ニュー・ライン・シネマが、大ヒットシリーズ『ロード・オブ・ザ・リング』シリーズに続いて、児童文学の人気作(つーても俺は知りませんが)『ライラの冒険』シリーズを、また三部作構成映画化。
やたらと力の入った劇場予告編をずいぶん前から観てたので、ちょっと期待もしながら第一章『ライラの冒険 黄金の羅針盤』を観てきました。
★★★
始まる前に、第二章と第三章の展開についてイチイチ説明しなければ、次回作に期待も何も感じない、つまらない第一章でした。
二コール・キッドマンが圧倒的に美しい、ただそれだけの映画だった印象。
主人公目線で話が進んでいくのは良いんだけど、ストーリーの飛び具合が半端じゃなく、他人の言葉を勝手に解釈して、次の場面ではもうそれが実行されていたり、繋がりが適当過ぎる感覚。
肝心の黄金の羅針盤については全く魅力的じゃなかった。
あんなに落としそうなものに紐も付けずに持ち歩き、使い勝手はアナログ過ぎてむちゃくちゃ悪い。
ビジュアル的な効果も、何が映し出されてるのかさっぱり不明なのに、ライラは簡単に理解してしまう。
なんだろう、観ていて感じるこのストレスは。
読み違えて大失敗するようなハラハラ感も無ければ、ライラのワガママ放題な行動が全て正解で、それがどんなに他人を無視した個人プレイでも全部間違いでは無いという展開の連続。
例え悪人相手であっても、大人に対する完全否定の態度の一つ一つがイライラして、彼女に憧れを抱く事を考えると、子供に観せるのは微妙。
また、子供目線で描ききろうとしているのかと思いきや、血は出ないけどクマちゃんの○○はぶっ飛ぶし、大人はダイモンが“ダスト”になってしまうという直接的な表現でコロコロと死んでいくし、そういう意味でも子供に観せたら楽しそうとは言い切れない。
イアン・マッケラン(ガンダルフ)がクマに声を当てていたり、クリストファー・リー(サルマン)が無意味に少し出てきたり(次回以降もっと出るのかも)と、まるで劇場予告編と同じように『ロード・オブ・ザ・リング』の威光を前面に出した姿勢もなんだかなぁ…。
“ダイモンは心を移す鏡”的な、登場人物と相反するダイモンの動きが本来は面白いはずなんだけど、結局はダイモンを見てれば周囲の人にも本性がバレバレ。
文字だけな原作では良かったのかもしれませんが、映像化した時に絶対的に不利な設定ですよね。
その辺をクリアせずに、ストレートに映画化するのはどうかと。
「ダスト、ダスト」とみんなが連呼するので、『リトル・ブリテン』を彷彿として、笑ってしまいそうでした。
ネタバレ
氷原でライラがさらわれた後、突然飛空艇に乗ったクマーが救助に向かう場面が有ったけど、あんな巨大な飛空艇どこから沸いたんだろう。
つか、最初から飛空艇で飛んで行けば良いのに…。
クライマックスの混戦は、とりあえずこんな場面でも入れときゃ客は喜ぶみたいな『ロード・オブ・ザ・リング』の会社だなーと思う場面。
でも魔女が加勢に来た瞬間にゾクッときただけで、他はもうどうでも良かった。
もうね、最近のこういう映画はこればっかで、本家のニュー・ライン・シネマがしつこくやる必要ないのに。
混戦と言えば、クマ同士のタイマンはもっと酷い。
クマ同士の肉弾戦だから、牙やら爪やら使ってるのに血が全く出ないから、観ていて痛みを感じないし面白くもなんともない嘘に満ちた場面。
なのに、上にも書いたように結末はアゴがぶっ飛ぶ酷い表現。
R指定の基準が理解できません。
そうそう、ダイモンを切り離すとどうなるのか、さっぱり不明なんですけど…。
なんか不具合でもあるの?w
男の子は弱ってはったけど生きてたよね。
「わたしがあなたのお母さんなのよ」と、まるで『帝国の逆襲』を思わすシチュエーションは、その部分だけ完全否定して、叔父さんが実は父親だという部分だけを鵜呑みにする香ばしい展開のまま第一章は幕を閉じてしまった。
それこそ、始まる前の説明が無ければ続編なんて観たい気持ちにはならなかっただろうな…。
やたらと力の入った劇場予告編をずいぶん前から観てたので、ちょっと期待もしながら第一章『ライラの冒険 黄金の羅針盤』を観てきました。
★★★
始まる前に、第二章と第三章の展開についてイチイチ説明しなければ、次回作に期待も何も感じない、つまらない第一章でした。
二コール・キッドマンが圧倒的に美しい、ただそれだけの映画だった印象。
主人公目線で話が進んでいくのは良いんだけど、ストーリーの飛び具合が半端じゃなく、他人の言葉を勝手に解釈して、次の場面ではもうそれが実行されていたり、繋がりが適当過ぎる感覚。
肝心の黄金の羅針盤については全く魅力的じゃなかった。
あんなに落としそうなものに紐も付けずに持ち歩き、使い勝手はアナログ過ぎてむちゃくちゃ悪い。
ビジュアル的な効果も、何が映し出されてるのかさっぱり不明なのに、ライラは簡単に理解してしまう。
なんだろう、観ていて感じるこのストレスは。
読み違えて大失敗するようなハラハラ感も無ければ、ライラのワガママ放題な行動が全て正解で、それがどんなに他人を無視した個人プレイでも全部間違いでは無いという展開の連続。
例え悪人相手であっても、大人に対する完全否定の態度の一つ一つがイライラして、彼女に憧れを抱く事を考えると、子供に観せるのは微妙。
また、子供目線で描ききろうとしているのかと思いきや、血は出ないけどクマちゃんの○○はぶっ飛ぶし、大人はダイモンが“ダスト”になってしまうという直接的な表現でコロコロと死んでいくし、そういう意味でも子供に観せたら楽しそうとは言い切れない。
