「韓流☆ダイアリー」ブログ!

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韓国映画「82年生まれ、キム・ジヨン」コン・ユ、チョン・ユミ

2021-01-05 | 韓国映画、は行

韓国映画「82年生まれ、キム・ジヨン」は、平凡な30代女性キム・ジヨンの人生を通して韓国の現代女性が担う重圧と韓国社会の男女差別意識に鋭く切り込み女性の生きづらさを浮き彫りにした社会派ドラマで、日本でも話題を集めたチョ・ナムジュのベストセラー小説を、映画「トガニ」、「新感染 ファイナル・エクスプレス」のチョン・ユミとコン・ユの共演で映画化。
ジヨン(チョン・ユミ)は結婚を機に仕事を辞め、育児と家事に追われる毎日。母として妻として生活を続ける中で、時に閉じ込められているような感覚におそわれるようになります。単に疲れているだけと自分に言い聞かせてきたジヨンでしたが、ある日、まるで他人が乗り移ったような言葉を発するようになります。
そんな心のバランスをくずしてしまった妻を前に、夫のデヒョン(コン・ユ)は真実を告げられずに精神科医に相談に行きますが、医師からは本人が来ないことには何も改善することはできないと言われてしまうのです。そしてジヨン(チョン・ユミ)は自分自身も知らなかった心の病を知ることになります。
チョン・ユミは平凡ですが決して平凡とは言えない人生を生きてきた人物であるキム・ジヨン役を彼女らしく熱演し私はこのジヨン役は彼女で良かったと思いました。またコン・ユはある日突然、他の人に憑依する妻ジヨンを見て彼女の人生を理解し、親身になって支える夫のデヒョン役を心から演じています。
劇中、新婚当時の会話で夫は子供が早くほしいと言いますが、妻ジヨンは自分の人生が変わってしまうと言います。二人に子供ができますが夫は妻の変わっていく姿を見て自分のせいではないかと責任を感じ、出世から外れ自分が育児休暇を取ると言い、妻の社会復帰に深い愛を示しますが、もちろん義母が許すわけありません。私も同じ息子を持つ母親として「これは違うでしょう」と反対すると思いますが、ここは年齢的に意見が分かれるシーンかもしれませんね!
またジヨンにとって女性が出産後も仕事を続ける難しさも感じ、また別のところからは専業主婦が羨ましいと嫌味を言う言葉も聞こえてきて、どうすることも出来ない矛盾や不安を感じているように見えました。

また劇中、ジヨンの亡くなった祖母がジヨンに乗り移ってジヨンの母ミスク(キム・ミギョン)に今まで家族のために苦労したうらみやいたわりを語るシーンはとても印象的で強く心に残る涙が溢れる場面でした。結局、韓国社会における男女差別の大きな傷跡を感じ、病んでいるのは韓国社会だと訴え語っているようでした。ヒロインのジヨンが早く今までのように自分らしく生きられるように、見失った自分を取り戻してほしいと願う物語でした。








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