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2004/12/19 23:45
天皇も糞をするただの人間であり、小森の人たちとなんらかわりがないはずなのに、生まれながらに、絶対的に存在する「身分」。
ただ、差別されて悲しい・・というだけの作品でなくて、天皇を出すことによって、社会の構図にしているところがすごいと思いました。
まちえに手を握られてあとでその真相を知るところや、漂白するときのにおいが小森の匂いというところ、武やんが死んでしまうところ、バケツを持たされるところ、服で廊下を拭くところ、修学旅行の寝泊りのシーン、ポンプのシーンなど、印象的なシーンがありました。
原作に忠実ではあると思いました。基本的に、それから外れた感じはなかったです。武やんはイメージどおりですし・・・
でも、原作の方がさすがに衝撃は強かったように思います。
まちえのやつも、記憶では、本人から真相を知らされるんではなかったと思ったんですが、が、原作の方が、長い年月思いを引きずっていて、あとで真相がわかって・・・という感じだったと思うし、武やんの死も、死ぬ間際の会話があってもっと衝撃的だったような記憶があります。
結果的にまちえはひどいひとです。
でも、まちえは、純粋で正直で、他の人たちよりもやさしい子だと思います。手を握ったのも、確かめたかったからという気持ちで握ったわけだけれども、考二(だったかな?)に対して悪意があってやったわけじゃない。
うまくいえないけれど、これが社会によってつくられた悲劇なんでしょうね。
何度も泣かせていただきました。
あ、そうそう・・・最近、・・・といっても結構前になってしまいましたが、リメイクされましたよね。あれはつまらなかったです。感じるところもまったくなかったです。視点が違うのかなあ・・・