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駆込み女と駆出し男

2015-05-22 | 劇場映画れびゅー
離婚が難しかった江戸時代。虐げられる妻が離婚を求めて避難した、実在の駆け込み寺を描いた『駆込み女と駆出し男』を観てきました。
★★★★

駆け込み自体の成就から審査といった、寺に入るまでの実際に有ったシステムが興味深いのに加え、男子禁制の駆け込み寺自体がまた浮世離れしていて、これをテーマに物語を書けば誰だってそれなりのものが書けるだろう。
それを、井上ひさしが書いたんだから面白くない訳がない。いくつもの人生を預かる寺を中心としているから、もの凄く起伏が有って入り組んだ群像劇で、人情やら愛情やらに彩られた物語が、贅沢な名役者達に支えられて描かれているこの映画は必見。

個人的に一番期待していた満島ひかりは残念ながら合ってなさ過ぎる役に四苦八苦していたようですが、真面目でおっちょこちょいがハマり役の大泉洋、必死な表情と笑顔のコントラストの戸田恵梨香を始め、怪女優改め貫禄のおっさん役の樹木希林に、キムラ緑子は何演じても楽しませてくれる。内山理名は精悍な顔立ちの青年ぽくて妙にイイし、美しさと子供っぽさを兼ね備えた陽月華の役どころは物語に締まりを与えていて面白い。
山崎努、堤真一、橋本じゅん、山崎一、木場勝己、武田真治、でんでん、北村有起哉らが演じる脇役達も、しっかり存在感を見せながら盛り上げてくれる。



お江戸離婚ものがたり ふつつかものでした
高木 侃
主婦の友社

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