英国的読書生活

イギリスつながりの本を紹介していきます

首に黒いリボン・・

2006-12-22 | イギリス
イアン・フレミング「007 ロシアから愛をこめて」

あまりにも有名すぎる娯楽映画の原作ということで、これまでまったく手付かずだった「007シリーズ」。東京駅の本屋で平積みになってたので買っちゃいました。
新幹線の中で期待せずに読み始めたのですが、あらら、なかなか面白いじゃないですか。ソ連情報部スメルシュが出した指令は「ジェームズ・ボンドを辱めて殺せ!」。グレタ・ガルボ似の超美人スパイがボンドをご指名で誘惑するというもの。舞台はイスタンブール。そしてそこから発着するオリエント急行の車中。映画では描かれない細かな感情の駆け引きなどが荒唐無稽な物語を引き締めてます。

以下、私のツボにはまった部分として・・・
・冒頭、ソ連殺人機関スメルシュの殺し屋ナンバーワンが登場するシーン。彼の傍らにはP,G,ウッドハウスの本が・・・。ウッドハウスを愛読する人間が恐怖の殺人マシーンだって・・・。思わず笑っちゃいました。
・片方の足首をもう片方の膝にのせてその足首を手で掴む座り方はイギリス人しかしないんだって。
・ジェームズ・ボンドはロンドンのチェルシーに家政婦さんといっしょに住んでいる。
・ボンドがトルコに向う飛行機の中で、悪天候のため機が激しく揺れると、ボンドは両手にぐっしょり汗をかいてしまう・・。私といっしょじゃないですか。あなた「007」でしょう!
・美人スパイの登場シーン。彼女はベッドでシーツに包まっている。身につけているのは首に巻いた黒いリボンとストッキングだけ・・・。まさに精密誘導ピンポイント攻撃ですね。クラッときます。さすがのボンドも落ちちゃいました。


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