軍事境界線を越えたロト当選券1枚のため、久しぶりに劇場街に爆笑が起こった。 映画「6/45」が100万観客を集め興行反乱を起こしている。
「6/45」の人気はコメディーの力だ。 3年近く続いた新型コロナウイルス感染症に物価上昇などでなかなか笑うことの少ないこの頃、「6/45」が厳しい現実を少しでも忘れさせてくれる娯楽映画として浮上中だ。
「6/45」は57億ウォン(約5億5000万円)当選金の1等ロトをめぐり南北軍人が繰り広げる交渉を描く。 1等に当選したロトが風に乗って軍事境界線を越えるという設定を土台に、南北軍人が当選金をどのように分け、どのように受け取るかを交渉する過程で一触即発の状況に突き進み、また一致団結する姿が笑いを誘う。
コ・ギョンピョ、イ・イギョン、ウム・ムンソク、パク・セワン、クァク・ドンヨン、イ・スンウォン、キム・ミンホ、リュ・スンス、ユン・ビョンヒ、イ・ジュニョク、シン・ウォンホなど主演・助演を問わずファンタジーに近い話を生真面目に演技した俳優たちの功績が大きい。
SNSでは南北軍人たちがチョコパイではなくロトで友情を築いているため「JSA」のコメディバージョンのようだというレビューも多い。
ユン・ソンウン映画評論家は「今までコメディ要素を加味した映画は多かったが、『6/45』のように最初から最後まで論理や可能性を問い詰めずに『笑おう』という映画はなかった」として「コメディという一つの明確なコンセプトが難しい時期に観客に新鮮に近づいたようだ」と分析した。
「6/45」は今夏、映画市場で「宇宙+人 1部」「閑山:龍の出現」「非常宣言」「HUNT」など200億~300億ウォンを投じた韓国映画ビッグ4に隠れて注目を集められなかった映画であった。 制作費の規模も50億ウォンで、前出の映画に比べるとかなり小さい上、トップスターが一人もいない「ノー関心」映画が、いつの間にか損益分岐点(165万人)を目前に控えている。 有名監督、有名俳優なしにコンテンツ力で収めた成就だ。
プラネット(「6/45」広報社)のキム・ジョンエ代表は「『6/45』は後発走者だったうえ、比較的小規模の映画で最初は誰も注目しなかったが、作品の華麗な外観より奇抜な想像力とすっきりしたユーモアなど作品そのものが観客に愛されるということを示しているようだ」と伝えた。
(ワウコリア)