優しい王子だが、愛する女性と国を守るため強く立ち上がる第3大君フィを演じるのは、さわやかなイケメンのユン・シユン。彼が主役を演じた「製パン王キム・タック」は韓国で最高視聴率49.3%という大ヒットを記録した。一方、欲しいものは王座でも愛する女性でも力づくで手に入れようとする第2大君カンは、チュ・サンウクが大人の魅力たっぷりに演じている。また、2人に愛される純粋で芯の強いヒロイン、チャヒョンを演じるのは、「オクニョ 運命の女(ひと)」の主人公を務め、日本でも知名度抜群のチン・セヨン。韓国ドラマ史を彩る様々な名作に出演してきた実力派俳優たちが織りなすラブストーリーは必見だ。
長い歴史を持つ朝鮮王朝の中でも、最も有名な王位を巡る骨肉の争いをモチーフに作られた。15世紀に朝鮮王朝に実在した首陽(スヤン)大君(王子)と、その弟の安平(アンピョン)大君の対立を主軸に、王位と1人の女性をめぐる兄弟の激しい争いと切ないラブストーリーが絶妙なバランスで描かれている。その内容が韓国の視聴者に評価され、最終話では自己最高視聴率を記録し、「名品時代劇」と呼ばれたのは記憶に新しい。
<あらすじ>
朝鮮王朝時代。国王と2人の大君イ・ガンとイ・フィの三兄弟。次男のチニャン大君ことイ・ガンは、幼いころは、病弱な長男の王位継承をおびやかさぬよう宮廷を出され、家族と離れて育った。一方、三男のウンソン大君ことイ・フィは、端正な顔立ちで心優しく、芸術の才能もあり、誰からも愛されていた。次男のイ・ガンは、宮中で育った優秀な弟と比べられ、軽視されることがくやしかった。朝廷の重臣の美しい令嬢チャヒョンは、絵を描くことが大好きなおてんば娘。ある日、花嫁修業を抜け出していたとき、偶然イ・フィと出会い、2人は恋に落ちる。なんと、兄イ・ガンもチャヒョンを気に入るが、彼女が選んだのはイ・フィだった。やがて、国王の病が悪化し、イ・ガンは王位継承者である幼い甥(おい)から王座を奪って、すべてを手に入れようと動き出す。そう、弟の恋人チャヒョンさえも…。命を何度も狙われるようになったイ・フィ。愛するチャヒョンと甥を守るため、兄との闘いを決意するのだった。(kstyle)
ユン・シユンさん ドラマの見どころ
時代劇ではありますが、現代にも通じるラブストーリーでもあるところです。イ・フィとチャヒョンの2人は、多くの危機と苦難に遭遇しながら、克服していこうとします。お互いを守ろうとする若い2人の恋が、大人の愛へと変わってゆくんです。さらにその愛が、周りの人たちを包み込んでいく。恋愛の物語でありながら、若者の成長物語として、お楽しみいただけると思います。
イ・フィはどんな男性
自由を愛する人だと思います。そして火花のような男だと思うんです。恋人や家族、国のために火花を散らして、守ろうとしたり、戦ったりしますから。だから、僕も感情の幅を最大限に広げて、イ・フィという男を演じました。周りの人からも言われたり、自分でもそう思うのですが、僕は情熱的なんですよ。二度とこんな役は来ないだろうと思うぐらい、イ・フィは僕に似ているキャラクターだったんです。だから、自分をそのまま投影して、イ・フィの情熱的な姿や、涙を流す場面を作り上げることができました。
チュ・サンウクさん ドラマの見どころ
ただ1人の女性を兄弟が愛してしまうという、切なくて悲劇ともいえるロマンスが盛り込まれたドラマだと思います。一度見たら最後まで見逃せなくなるほど、とても興味深いドラマです。
(イ・ガン)のモデルになった首陽(スヤン)大君(テグン)を、過去に先輩俳優が完璧な演技で演じられていたので、プレッシャーが大きかったです。それならいっそ、私なりの役作りをしようと、誰かを参考にしたり、気にしたりしないようにしました。久しぶりの時代劇だったので、撮影前に、準備に力を入れました。馬にも乗れなくてはいけませんし、武術シーンも多いですし、声の出し方や演技スタイルも違いますから。イ・ガンは強烈なイメージのキャラクターですので、強い人物を表現するための研究もしましたね。
チン・セヨンさん ドラマの見どころ
最初に台本を読んだときに、甘酸っぱいような純粋な恋が、大人の愛へと変わってゆく過程に、一番心をひかれました。最初、チャヒョンはイ・フィへの感情を恋だとは気づかずにキツいことを言ってしまったりするのですが、それが可愛らしくて純粋なんです。史実にあった首陽(スヤン)大君(テグン)と芸術好きな安平(アンピョン)大君の兄弟の争いをモチーフにして、ドラマでは、弟の大君が絵を好きな女性に出会って恋に落ち、兄とのストーリーが展開していくところも、興味深いと思います。
チャヒョンはとても明るいおてんば娘です。なんでもやってみたくて、親の言うこともあまり聞かない。芯の強い女性だと思います。そんな情熱を表現したかったので、はつらつとした姿を意識しました。笑う時には大きく笑って、お茶目なシーンでは少し大げさなぐらいに演じたんです。時代劇で難しいのは時代考証です。そこを私が間違えたら、見ている人に誤った情報を与えてしまいますから。幸いチャヒョンも(ドラマ『オクニョ 運命の女(ひと)』で演じた)オクニョも架空のキャラクターなので、そうしたプレッシャーはありませんでした。オクニョとはまた違ったチャヒョンという新しい魅力をお届けできると思います。