英国的読書生活

イギリスつながりの本を紹介していきます

旅に出ましょう!

2006-04-10 | イギリス
長編を読む楽しみ。それは登場人物とより長い時間を過ごすことが出来ること。

J・R・R・トールキン「指輪物語」(評論社)
高校1年の時、友人のN君が私のところに1冊の文庫本を持って現れました。「これ絶対面白いから読んで」それが指輪物語第一部「旅の仲間たち上巻」だったのですが、人から借りた本が読めない性格と正直複雑すぎて楽しくない序章部分が理由で20Pも読まずに彼に返してしまいました。「何で読まんと?」(九州弁)ちょっと悲しそうな顔をするN君に後ろめたさを感じながら数十年が経った時、映画が公開されるとの話を聞き、N君のためにもと遅ればせながら読了いたしました。
やっぱり出だしは挫折しそうになります。舞台となる「中つ国(ミドルアース)」の世界に馴染むのと何よりこの物語が「求める旅」ではなく「指輪を棄てる旅」という概念を理解するのに多少時間がかかりますが、それを克服すれば晴れて「旅の仲間」に迎えられ、後は仲間が読むものを助けてくれます。最後の巻を手に取った時には本気で「みんないなくならないで!」と感じてしまいます。私はそれから再び旅に出てます。たぶん今年も旅に出ます。

旅を続けるコツ
序章は面白くなかったら飛ばしましょう!旅を終えれば自然と帰って来ますよ。
まずはブリー村を目指しましょう。
次に裂け谷までたどり着ければ「旅の仲間です」。
友達を作りましょう。友達は旅の疲れを癒してくれます。
(ホビット、エルフ、ドワーフ、オーク、人間・・お好みは?)
巻頭にある地図を活用しましょう。(旅の楽しさは地図からです)
指輪を持っていたら指に嵌めてみましょう。(何も起きませんが・・)

最初に私が旅に出た2001年、NYで同時多発テロが起きました。
二つの超高層ビルが倒壊するライブ映像を私は鰯の煮物を箸で挟んだまま叫びながら観てたのですが、その時頭に浮かんだのは、この物語の「二つの塔」だったのです。この二つの暗示を皆さんはどう解釈されますか?


最後に
この物語、イギリス的な部分がたくさん出てきます。「フィッシュ&チップス」の記述も出てきますよ。

お花見

2006-04-10 | 日常
週末、花見に行きました。
場所は昨年と同じ宮島です。干潮ですっかり引いてしまった大鳥居の前を横切り(近道)、多宝塔の近くでお弁当を開きます。
見上げれば一面の桜の天井、桜色というより白に近い色が青空をバックにひろがります。でも足元をみれば、一面の鹿糞・・・。でもめげずに持参のワインでピクニックしてきました。
写真はその桜の海に浮かぶ多宝塔です。
昨年に比べちょっと咲きが悪かったかな。風が結構強くて満開と桜吹雪の両方が楽しめました。
日本人はやっぱり桜が好きですね。