たぶん2014年ころのブログです
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久しぶりに精神科医の大平健さんの『やさしさの精神病理』(1995・岩波新書)を読んでみました(岩波新書ですよ!)。
たぶん10何年ぶりです(大平さん、ごめんなさい)。
40歳を過ぎたころ、なんとなく臨床に行き詰った感じで悩んでいて、家族療法学会などに入って勉強を始めたりしていたのですが、そんな時に大平さんの『豊かさの精神病理』(1990・岩波新書)を読んで、その症例の書き方に感心をしました。
先輩から、報告書の事例は、ドラマを見ているように書きなさい、と言われていたのですが、それを実践している例をそこに見つけてびっくりしました。
本書はその姉妹編ですが、やはり症例の紹介の仕方が秀逸です。
もちろん、面接がうまくできていないと、わかりやすい報告はできないのですが、それにしてもうまいです。
目の前で大平さんと患者さんのやり取りが展開しているかのような感じです。
面接もお上手ですし、その描写もお見事です。
以来、じーじも、少しでも大平さんのような文章を書きたいと努力してきました。
ちょうどその頃、家族療法学会で、面接の逐語録をていねいに検討する研究が流行っていたこともあって、丁寧な事例報告を書くことに熱中して頑張った記憶があります。
あまりに細かい報告書を書いて裁判官に嫌がられたこともありました(裁判官さん、ごめんなさい)。
しかし、そのおかげで(?)、少しはましな臨床家になってきたのかもしれません。
若気の至りでしたが、多少の回り道は人生の常です。
いずれにせよ、なつかしい、いい本を、久しぶりに読めました。 (2014?)
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2020年11月の追記です
まだ調査官をやっている時に書いたブログで、報告書のことが話題になっています。
その後、臨床心理士になって、より面接が重要になっていて、いま、ここで、の双方の感情の動きを大切にしているような気がします。 (2020. 11 記)
多少の回り道は、人生の常です…
回り道をしないと、いろいろな景色が見えて来ませんね!
「人生の近道は、回り道をする事」
これは、イチロー選手が言った言葉だそうです。
いかにも、イチローさんらしい言葉ですね!
イチロー選手の言葉、深いですね。
カウンセリングにも使えそうです。