イアン・マッケラン(ガンダルフ)がクマに声を当てていたり、クリストファー・リー(サルマン)が無意味に少し出てきたり(次回以降もっと出るのかも)と、まるで劇場予告編と同じように『ロード・オブ・ザ・リング』の威光を前面に出した姿勢もなんだかなぁ…。
“ダイモンは心を移す鏡”的な、登場人物と相反するダイモンの動きが本来は面白いはずなんだけど、結局はダイモンを見てれば周囲の人にも本性がバレバレ。
文字だけな原作では良かったのかもしれませんが、映像化した時に絶対的に不利な設定ですよね。
その辺をクリアせずに、ストレートに映画化するのはどうかと。
「ダスト、ダスト」とみんなが連呼するので、『リトル・ブリテン』を彷彿として、笑ってしまいそうでした。
ネタバレ
氷原でライラがさらわれた後、突然飛空艇に乗ったクマーが救助に向かう場面が有ったけど、あんな巨大な飛空艇どこから沸いたんだろう。
つか、最初から飛空艇で飛んで行けば良いのに…。
クライマックスの混戦は、とりあえずこんな場面でも入れときゃ客は喜ぶみたいな『ロード・オブ・ザ・リング』の会社だなーと思う場面。
でも魔女が加勢に来た瞬間にゾクッときただけで、他はもうどうでも良かった。
もうね、最近のこういう映画はこればっかで、本家のニュー・ライン・シネマがしつこくやる必要ないのに。
混戦と言えば、クマ同士のタイマンはもっと酷い。
クマ同士の肉弾戦だから、牙やら爪やら使ってるのに血が全く出ないから、観ていて痛みを感じないし面白くもなんともない嘘に満ちた場面。
なのに、上にも書いたように結末はアゴがぶっ飛ぶ酷い表現。
R指定の基準が理解できません。
そうそう、ダイモンを切り離すとどうなるのか、さっぱり不明なんですけど…。
なんか不具合でもあるの?w
男の子は弱ってはったけど生きてたよね。
「わたしがあなたのお母さんなのよ」と、まるで『帝国の逆襲』を思わすシチュエーションは、その部分だけ完全否定して、叔父さんが実は父親だという部分だけを鵜呑みにする香ばしい展開のまま第一章は幕を閉じてしまった。
それこそ、始まる前の説明が無ければ続編なんて観たい気持ちにはならなかっただろうな…。
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で。おっしゃることイチイチまったく同感でして…( ̄~ ̄lll)
この記事のタイトルに使っておられるシーンで、Nキッドマンが猿をぶっとばしますが、アレは自分には跳ね返ってこないんですかねえ?奥歯が折れそうな程シバいてましたよね。
それにしてもしんどい映画でした。試写でよかった…
おサルをぶっ飛ばしたニコマン自身は、顔の面が厚くて無事だったとかそういうオチではダメでしょうか?(笑)
しんどい映画でしたよねぇ、私はお金払って先行の朝イチで観たんですが、その後リフレッシュしにジムへ行きました(笑)
鎧熊のイオレクの戦いが一番良かったです。
ライラを演じた子役は、新人とのことですが、なかなかですよね。将来が楽しみな女優さんが一人増えました。
ダイモンという守護精霊の登場が、この作品の大きな特徴ですが、今回はほとんど顔見世程度で、まだ完全な活躍はしていませんね。第二部以降にいろいろと活躍するのかな?
それにしても、このダイモンって、日本風にアレンジすると十二支みたいなものでしょうかね。
うーむ、私はあの格闘の辺が一番しっくり来なかったです。
血も出なければ、見ていて痛みも感じない無機的なゲームのような喧嘩で、でも結果は凄く残酷な方法をあっさりと見せてる辺りが。
ライラ役の新ダコタちゃん、ケイト・ブランシェットや、ユマ・サーマンのような目に力の有る女優に育ちそうですよね。
ダイモンは、日本風にアレンジするとそれこそ『ジョジョの奇妙な冒険』の“スタンド”でしょうか。
一連の盗作騒ぎから推測すると、これもジョジョがパクッたとか言う人が出てきそうです(笑)
ありがとございます。
>直接的な表現でコロコロと死んでいくし
そうなんですよね、意外と。私は原作読んでいるのですが、三部目なんて大戦争なのでスゴいですよ。二部目でもチャンチャンバラバラシーンがかならずやあります。
>男の子は弱ってはったけど生きてたよね
あの、ネタバレなんですけど、
原作ではロジャーしかさらわれず、ロジャーがジャプシャンの子なんです。で、あの小屋の少年はベツの逃げて来た子で死んじゃうのです。
飛行船は組み立て式です。まずは航海で近海まで移動、ボルバンガーまで山越えするので→飛行船。なんです。燃料もくうし。
二部目がもし製作できれば今度は現実の世界になるのですが、今作の〆で原作と違う幕引きだったので、一作目の評価でもっとファンタジックな話に持っていく可能性もアリ、と思っています。
やっぱりこういう映画って、原作を読んでる事が前提なのかもしれないですね。
原作を読んでてファンな『ハリー・ポッター』も、そう感じながら毎回観てます。
アレンジしすぎるとファンに失礼だし、原作通りに描きすぎると時間が足りないし。
なら若干説明不足でも世界観はしっかりと再現して、一気に描く…みたいな。
原作の部分を教えて下さってありがとうございます。
やっぱり読んでないと理由がわかりませんねぇ。
いろいろ書いてますが、結果二作目はどうなるのか楽しみです(笑)
それまでに読んでおこうかなぁ。