『オッペンハイマー』を観てきました。
★★★★★
クリストファー・ノーラン映画にしては派手なアクションやスペクタクルシーンはなく、じっくりと人物ドラマに迫る伝記映画であるため、公開前から内容が気になっていました。
複数の時間軸が複雑に交錯して観客を煙に巻くような展開ですが、過去と現在がフィルムの色の違いでわかるよう繋ぎ合わされて何度も観て理解したいという気持ちが観ている間から沸々と湧いてくる。
日本での報道から原爆投下に関する彼の苦悩や米国市民の意識がメインのテーマになっているのかと思いきや、長い上映時間の中において原爆投下はターニングポイントとしてのファクターでしかなく、ここから時間をかけて描かれるドンデン返しが本当の観どころとなっています。
役級の役者たちが大勢登場するところも目が離せないポイントで、何度も観たい映画としての要因になっている。
昨年米国でヒットしていた時にはまさか私自身が今年から広島に転勤になるなんて考えてもいなかったので、こうして広島の地でこの映画を観たことが何か自分の人生においての気付きの一つになればと思います。