老人と海 (新潮文庫) | |
ヘミングウェイ | |
新潮社 |
ある人に、今までより時間が空くんなら、学習した方がいい。文学にふれて人間を磨けみたいなことを言われましたが、それでというわけではないんですが、老人と海です。なぜこの本かというと、キューバつながりで読みました。
老人の価値あるたたかい。老人と少年には価値ある成果だったのかもしれません。
でも、実際の利益にもなったわけではないし、残された残骸は、彼をたたえるものでもなかったわけですね。
またいつもの生活に戻り、いつものように忘れ去られていく人間になってしまうのでしょう。
もし、そのままうまく大カジキを持って帰れたとしても、それは、一時の栄光でしかなく、一時の食糧で、一時のお金でしかないのかもしれません。
でも、この老人がたたかった、この時間だけは、真実の時間だけは、とても輝いていたのかもしれませんね。
この延々と続く必死なたたかいがいまいち映像化できない知識の弱さがとても歯がゆいですが。
魚の付く漢字の知識のなさにも歯がゆい思いをしました。マグロか?シイラか?いわしか?なんだ?って感じのところが何度かありました。ちなみにまぐろは鮪、イワシは鰯。シイラは鱰と書くんですね。
短い小説なので、すぐ読み終わりましたが、ただ、これだけの話を、これだけの話と思わせないところがすごいということなのでしょうか。