唐茄子はカボチャ

映画と音楽と・・・

老人と海  / ヘミングウェイ

2010年11月19日 | 
老人と海 (新潮文庫)
ヘミングウェイ
新潮社



ある人に、今までより時間が空くんなら、学習した方がいい。文学にふれて人間を磨けみたいなことを言われましたが、それでというわけではないんですが、老人と海です。なぜこの本かというと、キューバつながりで読みました。

老人の価値あるたたかい。老人と少年には価値ある成果だったのかもしれません。
でも、実際の利益にもなったわけではないし、残された残骸は、彼をたたえるものでもなかったわけですね。
またいつもの生活に戻り、いつものように忘れ去られていく人間になってしまうのでしょう。

もし、そのままうまく大カジキを持って帰れたとしても、それは、一時の栄光でしかなく、一時の食糧で、一時のお金でしかないのかもしれません。

でも、この老人がたたかった、この時間だけは、真実の時間だけは、とても輝いていたのかもしれませんね。

この延々と続く必死なたたかいがいまいち映像化できない知識の弱さがとても歯がゆいですが。

魚の付く漢字の知識のなさにも歯がゆい思いをしました。マグロか?シイラか?いわしか?なんだ?って感じのところが何度かありました。ちなみにまぐろは鮪、イワシは鰯。シイラは鱰と書くんですね。

短い小説なので、すぐ読み終わりましたが、ただ、これだけの話を、これだけの話と思わせないところがすごいということなのでしょうか。

下妻物語

2010年11月19日 | 好きな映画・良かった映画
目黒シネマで、告白と一緒に上映してたので一緒に見ました。
いやあ・・・これは面白いですね。まえにDVDで見たときも良かったけど、今回もなかなかに面白かったです。告白と同じ監督さんとは思えないと言いたいところですが、人の感情をもてあそぶところは、似てるかも。

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この映画、おもしろい!
完全にはめられました。
そう。狙い通りにはめられていく感じがしました。

外見かわいい性格がかわいくない桃子と外見怖いけど、性格がいい(?)いちごの2人のキャラクターがはまりすぎだし、その周りの人もはまってる。

笑いながら泣いて泣きながら笑って・・・最後までずっとおもしろくみさせていただきました。

女性同士の友情って弱いなあ・・

2008-03-23

下妻物語 スペシャル・エディション 〈2枚組〉

東宝

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告白

2010年11月19日 | 映画 か行
告白 【DVD特別価格版】 [DVD]
クリエーター情報なし
東宝


落ちました。
自分を否定されたような屈辱感に押しつぶされそう。本当に純粋無垢な正義感の強い、人間を信じられる人なら、立ち向かって完全否定できるかもしれません。でも、自分には、そんな立ち向かうような気力はありません。罪の意識を感じなくなってしまった今の自分には、この、どうしようもなくダメな映画を否定することができません。

見る側は、人の心のつながり、人間の可能性を求めて映画を見続けて行きますが、すべてそれが否定され、壊され、殺されます。

この映画に登場するすべての人の冷酷さのまえに、自分の価値観って、違うの?って、思ったことでしょう。作り手のレールに乗せられて一喜一憂しているこちらがをあざ笑うかのように、この監督は、観る人の心を殺していきます。まるで、犯罪を屁とも思わない少年たちのようでもあります。
やったもん勝ち的な感情は、実は犯罪者の少年の心ではなくて、この映画の作り手の方ではないかと思ってしまいます。
精密機械のように映像も加工されて、最後まで、乾いた青空のような映画の中で、みんなが殻に閉じこもっていく姿をあざ笑っているのかもしれません。

社会の闇、少年の心の闇、これをうまく突いた作品と言えるかもしれませんが、その闇に切り込んでいるようには感じませんでした。自分にはそれを言うのが精いっぱいですね。

完全否定できないところに自分の弱さがあるし、完全否定の映画にさせきれないところに、もしかしたら、作り手のやさしさというか、甘さがあるのかもしれません。感傷的にさせて、社会の闇を映像化したと追い自画自賛のための映画なのか…みんなに社会派映画と言われたいのか…

問題意識はどこになるのでしょうか。

最後の方の松たか子さんの表情は、親切なクムジャさんのパクリかと思わせるところもあります。

斬新と思わせといて、実は二番煎じ的な映像も、気になります。
天才のまねをする秀才というところでしょうか。

ダメな映画。でも、そのダメな映画の前に、刃向かう気力がおきないのは、このダメな映画の力なのでしょうか。