唐茄子はカボチャ

映画と音楽と・・・

天国の約束

2006年11月11日 | 映画 た行
2005/12/15 23:21

アルパチーノが死に行くおじいちゃんを演じています。子どもとのやり取りがいいです。
このお話のいいところは、おじいちゃんと孫、お母さんと息子、その関係が対等な感じで子どもを認めているところなのではないでしょうか。

お母さんは、だんなが死んだときの話を子どもにします。死んだことが信じられなくてひょっこり帰ってくることを望んでいたときは彼が夢で出てきて、現実を受け入れてからは夢でさえ見ることができなくなってしまったと、子どもに言うんですよ。
おじいちゃんも、自分が傷つけてしまった女性の話をして頼み事をします。
子どもだからといって本心から何らかのフィルターを通してから話すのではなくて、自分の思いをまっすぐに伝えたときに子どもがどれだけ理解できるかはわかりませんが、何かを感じ取ってくれるものだと思うわけです。

後、子どもとおじいちゃんの距離感がよかったです。お互い愛し合っていて大切に思っているんですが、おじいちゃんが死んだときに母親のように泣いて抱きつくようなことはしないで、むしろ距離を置くんです。そこが、なんとなくわかるんです。
あれはなんなんでしょうか。人が死んだときに取り乱して抱きついて泣く人がいるのを、冷静に見ているんです。あの感覚はなんですかね。死んだことを受け入れていないのか・・・逆に受け入れたからなのかわからないんですけど・・・
大人とと子どもの距離のとり方って違う感じがしました。

最後におじいちゃんは孫に「求めよ・・・」といって死んじゃいます。大人になった風に我慢しないで自分の求めるものに向かってがむしゃらに向かっていってほしかったのでしょう。

そして、おじいちゃんも子どもも天国へたどり着きました。おしまい。