アニメやマンガの映画化が最近はいろいろありますが、原作が人気があってもそれをうまく映画にするというのは難しいことです。
この前見た、ハチミツとクローバーは本当に悲惨だったし、原作にみんなの思い入れがあればある程、映画をつくるときに、その縛りを受けるわけです。
原作に忠実にするのか、それとも、全く違うものにしてしまうのか、中途半端はそのまま映画の中途半端になりますしね。この前のハチクロみたいに・・・
釣りキチ三平という、当時マンガを読んだ人は、その時の強烈なイメージがこびりついているわけで、自分も、マンガ全巻買って持ってました。何度も読みました。そのイメージを重ねながら映画を見るわけです。
設定も微妙に…いや、かなり…いや、やっぱり微妙にかな…微妙というよりはもうちょっと違ってますね。なんにしても、ちょっと違ってます。
魚神さんもバスプロになってるし、なにより、愛子姉ちゃんが本当に姉ちゃんになっているし…一平じいさんのキャラも違ってます。でも、トータルすると、釣りキチ三平のイメージはそのままきちんと残っています。
最初のアユ釣りのところはまだ、このまま続いたら、ちょっとやばいかも・・と思いました。
でも、いつの間にか、映画の三平ワールドの中に入っていました。愛子姉ちゃんの登場が流れをつくった気がします。
都会に暮らす愛子姉ちゃんが物語にかかわってくることで、ただの釣りマンガじゃなくして、自然の素晴らしさ、その自然と人間のかかわり合い、家族、人との心の通い合い、いろんな要素が混ざって、それでもいっぱいいっぱいにならないで見ることができます。
三平、魚神さん、一平じいさん、ゆりっぺも、きちんとそれぞれのキャラも違和感がなかったです。もうちょっと田舎の生活を場バーンと出してもよかったかも知れませんが、べつにそれは、不満とかではないです。
原作と違っても、それが普通に観ることができたというのは、何ででしょうかね。基本的に同じだったからかな?愛子さん以外。愛子姉ちゃんは完全に新キャラ的立場ですもんね。
しかも、その新キャラ的愛子さんが、良い味を出していました。
その上、マンガを読んでいるときにみんなが気にしていたであろう、三平の服装です。ちゃんと着替えていることがわかって、それがとてもよかったです。マンガではないということでしょうか。