英国的読書生活

イギリスつながりの本を紹介していきます

あの日に帰りたい?

2009-01-30 | 日常

恩田睦
「ブラザー・サン シスター・ムーン」

同じ高校を出て、同じ大学に入った3人の男女。それぞれの4年間が、そしてその後がシンプルな言葉で綴られていく、ちょっと気恥ずかしくも清清しい物語です。「夜のピクニック」から、ちょっぴり大人になった大学生。恩田さんの自伝的要素も散りばめられているみたいです。
登場するW大学。やっぱ東京の私大は違うよなーっと、ついつい地方大学出の私は思ってしまいます。

私の4年間・・・・・・・。むさくるしかったなあ。
最初の部屋は家賃1万1千で、トイレ・キッチン共同。2年目、そこがマンションに建て直されることとなり、リヤカーに荷物を積んで(大学でリヤカー貸してくれていたんです)別の部屋に。そこの家賃は1万3千円だったけど天井が斜めになっていた。3年目に天井がまっすぐな1万6千円の部屋に移り、最後は憧れのキッチン完備(トイレは共同)家賃2万4千円也に。いずれも大学まで3分以内という至便な環境でした。
そんなことはどうでもいこと。
最初のお話の中、
卒論の仕上げの時、清書に思った以上に時間がかかったというくだりが出てきますが、思い出してしまいました。私の愚卒論の仕上げを。下書きが完成したのが締め切りの前日夕方。既にこの段階で徹夜しています。さあ、後は清書だけだと取り掛かってみたのですが、あれあれ時間だけが過ぎていく・・・・、暖房はコタツだけという部屋で気温は氷点下・・・・、指がかじかんで原稿用紙20枚から先が進みません。夜中を過ぎると、余裕で完成させた悪友がじゃまをしに現れ更に時間が・・・・。こうなれば緊急招集です!字が比較的きれいな後輩を3人確保し、清書の分担を依頼します。「夕飯1回分で!だめ?じゃあ、昼飯も!」
完成したのが締め切り2時間前。事務室に提出するときに、「これを提出しなければ、もう1年この大学に居られる・・」と思ったことは確かです。
その後、研究室の追出しコンパの席上、卒論指導教授から○○くんの卒論には複数の筆跡が確認されましたと笑いながら暴露されたのです。(汗)


最後のインタビューの場面。ライターの横で話を聞いているもうひとりの人は誰なの?


注意!ゆっくり読まないとすぐに終わってしまいます。そうあの4年間のように。