撮り散らかし鉄の記憶

撮り散らかした鉄道写真の中から記憶に残るシーンを

近鉄 伊勢中川第11号踏切(2020.3.14) ひのとり一番列車 並び

2020年03月14日 13時23分57秒 | 近鉄
本日、近鉄名古屋線 桃園~伊勢中川駅間の伊勢中川第11号踏切で、ひのとりの大阪難波駅、近鉄名古屋駅発の一番列車の並びを撮りました。
1枚目は伊勢中川第11号踏切の南側で並んだ右側は大阪難波駅始発のひのとり8列車 近鉄名古屋行き、左側は近鉄名古屋駅始発のひのとり758列車 大阪難波行きです。



2枚目は、伊勢中川第11号踏切の近くにあった参急の刻印の入ったコンクリート製の境界標です。



本日は新型名阪特急「ひのとり」の営業運転の開始日です。
NHKのテレビニュースでも大阪難波駅、近鉄名古屋駅での一番列車の出発式の光景が報道されていました。
どこかで撮りたいと思っていましたが、生憎の雨模様だったので良さそうな写真は撮れそうにありませんでした。
そこで、ダメ元で両駅発の一番列車が並ぶかもしれないと思い、すれ違いそうな桃園駅付近に行ってみました。
桃園駅の南側の伊勢中川第11号踏切は撮りやすかったので、そこで待ちました。
結果は1枚目の写真の通りで、一番列車の並びを撮ることができ非常に運が良かったです。

近鉄名古屋線は桑名~大神宮下駅間を狭軌(軌間1067mm)で開業していた伊勢電気鉄道(伊勢電)の内、桑名~江戸橋駅間が前身になります。
一方、江戸橋~伊勢中川駅間は、桜井~宇治山田駅間を開業していた参宮急行電鉄(参急)が津支線として標準軌(軌間1435mm)で開業していました。
伊勢電は1936年に参急に合併され、1938年には参急の親会社で現在の近鉄の母体となっている大阪電気軌道(大軌)が同じく子会社として設立した関西急行電鉄(関急)により狭軌で桑名~名古屋駅間が開業することで、現在の名古屋線が全通しました。
1938年に江戸橋~伊勢中川駅間は狭軌化され名古屋~伊勢中川駅間の直通運転が可能となりました。
1959年の伊勢湾台風での被災の復旧を機に改軌工事が行われて名古屋線は標準軌化され、伊勢中川駅でのスイッチバックながら直通運転が可能となりました。
1961年に中川短絡線が開通し、スイッチバック運転が解消され、名阪間の特急運転がスピードアップしています。
長々と歴史を書きましたが、「ひのとり」の営業運転の初日に名阪直通運転の一旦をに担った参急の名を刻んだ境界標を記録できたのも何かの縁が有ったのかと思います。