マスミンのピアノの小部屋

ピアニスト兼ピアノ指導者松尾益民が、ピアノや教育、世の中の出来事など日々感じることを、徒然なるままに綴ります。

ドヴォルザークのスラブ部曲集第1集

2024-04-12 14:42:08 | ラ・プロムナード・ミュジカル
ドヴォルザークは、1841年生まれ、没年が1904年で、今年は没後120年で、50年とか100年とかの数字ではないですが、一応記念イヤーになります。
なので、連弾で何を弾こうかと考えた時まぁ思いついたわけで…。
昨年もドヴォルザークを弾きましたが、その時は特に記念イヤーは考えてなかったですね。
ドヴォルザークは、19世紀後半のいわゆる国民楽派と呼ばれる作曲家の1人です。
国民楽派とは、自国や自分の民族の持つ特質や性格を尊重するという作曲家たちのことです。
ドヴォルザークは、20歳頃からプラハ劇場オーケストラのビオラ奏者として音楽活動を始めましたが、結婚後プラハ聖アグルベルト教会のオルガニストになり、創作活動を始めます。
しかし、収入的に厳しく、1875年にオーストリア政府国家補助金の支給に応募して作品を提出し、以後連続5年間補助金を得ることができました。
その審査員に、ハンスリックやブラームスがいて、ブラームスの出版社への推薦で作品が売れ始めます。
1878年、出版社ジムロックは、ブラームスのハンガリー舞曲に相当するようなスラブ舞曲の作曲をドヴォルザークに依頼しました。
彼は、これらの曲集で、ボヘミア民族舞曲を取り入れた生き生きとした曲を作り、好評を博しました。
大変な人気で、その後、さまざまな管弦楽用編曲がなされて、第2集も作曲されます。

今回演奏するのは、8曲からなるこの第1集の第8曲ト短調です。
ボヘミア舞曲独特の快活なフリアントが使われ、3拍子でありながら2拍子を感じさせるヘミオラのリズムも使われ、途中、シンプルながら若干の憂いを含んだメロディも出てきて、生き生きとした曲になっています。



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