唐茄子はカボチャ

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朝青龍との3000日戦争 / 横野 レイコ

2010年11月07日 | 
朝青龍との3000日戦争
横野 レイコ
文藝春秋


悪い報道ばかりの朝青龍でしたが、なぜか嫌いになれなくて、結構応援してました。何でかわからないんだけど、惹きつける何かがあるんですよね。

この本を読んで、その何かがわかったような気がします。

相撲は伝統ある国技としてスポーツと一線を画していますが、もっと、スポーツとしての相撲を楽しみたいと思います。でも、この本に書いてあった、相撲の中で人間を育てていくという観点は大事に持っていてもらいたい。
朝青龍を生み出したのも、今の相撲界です。言葉の壁や、マスコミの問題、もちろん、自分自身の問題もあるのでしょうが、若者が相撲に打ち込んでいく中で、育っていく中で、もっと、肝心のところできちんとした指導がやられていたならば、違う結果になったのかもしれません。

結果を生み出すのは、日ごろの積み重ね、偶然におこったことも含めて、すべてのトータルとして、結果が出てしまうんですね。

日々精進です。

ごたごたがなければ、朝青龍と白鳳は今でもライバルとして、土俵で戦っていたでしょう。そして、連勝記録をストップできるのはこの男しかいないと、大きな話題を提供していたでしょう。そんな仮定の話は意味がないけど…やっぱり朝青龍のいない大相撲は寂しいです。

もうひとつ、この本に書いてあったんですが、お互い倒れそうなときに、このままお互い無理したら相手がけがをしちゃいそうな場合に、けがをさせないように、手を自分から先につくというのも、マナーというか、礼儀としてあるようです。そこも、相撲のいいところですね。