風薫る5月に呑みたい純米燗
「日置桜きもと雄町純米R1BY」
純米燗金太郎です。
端午の節句に、
佐用川(千種川支流)のほとりで
鯉のぼりが勢いよく泳いでいます。
今日の神戸新聞に・・
千種川流域の生態系、文化保全に尽力されている上郡の横山さんが、「川ガキ」の復活を目指す旨の記事がありました。
横山さんと同年代の私の少年時には、千種川で魚を釣ったり、川の中の大きな石の下の隙間に手を入れて魚を手掴みしたり、泳ぎながらモリで魚をついたり・・
やりたい放題して遊んでましたね。
まさに「川ガキ」です。
^_^
現状では子供達だけで、そんな遊びをさせる事は難しいですが、「川ガキ」の楽しさを今の子ども達にも味わってもらいたいです。
さて今日紹介するのは、熟成年数は浅いのに思いの外、熟成感があり落ち着いた酒質で純米燗にピッタリのこのお酒です。
「日置桜きもと雄町純米R1BY」
黒糖のような香りがある。複雑で奥行きある旨味は濃い。酸は果物が熟したような体で太くインパクトがある。旨味と酸のコラボは、バランスが良く呑みごたえがあり、呑み飽きしない。熟成年数の割に熟成感がある酒質は、日置桜では珍しく、ある意味日置桜らしくないかもしれない。これからの熟成でも、どんどん酒質は変化しそうだ。
燗につけると旨味が凝縮し、よりバランスが良くなり落ち着いてくる。
*「火入れ熟成酒の保存温度について」
火入れした完全発酵の純米酒の場合は、夏でも冬でも常温で放置してください。
(熟成度合=積算温度×時間)
熟成は、時間が経つほど、また気温が高いほど進みます。
日置桜を醸す山根酒造場の山根社長は、外の吹きっさらしのタンクで、純米酒を3年以上熟成させる実験をされております。
夏は30度以上、冬は氷点下という過酷な状況を数年間経ても、とてもきれいな熟成酒になるのが「日置桜」の凄さなのです。
熟成後にはタンクの底に数十センチの澱(おり)が溜ままったそうですが、この澱もまた美味しいそうです。
ただし、このような熟成に耐え得る強い純米酒であるためには、醪(もろみ)の中の酵母が屈強で、自ら生み出すアルコールに対抗しながら最後まで「完全発酵」する必要があります。
酵母が元気に活動している途中で、醸造用アルコールや糖類、酸味料を添加して酵母の働きを止めたような清酒は、酒質が弱く、だれて傷む事も有ります。(もちろん熟成して美味しくなる事も多いです。基本的に日本酒は強いです)
長々と書きましたが、要は開栓後でも常温で保存していただければ結構です。
日置桜のように完全発酵の強い作りの純米酒の場合、開栓したてでは、味が開かず渋い場合がありますので、そのようなときは、なるべく純米酒を空気と接触させてやるために、1週間ほど放置プレイ(瓶に栓をせず、ガーゼなどで覆って常温放置する)したりして、いじめてください。
これにより劇的に味が開いてきます。
冷蔵庫に入れておくと熟成(味が開くこと)が、遅々として進まないのでお奨めできません。
以上、完全発酵の純米酒の開栓後の保存方法でした。
(生酒は要冷蔵!)
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