2019年のブログです
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神田橋條治さんの『医学部講義』(2013・創元社)を再読しました。
これも久しぶり、しかしながら、大切なことがいっぱいです(再読が遅くなって、神田橋さん、ごめんなさい)。
例によって、今回、印象に残ったことを一つ、二つ。
一つめは、マニュアル診察の弊害。
マニュアルをチェックするだけの診察が横行していて、誤診が多発している状況に警告を発しています。
そうではなくて、患者さんの全体を診て、診察をする大切さを強調されます。同感です。
二つめは、これとも関連しますが、サリヴァンさんもいう「関与しながらの観察」の重要性。
パソコンの画面を眺めるより、患者さんをよく診て、関わることの大切さを述べられます。
これに関連して、「患者様」という表現に違和感を感じる、とも述べられます。これにも同感です。
言葉だけを丁寧にしても、患者さんを丁寧にすることにはなりません。
しかも、丁寧にしすぎで、人間味がなくなっています。
ここで、中井久夫さんの『看護のための精神医学』(2001・医学書院)を薦められていて、いいタイミングです。
そして、三つめは、神田橋さんも自身の失敗を隠さないこと。
他の大家と同様ですが、すばらしい臨床家の資質の一つのようです。
大切なことをいろいろと教えられ、また深く臨床を考えることができました。感謝します。 (2019.7 記)
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2022年9月の追記です
大切なことがいっぱい述べられている本ですね。
早いうちに再読をしなくっちゃあ、と思います。 (2022.9 記)
フォロー有難うございます。
カウンセリングのご対応、ご苦労様です。
red777slopeさんとは同世代ですが、ブログ投稿に頑張りたいと思っています。
これからもよろしくお願いします。
じーじは一応、看板はあげていますが、そろそろ引退へのカウントダウンをしつつあります。
運転免許と心理士免許、やめどきがなかなかむずかしそうですね。