読んでみて、皮肉な材料を持ってきた、おもしろいなと思うの。
”わかる”っていうようなことだけをを問題にしていては駄目なんだっていう材料を持ってきているでしょう?(笑)
あなたはわからないからこれを教えてください、これでもうすべてであります、って言う風に言いきろうとするんだよ。
だけども、これから教えようとする問題は”わかる””わからない”だけの問題ではない、って言ってるわけでしょう、この材料自体が。
大変皮肉な材料を持ってきている。(笑)とこう思って僕はおかしいなと思って。だから自分がそういう姿勢に切り替えないと、こんなの言いようがないなということで敢えて言ったんだよ。君が一番嫌なことかも知れないけど、そこを潰しなさいっていうのよ、そこにあなたのこだわりがあるんだよ、ん~。
市・・・こだわりには気がついているんだよね。こだわりには。
飯・・・あの恩がね、疑問に思いますっていうような所をさ、自分のこう考えてきたところをダ―っと喋ればいんだよ。こうこうこう ダ―っと。こういう風に考えたんだけれども、この段階で ちょっとわからなくなって来ている、ってことをさ喋ってもらえば皆乗るよ。
市・・・教材分析じゃあなくて、子供と自分との関わり、もしかしたら、自分のことばっかりかも知れませんね、それを喋ればいい。ここで つっとっている。これもつっとっている。これもつっとっている。どうにもならないっていうことを言えばいい。
私の頭の中にね、あなたが教室で子供と向き合っている姿が全然頭に浮かんでこない。だのに この教材はどうですか?って言われても困っちゃうわけ、ね。だから子供とこう言う付き合いをしています。そいで そういう事だけ こうバ―ッと言う事だけでもはたから見てああ、あそこに つっとりあるなってわかって それでもいい。
恩・・・
飯・・・さあ 苦しいとこだね。
市・・・時間つらいとこだね。
飯・・・うん。
?
下・・・でも、皆それ抜けてきてるんだから。
市・・・ぬけてないよ~。
飯・・・抜けてないよ。(笑)
下・・・ぬけるっていうか、そういう目には合ってきている、ってこと。
市・・・そうそうそう、辛い思いにはあっている。
下・・・私も何度も今の恩のような感じじゃあなかったかな?
市・・・辛い思いにはあっている。ちっとも抜けていない。
上原 帰ってくる。
上原・・・俺 恩 泣くな~って思ったよ。( ははは 笑 )
もう あの~僕が喋り出す前に 僕はそう思った。だからやめようかな?と思ったんだけど・・・。泣くな~こりゃあ なくな~ って。 ・・・つづく
#、玉川大学の通信教育の夏のスクーリングで上原先生に出会って、この研究会の存在を知った。だから恐らく、ここで話されていることは、この研究会に入って四年目の夏合宿での出来事であると思う。
この研究会で行われていることは教育においてとても大事なことだと言う風にはずっと感じていた。
しかしながら 何が話されているのかが さっぱりわからなかった。先生方の発言を、一つ一つパズル絵のピースのように、1ピース 1ピースを手にとりながら 何を言っているのかを探っていたように思う。
わかってから発言をしたい。
わかってから発言をしたい。とずっと思っていた。
もっとふみこんで言うならば、叱られたくない。誉められたい。いや違うな、バカにされたくない、中身がないのを知られたくない、そういう気持ちだったと思う。#
参考・・・この記事の下に ここで話された小林秀雄さんのご著書を載せておきます。
>写真は イメージ。岡本太郎さんの記念館のもの。
この記事は 2015・1・12日のものである。