英国的読書生活

イギリスつながりの本を紹介していきます

ポリーニの平均律

2010-02-25 | 日常

ポリーニの平均律である。
あのポリーニのバッハ初録音である。
ショパンやシューマン・・・ロマン派以降現代までが守備範囲であったはずのポリーニが平均律を弾いているのである。
正確無比なタッチ、時に機械的とさえ言われたポリーニ。その彼が弾く「平均律」・・・・・、キム・ヨナの3回転ルッツ+3回転トーループみたいに憎たらしい演奏だったらどうしよう?誰だって興味が湧きますね。はたして・・・・・
冒頭のプレリュード・・・・・・、「憎たらしくない」です。思わず正座しちゃいます。派手さは無いですが、でも決して枯れても無い。むしろ適度にリリカルでもある。聴き入っちゃいますよ。
そして・・・・、あっ・・・・、歌ってます。キム・ヨナ、じゃなくってポリーニがかすかに歌ってます。ちょっとニンマリしちゃいます。
やっぱ、ポリーニは上手いや。と感じるとともに、平均律の音楽としての奥深さと、寛容性というか、純粋な音楽の喜びというか、良く言い表せないのですが・・・、をあらためて認識いたしました。



バッハという大宇宙に、また一つ美しい小銀河が誕生しました。